近年、組織を成長させる礎としてMVVを設定する企業が増えています。
MVVは企業の方向性や軸としての有効性はもちろん、テクノロジーの進化により、昨今企業が問われている「企業の本質的価値」を裏付けるものとしても重要な役割を担うと言われ、益々注目度が増しています。

そこで今回は「MVV」に焦点をあて、セグメントの代表 久保にインタビューしました。
後編となる本記事では、「セグメントがMissionの実現に向けて推進している事業」や「今後挑戦していきたいこと」についてお伝えいたします。

Profile
久保光太郎（くぼ こうたろう）
株式会社セグメント代表取締役執行役員社長
2015年より株式会社セグメントに入社。テクノロジーを用いた次世代型ASP「PRESCO」の立上げに参画し、2017年より事業責任者を務める。
2019年、親会社であるRPAホールディングス株式会社 執行役員ヘ就任。
2021年、株式会社セグメント 代表取締役へ就任する。

目次

1. テクノロジーの活用を前提に、産業を再定義する
2. テクノロジー×広告代理店業界　新しい広告代理店業界のスタンダードを創造する
3. 挑戦を積み重ねて、新しい時代を創造し続ける

1. テクノロジーの活用を前提に、産業を再定義する

ーーMissionの実現に向けて、セグメントが推進している事業を教えていただけますか？

前章でもお伝えした通り、我々はMissionとして「知恵とテクノロジーで新しい事業を創造し、個性が輝く楽しい時代に進化する」を掲げています。
我々はこのMissionを実現する為、世の中に対して課題意識を持ち続けることで、事業という表現手段を通じて、様々な課題を解くことに挑戦しています。
故に現在推進している「全ての事業」が該当します。

その中でも今回は、広告代理店事業にフォーカスしてお話しようと思いますが、まずは事業の軸となるロボットトランスフォーメーション戦略について先にお話することで、”事業の存在意義※1"を理解して頂けると思います。

ロボットトランスフォーメーション戦略は”ヒトの役割の底上げ”をコンセプトに、5年前からスタートしました。
“人の役割の底上げ”とは、テクノロジーを活用することで従来、ヒトが行っていた業務（定型業務・非定型業務・顧客接触業務）をロボットが代替し、ヒトがヒトにしかできない業務（高付加価値）に集中できる事業環境を実現するということです。

その上で、我々がロボットトランスフォーメーション戦略を推進する理由は、従来の産業構造に課題を感じているからです。
具体的に言うと、労働環境の課題（レガシーシステムを前提とした企業の事業モデル）やその結果として生じている低い労働生産性です。

ここ数十年、テクノロジーが急速に進化したことで社会環境も著しく変化しました。
その一方で、日本企業におけるビジネスの生産性は全く上がっていません。
これはソフトウェア型システムをベースとしたレガシーシステムを前提に、3つの要素(業務プロセス、人員・組織、実績)が社会環境の変化にそぐわない旧態依然とした状態を保っているからです。

残念ながら先に挙げた課題を解決しない限り、日本企業はデジタル情報革命から取り残されるだけでなく、日本企業が再び世界をリードすることはありません。

つまり、産業の仕組み自体を変えていく必要があるという発想が、我々がロボットトランスフォーメーション戦略を推進する起点となっています。
これまでもテクノロジーの発達が、私たちの生活をより豊かにしてきたように、新たなイノベーションと生産性の向上は”デジタル”を抜きに語ることができません。

我々はPC、インターネット、スマホに続いて、これからの5〜10年はAIやロボットの時流になると認識しています。
その上で我々は、ヒトの役割の底上げを目的に、汎用性の高いAIやロボットをツールとして駆使し、事業を創造し続けることで、社会に不可逆的な変化を与え、新しい価値を提供します。それがヒトの個性を発揮できる、より豊かで便利な社会の実現に繋がると考えています。
故に我々がテクノロジーの活用を前提に、世の中の様々な課題解決を目的とする”産業の再定義”を行うことは、我々の"事業の存在意義※1"と同義であると認識しています。

以上がロボットトランスフォーメーション戦略についての大枠です。
そしてこの戦略を方法論とする1つのケースが広告代理店事業です。

※1 事業目的や社会への価値貢献

2. テクノロジー×広告代理店業界　新しい広告代理店業界のスタンダードを創造する

ーーセグメントが考える”広告代理店業界の課題”とは何か教えていただけますか？

広告代理店業界では、新しい広告手法が生まれ続けており、著しい進化を続けています。
一方で、その進化は新しいマーケットが誕生し続けているだけの話で、レガシーシステムを前提とした事業モデルが旧態依然に残り続けています。

我々は、この旧態依然な事業モデルが、広告代理店業界の課題であると考えています。
なぜならば、それに伴う非効率なワークフローこそが、労働環境の問題（労働集約型・低賃金・勤続年数が低い）の原因だからです。

