「知技労働型産業」のススメ
新興国で製造業や工事業と聞くとどんなイメージを持つだろうか??
多くの人が体力労働で労働集約的なイメージが強いのではないだろうか??
それはある面合ってるかもしれない。しかし、ソルテックベトナムではそういった業界の中で、知的労働でも体力労働でもなく「知技労働型産業」として取り組むことをしている。
つまり知的労働と技術労働の掛け合わせだ。しかもそれを作業員レベルに求めていく。
例えば、工場で作っているプラント製品は基本的にフルオーダーメードでそれを設計図に合わせて作って行く。
そのため、大量生産型の工場と違って自動化できる部分が非常に少なく、既存の工作機械(古いものだと50年前のものもある)を使って加工をしていく。
※機械の一例
その中には機械の標準スペックだと作れないようなものも当然ある。
例えばそんなとき治具を考えて作る。つまり工作機械のアタッチメントを自分たちで考えて作って試してみて導入していく。
こんな工程がごく当たり前にあるし、これは製作工程に精通した技術があって、治具を作る発想力があって、品質上昇や工数改善に対しての意識がないと出来ない。
このちょっとした過程だけでも「設計を見て作る」「治具を考案する」など知的労働に類する要素がたくさんあり、同時にそれを実現する技術力も問われる仕事であることが分かる。
私が最初にそれを実感したのは日本から来た同業種の優れた職人の方々と仕事をさせてもらった時である。
60歳近い職人がベトナムの若者の作業員に指導するのだが、その意識の高さや知恵の豊富さ、技術の高さに脱帽した。
それ以来ソルテックベトナムでは自らを「知技労働型産業」と位置づけて事業を行っている。
それによって体力労働や労働集約と捉えている競合他社と比べて圧倒的な生産性と品質の高さを実現することで高付加価値を出来るだけ低コストで実現し、高賃金体系も同時に実現するという一瞬聞いただけではアンビバレントにも聞こえることを本気に実現しにいき、7年間その考え方で磨き続けた結果実際に実現し始めている。
そもそも出来るだけ多くのやる気ある人に機会と正当な対価を支払える構造にしたいと考えている身からすると高卒出身の職人が同年代の大卒オフィスワーカーよりも高付加価値を生める仕事をして高賃金をもらうことが出来る仕組みは作っているだけでワクワクする。
また適性がある作業員からエンジニアへの転向の人事制度もあって、実際に品質管理のエンジニアに転向した作業員もいる。
会社としては現在はIT管理による品質、工程管理の仕組みなどにも取り組むような業界でも先進的な取組みも行おうとしている。
そんなソルテックベトナムの営業の仕事と言えば、顧客に「高付加価値」を認めてもらい、その付加価値に見合った「対価」を頂くというのがメインミッションである。
現状で言えば、納期順守や品質順守が生む短期〜長期視点の投資対効果の高さに付加価値を感じる日系企業や外資、ローカル企業にきちんと理解して頂き正当な「対価」を頂く。
「知技労働型産業」は実は隠れたオススメであることは間違いない。