こんにちは、サイトエンジン株式会社の梅澤です。
今回は、いい仕事に巡り合いたいけれど、やりたいことがわからない。そんな方たちに向けて、私がサイトエンジンでの仕事を通じて感じたことをお伝えできればと思います。
やりたいことがわからないのはなぜか
最初から私事で申し訳ないのですが、つい最近まで私の中に浮かんでいた疑問が、『私は何がやりたいんだろう?』ということでした。
サイトエンジンの経営理念は【改善のタネを広める】です。
もちろんこの経営理念に共感をして、そうしたい!と思って入社をしているわけですが、入社してもうすぐ1年の私はとても悩んでいました。(仕事なので、やっぱり悩むことはたくさんあります。)
『私って何がしたいんだろう?』
『なんでこの会社入ったんだっけ?』
『何したいんだっけ?』
そんなふうに少し迷走した私の心を、すっと楽にしてくれた言葉があるので、紹介します。
人間には何をするかを重視する「ToDo型」と、どんな状態でいるかを重視する「Being型」が存在しています。(中略)大半の人がBeing型です。「何がやりたいか」よりも「いかに充実感や満足感を得られるか」に心地よさを感じることのほうが普通なのです。好きなことをする、などはその状態になるためのひとつの手段に過ぎません。
引用:『「やりたいこと見つからない」と言い続ける人たち、その意外な共通点』https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68740?page=1&imp=0
実は、私はこの記事を、今この文章を書き始めた前日に初めて読んだので、恥ずかしながら著者の方の本の方は読めていません。
なので、あくまで記事を読んだだけの私の解釈になってしまうことをご了承いただきたいのですが、私は最初読んだとき『Being型は所詮何もできないのか』と悲観的に感じていました。
しかし、ふつふつと、そういうわけではないのではないか?むしろとても前向きな事実なのでは?と感じて、今筆をとっています。
やりたいことを仕事にすべきか
この答えについて、私は、80%はYESなのではないかと思います。
新卒の離職理由の多くは『仕事が合わないから』
思考も能力も違う大多数が同じ時期で就職をするほぼ唯一のタイミングは新卒です。なので、今回は新卒に関するデータを基にいくつか仮説をたてて考えてみます。
厚生労働省が令和2年10月に発表したデータによると、大学卒(平成29年3月卒)の新卒での離職率(3年以内)は32.8%だそうです。
参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00003.html
あわせて、内閣府の発表するデータによると、初職の離職理由として、もっとも重要な理由として挙げられたのが、「仕事が自分に合わなかったため」で23.0%だったそうです。
参考:https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h30honpen/s0_0.html
2つの調査結果を厳密に連動させて計測したわけではありませんが、新卒の離職率は全体の3割近くあり、そのうちの少なくとも2割程度は『仕事が合わない』という理由で辞めているらしい、というのが推測できます。逆に言うと、自分に合っている仕事を最初から選べたら、少なくとも3年以内に新卒が仕事を辞める確率は下がったのではないでしょうか。
かくいう私も、将来への不安から『国家資格がとれる』という理由で新卒の就職先を決めてしまい、合わないという理由でわずか8ヶ月で離職しています。
それから、紆余曲折を経てサイトエンジンに今はいますが、やはりBeing型の人間であっても、ある程度はやりたい仕事に就かないと、そもそも仕事が続かず、会社にとっても、本人にとってもあまり良い結果には結び付きません。
合っている仕事なんてあるの?
ただ、合っている仕事があるかどうか考えると、思わず首をかしげる人もいるのではないでしょうか。
正直なところ、この世に合わない仕事、はたくさんあると思います。が、合う仕事はあるのでしょうか?
