柴田屋酒店では、商品をただ「知る」だけではなく、産地や造り手の背景まで理解し、その魅力をお客様へ伝えることを大切にしています。
今回は、フランス・ボルドーからMähler-Besse(マーラー・ベッセ)の皆さまをお迎えし、Château Feytit-Lagrave(シャトー・フェイティ・ラグラーヴ)の商品勉強会を開催しました。
ボルドーという産地の基本から、ポムロールの特徴、シャトーの歴史、ワイン造り、そして実際のテイスティングまで。
ワインの知識を深めるだけではなく、「このワインを、どんなお客様にどう提案するか」まで考える勉強会となりました。
まずは、ボルドーとポムロールを知る
シャトー・フェイティ・ラグラーヴがあるのは、フランス南西部・ボルドーのポムロール。ボルドーでは川を境に「左岸」「右岸」と呼ばれるエリアに分かれ、それぞれ土壌や主要品種にも違いがあります。
ポムロールが位置する右岸は粘土質の土壌が多く、メルローとの相性が良い土地。対して左岸は砂利質土壌が多く、カベルネ・ソーヴィニヨンが中心です。
今回扱ったポムロールは、全体で約800ヘクタールというボルドーの中でも非常に小さなアペラシオン。
ペトリュス、ラフルール、ルパンなど、世界的に知られるシャトーもこの小さなエリアに集まっています。
一方で、ポムロールには公式な格付け制度がなく、毎年造られるワインそのものの品質によって評価が築かれていく産地です。
地図を見ながら説明を聞くことで、普段ラベルだけでは分からない「どんな場所で造られているワインなのか」が、より具体的に見えてきます。
2.5ヘクタール、メルロー100%。小さなシャトーだからこその丁寧な造り
シャトー・フェイティ・ラグラーヴの畑は、わずか2.5ヘクタール。
歴史ある2つの区画からなり、ブドウはメルロー100%。平均樹齢は約20年です。2区画をそれぞれ別々に醸造し、小規模なキュヴェのように丁寧に仕立てています。
年間生産量は約11,600本。世界中に向けて造られる量そのものが少なく、日本への入荷も限定的です。
ボトルだけを見ると、一本のワイン。でも、その背景を知ると、2.5ヘクタールの畑からどれだけ丁寧に造られているのかが見えてきます。
「待つこと」を大切にしたワイン造り
今回、特に印象的だったのが、フェイティ・ラグラーヴの時間をかけた穏やかなワイン造りです。収穫したブドウは7℃まで冷却し、発酵前に5〜7日間の低温マセラシオンを行います。強く抽出するのではなく、メルローの果実味を守りながら、タンニンをゆっくりと引き出す。
その後、小型の温度管理付きコンクリートタンクで発酵を行い、1年使用した樽で12〜15か月熟成させます。新樽の香りを前面に出すのではなく、樽はあくまで脇役。
目指しているのは、フィネスと果実味を大切にしたエレガントなスタイルです。
実際に味わいながら、「伝え方」を学ぶ
勉強会の後半では、実際にChâteau Feytit-Lagrave 2020をテイスティング。今回教えていただいた基本は、とてもシンプルな3ステップでした。
見る。香る。味わう。
まず色を確認し、次に香りを取り、最後に果実味・タンニン・余韻を感じる。難しい専門用語を覚えることが目的ではなく、自分が感じたことを言葉にすることも大切なポイントです。
今回のワインはメルロー100%。
低温マセラシオンによって果実味を大切にし、穏やかにタンニンを抽出。樽香も控えめにすることで、ワインそのものの個性が感じられる造りになっています。
「おいしい」で終わらせない。どのお客様に届けるか?
今回の勉強会で面白かったのは、テイスティングしたあとに、
「このワインを飲んで、どのお客様の顔が浮かびましたか?」
という問いがあったこと。
資料の最後にも、
「お客様に薦める前に、確認しておきたいことは何か」
「自信を持って販売するために、何が必要か」
という問いが用意されていました。
ただ味わって終わるのではなく、学んだ知識を、実際のお客様への提案に変える。商品を知ることと、営業の仕事がつながる瞬間です。
商品の背景を知ることで、提案はもっと深くなる
柴田屋酒店では、今回のようにメーカーや生産者の方から直接学ぶ機会があります。
〇 産地を知る。
〇 造り手を知る。
〇 造り方を知る。
〇 実際に味わう。
そして、その知識を自分の中だけに留めず、お客様に合った提案へとつなげていく。同じ一本のワインでも、背景を知っているかどうかで、伝えられる内容は大きく変わります。
「どんな料理と合わせるか」
「どんなお店に合うか」
「どんなお客様に楽しんでいただけそうか」
そんなことを考えながら提案できるのも、酒類専門商社で働く面白さのひとつです。
※写真左:ニコライさん 右:バンジャマンさん
柴田屋酒店には、知識を増やしながら、提案力も磨ける機会が日常の中にあります。
◇ お酒が好き。
◇ もっと深く知りたい。
◇ 学んだことを仕事に活かしたい。
そんな方は、ぜひ一度、柴田屋酒店に話を聞きに来ませんか?