2010年前半まで、広告代理店業界で働きたいという人は増加傾向にありました。しかし、業界全体の課題が浮き彫りになったことを皮切りに、広告代理店業界で働きたいという人が年々減少しています。
“働き手不足”が問題視される日本の労働市場を鑑みると、この課題を根本的に解決しない限り、広告代理店業界に未来はないでしょう。

そこで我々はロボットを活用し、ヒトの役割を底上げすることで、広告代理店業界に存在する労働の在り方や産業の仕組みに対する課題を根本的に解決しようとしています。

ーーロボットをビジネスに活用することで、どのような働き方が実現出来るとお考えですか？

我々は、ロボットに今までの定型作業を代替させることで、ヒトは創出された時間を使い、個性を発揮することで、より本質的な”仕事”に専念できるようになると考えています。
その結果、ヒトはお客様へより大きい付加価値を提供し、生産性を高めた働き方に見合う給与が還元されます。
それは前章でも伝えた「物心両面の幸せ※2」です。

以上のような働き方が、広告代理店業界のスタンダードとなれば、労働環境や雇用創出の改善が期待でき、業界全体も継続的に進化し続けると考えています。

※2 物＝生産性を高めた社員へ見合う給与の還元　心＝生産性に見合った給与の還元は、自身の成果を知るうえでの一つの指標

ーーセグメントではロボットをビジネスに利用したサービスを運営していると伺いましたが、どのようなサービスでしょうか？

我々は、ロボットをビジネスに利用したサービスとして、次世代型ASP「PRESCO」を運営しています。
本サービスは、ヒトとロボットの協業による高生産体制を実現し、事業構造の変革によりお客様へ新しい価値を提供することを目指しています。

最大の特徴は、広告出稿元と出向先のマッチングにテクノロジーを活用していることです。
その為、従来のASPサービスと比べて「質」「速さ」「コスト」 の3点に優れています。
また事業メンバーが空いた時間を用いて、ステークホルダーの更に深い課題を解決するサービスの企画や構築を実現します。
PRESCOの詳細は別の記事に紹介していますので、是非ご覧ください。

▼広告代理店業界の再定義を目指す。次世代型ASP「PRESCO」の特徴とは。

ーー広告代理店業界の再定義を目的に、”現段階のセグメント”はどのあたりにいますか？

我々は、生産性の高い”新しい業界の在り方”を創りかけている所です。

現状、我々が占める業界全体のシェアは決して大きいとは言えません。
しかし、関わりのある一定のステークホルダーから評価いただけていることを前提に、環境の変化に応じて、我々はサービスのアップデートをし続けながら、提供範囲の拡大を進めています。

3.挑戦を積み重ねて、新しい時代を創造し続ける

ーー今後、挑戦していきたいことを教えてください。

テクノロジーの活用を前提に、世の中の課題解決を目的とした"産業の再定義"を、あらゆる業界で挑戦し続けていきます。
その為にも、我々が運営するPRESCOが広告代理店業界の新しいスタンダードになると共に、新しいビジネスを継続的に創造していく必要があると認識しています。

また新規事業支援を積極的に行っていきたいと考えています。
これは次世代を切り拓く志を持った社員に対し、機会創出・機会提供という役割も担います。
様々なラーニングプログラムやデジタル教育の場を提供することで人材育成に取り組むとともに、新規事業の開発を通じて、社会課題の解決、新たな雇用の創出に取り組み、社会にインパクトを与えていきたいですね。

ーー最後に、Missionの実現に向けて挑戦を重ねていく中で、久保さんはどのような人にセグメントへ入社してほしいですか？

バイタリティ溢れ、ビジネスにおけるプロフェッショナルを目指したい方にジョインしていただきたいです。

我々が考える"ビジネスのプロフェッショナル"とは、以下３つです。
1.「結果にコミットできる」
2.「新しい未来に挑戦し、その実現に全力を尽くすことができる」
3.「特定の領域のプロフェッショナルである」

セグメントは、所属する全てのメンバーがプロフェッショナルである状態を目指しています。
社内外問わず「自分は○○のプロ」だと胸を張れる人材を多く輩出したいですね。
但し、プロであると名乗る為に、必要な要素を自身でアップデートし続ける姿勢がセグメントでは重要です。

上記の様な姿勢を持たれている方がセグメントに多く集まれば、我々が掲げるMissionの実現へと更に近づくことができると思っています。

ーー編集後記

いかがでしたでしょうか。
今回は2つの記事に渡り、セグメントのMVVや当社の事業についてご紹介してまいりました。

セグメントはテクノロジーを活用する事で、硬直した産業における新しい価値の創造に挑戦し、”個性が輝く楽しい時代への進化”を目指し続けます。
社会課題の解決をしたい・新しい挑戦をしたい・組織と自分の成長を体感したい方、ロボットやその他最新技術を仕事に活かしたい方、ぜひ一度お会いしましょう。

私たちは、共に挑戦し続けるビジネスリーダーをお待ちしています。