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【社員インタビュー】プロバイクレーサーからエンジニアに転身したエンジニアリングマネージャー

スマートドライブでは、車をはじめとする移動体のデータやそれらと関連するデータ(ドライブレコーダーの動画データ、各種センサデータ、ウェアラブル端末などからのデータ等)を収集・解析し、様々なサービスに活用することで事業を展開しています。

エンジニアリングチームとしては、モビリティ関連データを収集するセンサ端末やその中の組み込みソフトウェア、自社製品他社製品問わずそういった端末から飛んでくるデータを受け止めるデータプラットフォーム、そこに集まってくる大規模データを管理・解析できる技術、そしてその上で提供する各種アプリケーションというように、多くのレイヤーでの開発運用しているので、様々なバックグラウンドや強みを持ったエンジニアたちが一丸となってチームとして働いています。

今回のInterviewee:

小山 純(こやま じゅん)
エンジニアリングマネージャー

まずは入社の経緯を教えてください

自分は、社員として入社するバックエンドエンジニアとしては、たしか1人目だったと思うんですよ。もうそれから3年ちょっと経ちますが、さすがに1人ではできることも限られてるので、前職で一緒に開発していた信頼できるエンジニアにも声かけたりとかして少しずつエンジニアを増やしていっていた頃ですかね。

当時はどんな開発体制だったんですか?

当時はまだ社員のエンジニアは少なく、DriveOn(コンシューマー向け)、DriveOps(法人向け)に社員エンジニアがそれぞれ1人ずつ立っていて、業務委託のエンジニアに適時タスクをお願いしていくスタイルでした。

このあたりは別途エントリーがあるのでそちらもぜひ見ていただければと思いますが、2016年後半には現在稼働しているシステムのへの刷新プロジェクトも走り出し、アプリ・フロントエンド・バックエンドのエンジニア10名前後でスクラム開発を始めていきました。自分の役割としてはスクラムマスターとバックエンドエンジニア半々といったイメージです。

2017年夏頃に刷新プロジェクトは完了し、そこから2018年末にかけては採用が進み、スクラムチームもサービスやシステム単位に分割し、Fleet(to B)、Cars(toC)、Families(toC)、Platformというふうに大きくは4つ、あとはデータ分析とデバイス開発チームも入れると6チームという現在に近い形になっていきました。



これまでの開発経験は?

前職は、CyberAgentというWeb系の会社にいました。みなさんよく「キラキラしてる会社でしょ?」って言いますが、たしかにキラキラしている人たちはいましたね(笑)自分はエンジニアなのでキラキラしてるとかじゃないわけですが、当時はいろんなプロジェクトに参加していて、SNSやコミュニティ系のサービスなどを、場合によっては3つ4つ同時進行で関わっていました。

その頃のプロジェクトでは責任者3人、企画(プロデューサー)・デザイン・システムといて、メンバー全員だと10〜15人、大きいところだと20〜30人くらいの規模感です。自分のロール的にはシステム責任者やバックエンドエンジニアとして関わっていました。

横断でマーケ・CS・インフラ等のチームがあり、それぞれと連携しつつ基本的にはプロジェクトに閉じた形で企画・開発・運用と回していきます。リリースして障害起きたら対応し、ユーザーからの問い合わせで開発までエスカレが来たものに対応して、などなどをずっとまとめていたイメージです。

サービスのライフサイクルというか、企画・開発・ローンチしてその後のグロース過程や、ある程度規模が出た後の運用フェーズ、サービスクローズなど複数のサービスを通じて網羅的に経験できたのはすごく良かったと思います。

そもそもなぜエンジニアに?

CyberAgent以前は、ダーツマシンやゲームをつくっている会社でエンジニアをやっていたり、フリーランスでWebメディアの開発運用をやっていたりとか、そういう期間もありましたね。ただ、エンジニアになったのは25才くらいの頃で、その前はバイクでレースしてました(笑)

もともと小さい頃はF1レーサーになりたかったんですよ。でも中学生の時に気づいたんですが、F1に乗る人たちって裕福な家で育って親が相応のお金かけてるんだなって。カートを買ってもらって、あちこちサーキットに連れて行ってもらって練習して。そういうバックアップがあるのは基本で、その上で努力や才能があるという世界なので、これはうちは残念ながら無理だぞと(笑)というわけで、バイクなら自力でやれるしいいだろうと思ったのが発端でした。


プロのバイクレーサーだったんですね!?