これについて、私の答えは『わからない』です。
おそらく、ToDo型(何をするかを重視)の方にはこれだ!という適職があります。一方で、Being型にそれがあるかというと、私はない確率の方が高いのでは?と思います。
とはいえ、それでもある程度仕事は選ぶべきだと思います。
もしかしたら、ここまでの文章を読んで違和感を持っていた方もいるかもしれませんが、新卒の方が「仕事が合わない」という理由で辞めているという流れの中で、敢えて『合う仕事を選ぶべき』ではなくて、『やりたい仕事に就かないと、そもそも仕事が続かない』と自分の考えを述べています。
全くやりたくない仕事は、充実感も満足感も生み出しません。やりたいことが明確なToDo型ももちろん、満足感を得たいBeing型にとっても、絶対的に合わない仕事なのです。
かといって、強烈にやりたいことを持てない人間からすると、この『やりたい』を見つけるのが、どうにも難しかったりするわけです。
やりたいことはないけど小さな『やりたい』を見つける
おそらくですが、どんなに考えてもやりたいこと、そんなに見つからないですよね。
仕事を通じて明確にやりたいことが決まっていたら、たぶん今頃私は起業をしています。
でも、小さな『やりたい』はあります。
例えば、同僚が大変そうなら助けてあげたいなとか、この案件もっと効率良く進められないかなとか、このお客様もっと喜ばせて差し上げられないかなとか。具体的かどうかはともかく、仕事だけに限ってもちょっとしたことならポンポンでてくるものです。
小さな『やりたい』を見つける方法
先程引用させていただいた『「やりたいこと見つからない」と言い続ける人たち、その意外な共通点』(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68740?page=1&imp=0)でも書かれていますが、自分では意識していないけど、人から褒められるものや、ストレスなくできてしまうものは、きっと『やりたい』に通ずるものだと思っています。
私も、「元々なんでこの会社に入りたかったんだっけ?」と立ち返ったときに、キャリアアップしたかったとか、ディレクターってかっこいいなと思ったとか、在宅がよかったとか、そういう理由もたくさんありますが、なんだかんだで一番はこれです。
『この会社がやろうとしていることを、私もやってみたいな』と思ったから。
人の夢に乗っかっているといえばそうなのですが、わりと能動的な気持ちでこの会社に入れたから、私は今入社2年目を迎えようとしているし、会社からも見放されずに済んでいるのかなと思っています。
少し話を戻して、「人から褒められるものや、ストレスなくできてしまうもの」のお話しをします。うちの会社はIT系なので、パソコンが必須です。
私は子供の頃からパソコンが好きで、確か幼稚園生くらいの頃にはすでにワープロで文章を書くのが楽しい子どもでした。小学生の頃には独学でHTMLを書いていました。
中学生になるとWindowsVistaを買ってもらったことを誰より嬉しそうに担任の先生に自慢し、社会人になってからもただの趣味で、AviUtlでクトゥルフ神話TRPGのリプレイ動画を作るような生活をしています。
これは私にとって普通のことで、何も特別なことではなかったのですが、最近家族と話していると、場所によってはパソコンが使えるだけでもすごくて、特別なのだと感じます。特に母はシャットダウンの意味もよくわかっていないので、余計そう感じるのかもしれません。
私にとって、パソコンはわりとストレスなくできることであって、そして『やりたい』ことなのだな、と気づくきっかけになったのです。
こういう小さな『やりたい』から考えたときに、私のやりたいことは、サイトエンジンの理念『改善のタネを広める』やビジョン『「もっと良い」をすべての人に』と合っていました。
それと、できれば昔から好きな文字に関わる仕事が良いとか、人間関係の良い職場がいいとか、電車酔いが激しいから在宅勤務が良いとか、色々組み合わさって、私にとってはこの会社、とても合っているのでは?と思って、この会社にいるわけです。
ToDo型の人のように、「何があってもこれをやるぞ!!」と自分の軸にする強さはなくとも、昔から感じていた小さな『やりたい』を叶えながら、充足感のあるビジネスライフを送れています。
やりたいことがないと思ったときは、強く強く「これをやるぞ!」とまでは思えなくても、好きなものや、周りからは褒められるものを意識して、自分の持つ小さな『やりたい』を持って、それに合う会社を探すのもよいのではないでしょうか。
ただし、会社はビジネスの場。学校ではない
ただ一つ、サイトエンジンへの入社を考えてくれている方も、そうではない他の会社を考えている方にも、注意してほしいことがあります。これは私自身の自戒でもあります。
それは、会社は学校ではないということ。あくまでビジネスの場である以上、社員は会社への貢献が必要です。
ブラック企業などが有名になり、「会社への貢献」という名のもと働いた結果の痛ましい事件も起きているので、貢献がなんぼのもんじゃい!!と思う方もいるかもしれません。
でも、逆に考えてみてください。
あなたが例えば社長だとして、会社に貢献する社員と貢献しない社員。どちらを雇用しますか?当然、前者なわけです。
会社へ貢献しろ!と法外な労働を強制したらいけませんが、会社員が給与をもらっている理由は労働を通じて会社に貢献しているからであって、やっぱり何もできない会社員でいるわけにはいかないのです。
なので、つまりただやりたいからといって、何の技術も経験も、そして貢献見込みもない社員は会社としては雇えないはずなのです。
やる気があっても、「マーケティングとかなんにもわからないけど、サイトエンジンで勉強させてください!」という人は雇えないわけです。もちろん、常に勉強する姿勢は必須ですが。
ただ、先述の通り、『やりたい』って、結構自分のできることに通じていることも多いものです。
例えばサイトエンジンだったら、ITやマーケティングに興味がある人は、ひとまずうちに向いているとは思います。
かつ、理念やビジョンを見て当てはまる人、ただ興味があるだけじゃなく、ブログやったりコード書いたりしている人。そういう人は、サイトエンジンは合っているでは?と思うのです。
今、やりたいことがなくて悩んでいても、じっくり考えてみると、案外自分に合っている仕事は見つけられるのではないかなと思います。
そして、そのなかにサイトエンジンという会社が候補に入るなら、とても嬉しいです。