2025年1月よりseesawでデザイナーとして参画した佐藤大輝です!
デザイナーであれば、「転職するため」「仕事を受注するため」など、様々な理由でポートフォリオを作ることがあると思いますが、私も転職活動を目的にポートフォリオサイトを制作しました。
なんとそのポートフォリオサイトで、世界三大Webアワードの2つを含む計3つのアワードにて受賞することができました!!
ポートフォリオサイト:https://taikisato.com/
本記事では、2025年6月20日に開催された「エビスデザイナークラブ」で登壇した内容から、
ポートフォリオサイトに込めた思いや、応募した賞に関しての内容を抜粋してご紹介します!
エビスデザイナーズクラブでの登壇の様子
目次
デザインコンセプト決め
自己分析
リファレンス
最後にコンセプトを言語化
デザイン&構成について
デザインのこだわり
悩んだ構成要素
応募した賞と戦績について
SEESAWではアートディレクター、デザイナーを募集中
デザインコンセプト決め
私は、普段クライアントワークでデザインを作成する際も、まずコンセプトを決めてからビジュアルを作るようにしています。そうすることで、より軸の通った “らしさ” のあるデザインが生まれると考えているからです。
それはポートフォリオ制作でも同じ。
自分らしさ のある軸を持ったデザインにするため、まずはデザインコンセプトの策定から着手しました。
自己分析
デザインの方向性を定めるために、まずは「自分自身をクライアントと見立てて」分析することから始めました。
普段、クライアントの理念や取り組みを調査・分析するのと同様に、自分自身についても掘り下げていきます。
マインドマップを用いて当時行っていた自己分析
自分自身はどういう考えを持っているか。どういうことをしてきたか。これから何をしたいか。何が好きで何が嫌いかなど自分に関して改めて深掘りしました。
負けず嫌いな性格だとか、幼い頃はクラシックバレエを習っていたなど、一見デザインとは関係ないところにも向き合いながら、自分自身を一つずつ紐解いていって自己理解を深めつつ、ビジュアル表現に使えそうなキーワードを洗い出していきます。
マインドマップで自己分析を進めていく中で、
自分の趣味→服→アルチザン系→大量生産ではなく職人の手仕事によるこだわり→手法として染めなどを使用する→無作為の美→経年変化
といった風に、あくまで自分の中の軸からずらさず連想ゲームのように言葉を繋いでいき、自分らしさを表現できるキーワードをいくつか抽出していきます。
リファレンス
次のステップはリファレンスの収集です。
見えてきたキーワードをもとに、デザインの方向性を視覚的に固めていくフェーズです。
Webサイトだけでなく、写真や洋服などさまざまなジャンルからインスピレーションを集め、
自分らしさがあるビジュアルとはどんなものかを明確にしていきました。
最後にコンセプトを言語化
キーワードとリファレンスから導き出したデザインの方向性を、最終的に言語化しました。
このポートフォリオサイトのコンセプトは「自然美 〜時の流れ〜」です。
このコンセプトは、ありのままの姿や余白を大切にし、時の流れによって起こる経年変化に目を向け、日々微妙に変化する陰影に美しさを見出すといった、陰翳礼讃の美学や、経年変化を美と捉える価値観を表したものです。
自己分析から始まり、情緒的に「自分らしさ」を訴求するデザインに落とし込むことで、情報だけでは表現できない自分らしさのある魅力的なデザインができたと考えています。
このように策定したコンセプトを軸として、そこに基づいたビジュアルやアニメーションを作成していきます!
デザイン&構成について
デザインのこだわり
「経年変化」や「陰翳礼讃」といったキーワードを大切にしながら、郷愁漂う日本的美意識を意識した雰囲気で作成していきました。
変化していく自分自身に対して、
時間の経過とともに色褪せない思い出の写真や動画を道標として散らばせることで、今の自分を捉えるということを表すために写真や動画を多く使用した構成にしています。
モノクロ写真が経年変化によってセピア色になっていく現象から、サイト内の写真はセピア色を中心に構築し、セピアからカラー写真になっていくアニメーションで「過去から未来への軌跡」だったり、「デザインの力で価値を付与する」などの意味を込めました。
また、今回のポートフォリオは作成段階からギャラリーサイトでの掲載やWebアワードを狙っていきたいと考えていたため、TOPページや特にキービジュアルのデザインはかなり細かいところまで試行錯誤して調整し、アニメーションも設定しました。
キービジュアルでは、月の満ち欠けや木漏れ日によって、時の流れや日々変化する陰影を表現しています。
悩んだ構成要素
デザインに関しては、軸となるコンセプトをもとにビジュアル化を行いましたが、それと同じくらい構成も頭を悩ませました。
かっこいいサイトにしたいという想いも強くある一方で、
- あくまで今回のポートフォリオサイトは転職活動での使用を想定していたこと
- 転職ではWebやグラフィックなど様々なデザインを行うことができ、表現的にも挑戦できる会社を狙っていたこと
上記を踏まえて、実績の見せ方なども考慮して作成しました。
まず、公開できる実績がそこまで多くなかったため数で沢山見せる構成ではなく、一つ一つをリッチに見せる形で検討していきました。
下手に量を見せる構成にして、「量が少ない」や「量はあるがクオリティが低い」だと転職において厳しいだろうと考え、「特に選定して実績を載せている」という風に受け取ってもらえるように、少ない実績を成り立たせる構成及びデザインにしました。
他には、ただの作品集ではなくデザイン会社の転職において、どういった意図でそのデザインを行ったかが伝わることが重要だと考えていたため、どのようなところを意識して各実績を作ったのか文章として記載できるエリアを設け、ロジック部分もできるということを伝えられるような構成にしました。
デザインの際と構成を作成する際はあまり一緒に考えすぎずに脳を入れ替え、構成部分はかっこいいに囚われすぎず、あくまで目的である転職で使用するシチュエーションを強く意識して作成を進めていきました。
応募した賞と戦績について
そして作成したポートフォリオも無事公開し、転職も終えたタイミングで初めてWebデザインアワードに応募してみました。
応募した賞は下記です。
上3つはWeb界隈でも特に有名な賞で、世界三大Webアワードと呼ばれているものになります。
そして結果としては、FWAを除く3つで無事受賞することができました!(FWAリベンジしたる、、)
受賞内容としては下記です。
- Awwwards
Honorable Mention - CSS Design Awards
WEBSITE OF THE DAY
Innovation Awards
UI Awards
UX Awards - CSS WINNER
SITE OF THE DAY
AwwwardsではSITE OF THE DAY(最優秀賞のようなもの)を逃してはしまいましたが、ずっと憧れていた賞をいくつも受賞できたのは大きな達成感がありました!
SEESAWではアートディレクター、デザイナーを募集中
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