高校1年の時には競技用のミニバイクみたいなので走り始めてました。その頃から草レースに出場し始めて、バイトを掛け持ちして競技用のレース車両を買って関東選手権に進み、GP250というクラスで3勝して、国際ライセンスに昇格して。。。それから全日本、いわゆるプロになったんです。

当時は自分が絶対世界一速いと確信してました(笑)なので、関東選手権で開幕デビューWinした時も「世界一速いんだからこれくらい当然」と思ってたら、全日本ではデビューWinどころかシーズンを通じてセカンドグループのトップに出るのが精一杯で、これはさすがにレベルが違うぞと身の程を知りました。

翌年以降も継続参戦する道はあったのですが、短期で駆け上がって世界まで出るつもりというか、それができない実力では何年続けても資金面で厳しくなるのが見えていたのと、単純に自己資金も限界だったので諦めるしかないという状況でした。

この時期、トップでチェッカーを受けるというシンプルな目的の為に、ライディング技術はもちろん、スタートラインに着くまでどれだけ周到に準備できるか、日々の時間の使い方から、それこそ今この瞬間にやっていることは目的に沿っているのかみたいなことをずっと考え続けていたんですが、これが全然違うことをやっている今でも生きているなと思います。

それとなぜエンジニアにという話ですが、元々モノが動く仕組みを調べたり自分で考えるのが好きで、小学校の頃には秋葉原のラジオ会館に通ってトランジスタや抵抗買ってきてラジオ作ったり、ラジコン作ったりしていました。コンピュータは小学校高学年くらいでFM TOWNSを買ってもらったのが最初で、その時はプログラミングをしていたわけでもなかったのですが、そういう感じで自分の中ではレースの次に馴染みがあったというか、自然と興味が向いたのがプログラミングだったので独学から始まって専門学校に行ってという流れです。

どうしてスマートドライブに?

直接のきっかけは、人事の永井さんからLinkedinで連絡があったからなんですが、それまでもLinkedinに限らずいろいろお声がけはいただいていたんですが、今後の人生においてどんなことをしていきたいのかなと考えている中で、正直なかなかピンとくるところがなかったんです。

自分は今話したようにバイクはもちろん、車も好きで全国あちこち回ったり、メカニックをしている友人もいたりして、そもそも車領域に対する興味は自然と持ってました。その領域と、自分がやってきたエンジニアリングが合致するような領域が、まさにスマートドライブが当時から取り組んでいたところだったので、これは面白そうだなと思ったんですよね。趣味とエンジニアリングが両立できる事業じゃないかなって、当時のコーポレートサイト見ながら直感的に思ったのを覚えてます。

で、実際にオフィスに行ってみたら、当時の職場のホント目と鼻の先にある雑居ビルの1フロアだったんですが(笑)、これはなかなかスタートアップ感あるなと思いました。いつもコーヒーを買いに行っていたコンビニのビルの隣だったということにも何か縁を感じたのかもしれません(笑)

どんなものを開発・提供していこうと?

これは入社した当時から変わらないんですけど、「移動の進化を後押しする」っていうビジョンのもとに、そこに至るまでに色々積み上げていく必要があると。元々プラットフォームをつくってそれを実現させていこうというのがあるんですけど、いきなり「はい、つくりました!」と無名の会社が発表しても誰も使ってくれないので、まずは自社アプリケーションでそれを使っていくということで、今でいう SmartDrive Fleetの原型となるものをつくったところがスタートですね。

今は、「世界でもっとも活用されるモビリティデータプラットフォームをつくる」というのが直近のマイルストーンになってますが、そもそもうちで掲げているミッションは壮大なんですよね。簡単に達成できるものは目指してない。そうなると、立ち上がりにもそれなりに時間がかかったり、進捗や進展を実感しにくいこともやることになるので、そこは特有のしんどさもあるのかなと思ったりもします。

現在は SmartDrive Fleetもおかげさまで順調に成長はしていますが、うちは「車両管理」の会社になりとしているわけではなくて、それはあくまでも1つのアプリケーションにすぎない。もちろん、SmartDrive Cars / Families というアプリケーションもありますが、世界で「モビリティデータを活用する領域で最速最先端を走るのはスマートドライブだよね」という共通認識を持ってもらうまでには、結構な距離があると思っています。その分、より速いレースというか、高い山というか、そこに挑んでいる使命感はあるので、そこを目指しつつ、日々は結構地味で大変な作業はありますが、淡々とやっている感じですかね。

直近はどんなことを担当・注力しているんですか?

今は、プラットフォームの開発に軸足は置きつつ、Cars / Families をみていたり、あとはエンジニアリングマネージャーとしてエンジニアメンバーとの1on1をやったり、あとは一部社内情シスみたいなこともやっています。

最近は社内で繰り返し討議していますが、SmartDrive Fleet のセールスは加速しつつも、それだけではカバーしきれない企業ニーズがあるというのも確実にわかってきているので、そういったところに対してどういう価値提供をしていくのかということですね。単純に「xxx な追加機能を開発して」というような話にしてしまうと、じゃあその機能ができるまでは一旦待つのかとか、出来上がっても想定していた価値が提供されなかったり、お客様に「欲しかったのはこれじゃない」と言われてしまったらどうするのかとか、難しいところですよね。

この頃はうちのプラットフォームに入ってくるデータも、自社端末からのデータだけでなく、他社メーカーのセンサ端末を通して取得しているデータなども入ってきたり、その種類が今後ますます増えていく傾向にあると。その上で、アウトプットとしてデータを可視化する方法も多様化してきているというのが1つの大きな流れとしてありますかね。自社端末だけであれば、データフォーマットなどもすべてコントロール下にあるわけですが、他社製品を扱っていくようになるとそこの連携や生合成を保ちつつ、ちゃんと解析できるようにしておかないといけないので、また新しい技術的なチャレンジにも取り組んでいると実感しています。

そんな中で、自分自身の役割としては、何か1つのことにピタッとはめて考えるというよりは、事業や開発のフェーズにおいて必要とされるところに行って必要なロールをまっとうすると。そんな動き方が多くなっている気はします。会社全体としてのアウトプットが高くなるということにプライオリティをおいて、そのために何をやった方がいいのかを考えるようにしています。
人手の少ないスタートアップではよくある話だと思いますが、色々抱えすぎるとボトルネックになってしまうので、問題を見つけたらいったん握り、状況を整理しながら移譲していくというのを心がけてます。


一緒に働きたいエンジニアとは?

そうですね、1つは責任感がある人ですかね。
もちろん、責任感がない人と働きたい人っていないとは思うんですが(笑)、自分が担当したものや開発したものをちゃんと最後まで面倒見きれる人って意外と多くなかったりすると思うんですね。「自分はここまでなんで、あとは他の人、よろしく」みたいに自分をすぐ切り離したりしない人っていうんですかね。

あとは、やはりチーム開発をしていると、自分の周囲にいるエンジニアはもちろんですが、他部署とも絡んで仕事を進めることって多いと思うんですが、そこのコミュニケーションをちゃんとやれる人だとありがたいなと思います。

ある領域に特化してすごく技術的に尖っているエンジニアの方が活躍できる領域やステージというのも、今後のうちのフェーズにおいてはもちろんたくさんあると思ってはいるんですけど、そういう人たちであっても、「この人とは一緒に働きにくいな」と感じられてしまうような対応をしちゃう人でいいかというと、そうじゃないと思うんです。

うちの事業は、冒頭で話したように、とても大きな社会課題に立ち向かっていると思ってまして、テクノロジーの力を使って人類にとってもすごく意義のあることをしようとしています。なので、ぜひそこにやりがいとか共感を持ってくれる人がいいなと思いますね。もちろん技術的に高度なことや新しいことにチャレンジするというのもエンジニアリングの1側面ではあるんですが、それ自体は目的ではなく、あくまでも社会改題を解決することが第一義としてあり、そこに対してテクノロジーにどうレバレッジを効かせるかという勝負だと思っています。

スマートドライブのおすすめポイントは?

エンジニア向けにオススメするポイントとしては、これまでの話である程度カバーしてきている気がするんですが、シンプルに事業が加速すると扱う端末数が増えていく、つまりさばくデータ量が大きくなっていくということですが、そうなると純粋にエンジニアリング的に面白い題材が増えてくるというのはありますよね。今まさにそういうフェーズに入ってきているので、そこは単純におすすめポイントではあると思ってます。

それに、まだまだ会社規模としても自分のアウトプットが見えやすいですし、システムやサービス全体に関わっている感覚は持てるフェーズなので、大企業にありがちが「全体像が見えないくらいの大規模システムにおける、小さな一部分の機能だけ開発している」みたいな話にはならないですよね。

あとは、エンジニアリングがちゃんと尊重されているカルチャーもあるので、エンジニアリング以外の部署とのパワーバランスに苦しむとか、エンジニアリング的な観点からの意見が通らないとか、そういう苦労もないのが良いかなと思います。もちろん仕事なので単に仲良くやりましょうという話ではないと思ってますが、ちゃんと垣根なくディスカッションできるとか、相談したりされたり、そういうことができるというのは、うちではわりと普通にそうですが、すべての会社のおいてそうだというわけではないですよね。

あとは入社していただけたら他にもたくさんおすすめポイントがあることがわかってもらえると思います(笑)

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