こんにちは。インターン生のHosoyaです。
私は2025年6月よりサクラグに長期インターン生としてジョインし、主にSangoport事業や学生向けビジネスコンテストの企画を担当しています。
この記事では、入社して”初”の計画から実行までに至った「高校生ビジネスコンテスト」に関して、学生がインターンでビジネスを立案するとどうなるのか?をテーマに、私自身の学びや、感じたことを率直に共有できたらと思います。
今回の企画は、私の前任のインターン生Izawaさんが元の企画をつくってくださり、それを引き継ぐ形で担当しました。
内容としては、資料作成から、企画内容、そして当日の進行役まで幅広く務めさせていただきました。ベンチャーだからこそ経験できる、裁量権のある仕事内容を通じて大きくビジネスとして何ができるのか、言語化と可視化ができた経験でした。
・プロフィール Hosoya 上智大学に通う、サクラグの長期インターン生。主にSangoport事業や学生向けビジネスコンテストの企画を担当。米国留学中にアメリカ人の方々の「無償の愛」に何度も支えられ、自分でも気づかなかったほど大きく成長できた経験から、「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」というサクラグのビジョンに惹かれジョイン。「だれかの挑戦の“第一歩”をお手伝いしたい」という思いを胸に、日々その土壌作りに励んでいる。
目次
なぜ高校生向けのビジネスコンテストを開催したのか
準備:徹底的な調査と客観的に分析で、自分の視点をリセットする
当日:表舞台の成功は、裏側の柔軟な対応によって支えられている
机上の空論じゃ終わらない。ビジコン運営から学んだ3つの学びと気づき
①計画は必ず崩れる。だからこそ“調整力”が試される
②学んだのは、むしろ運営側の私だった
③人を動かすのは仕組みよりも想い
なぜ高校生向けのビジネスコンテストを開催したのか
サクラグには、「チェリスタ!」という高校生向けのインターンシップがあります。
名前の由来は、チェリー(桜の実)+スタート&スタディ。
実った実がやがて種となりたくさんの新しい芽を出すように、高校生たちがサクラグでの経験を通して学び、 将来の可能性を広げてほしいという想いを込めています。
ビジネスを通して社会課題の解決を目指す私たちは、日本や世界の社会課題の解決のために次世代を担う若者の力が必要と考えており、将来に向けて様々な選択をする「高校生」に大きな可能性を感じています。そうした若者の可能性を開く「土壌」になること、次世代の挑戦を後押しすることこそ、私たちがこのビジネスコンテストを開催した理由です。
詳細は以下からご覧いただけます。
【高校生ビジネスキャンプ募集】同じ好奇心を持つ全国の高校生と出会う機会に。1dayオンラインイベント開催 | 株式会社SAKURUGsakurug.co.jp
準備:徹底的な調査と客観的に分析で、自分の視点をリセットする
今回、最も難しかったのは「高校生の立場になって考えること」でした。
このビジネスコンテストは、経験者だけでなく未経験者も歓迎するものであり、どんな高校生でも安心して参加できるような内容設計が求められていました。
しかし、自分自身はすでに大学生であり、日々の学業やインターンでの実務を通じて「大人の論理」や「ビジネス的思考」に染まりつつあります。そのため、純粋な発想や柔軟な視点をもつ高校生の立場に寄り添うことが想像以上に難しく、「これは高校生にとって分かりやすいのか?」「本当に楽しめるだろうか?」と何度も自問自答しました。
この課題を克服するために意識したのは、「自分の視点を一度リセットすること」でした。
まずは、過去に参加した高校生向けイベントの資料や他社の同イベントを徹底的に調べ、彼らがどのような場面で難しさを感じ、どのようなときにやりがいを感じるのかを客観的に分析しました。そのなかで「自分の想像だけで判断しない」ことを徹底しました。
このプロセスを通じて、内容を単純にかみ砕くだけでなく、高校生が主体的に考えられるような仕掛けを組み込むことができました。
結果的に、当日の参加者から「初めてでも挑戦しやすかった」「考えることが楽しかった」といった声をいただき、この試みが実を結んだと感じています。
大変だった準備の過程こそが、自分にとって相手の視点に立つ力を養う貴重な経験になったと思います。
当日:表舞台の成功は、裏側の柔軟な対応によって支えられている
当日、会場に集まった高校生たちは最初こそ少し硬い表情を浮かべていましたが、時間が経つにつれて次第に目の輝きが増していきました。緊張感の中にも「この場で自分の考えを形にしたい」という熱気が漂い、運営側としても会場全体の空気が変わっていくのを肌で感じました。
運営側から見ていて特に印象に残ったのは、チームが日常生活の小さな違和感を出発点にして課題解決を提案したプレゼンです。高校生らしい純粋な視点と大胆な発想が組み合わさり、わたしも思わず頷いていました。その瞬間、「この場をつくった意味があった」と胸が熱くなりました。
当日になってキャンセル対応が相次ぎ、予定していた進行内容を急遽変えなければならない状況になりました。そこで、人数が減った分「一人ひとりがより深く学べる機会にする」という方針に切り替えました。運営側がファシリテーションを強め、残ってくれた参加者が存分に発表や議論を楽しめるよう場づくりに集中しました。その結果、予想以上に濃密な議論が生まれ、逆に少人数だからこそ得られる学びが参加者にとって大きな価値となりました。「表舞台の成功は、裏側の柔軟な対応によって支えられている」まさにそれを実感した一日でした。
机上の空論じゃ終わらない。ビジコン運営から学んだ3つの学びと気づき
企画から実行まで裁量権のある仕事を走り抜けた数か月を振り返ると、「これは本当に机上の空論では学べなかった」と感じる瞬間がいくつもありました。その中でも特に強く残った学びを、3つに絞ってお伝えします。
①計画は必ず崩れる。だからこそ“調整力”が試される
どれだけ綿密に準備しても、当日は必ず想定外の出来事が起こります。参加者の急なキャンセル、時間管理のズレetc. そんなときに求められるのは「完璧な計画」ではなく、「状況に応じてベストを再設計する力」でした。現場で何度も判断を迫られ、調整力こそが運営の要だと痛感しました。
②学んだのは、むしろ運営側の私だった
高校生たちの発想や視点は、私にとって驚きの連続でした。大人なら見過ごしてしまうような課題を拾い上げ、それを純粋な言葉で表現する姿に何度もハッとさせられました。運営者であるはずの私が、実は一番学んでいた、そんな逆転現象こそ、このコンテストの醍醐味だったと思います。
③人を動かすのは仕組みよりも想い
運営の立場からは、審査基準や進行表といった「仕組み」を整備することが最も重要だと考えていました。実際、それらはビジネスコンテストを円滑に進める上で欠かせない要素です。しかし、最終的に参加者を本気にさせ、会場の空気を一変させたのは、仕組みそのものではなく、企画の根底に流れる「想い」でした。
特に印象的だったのは、高校生たちが身近な問題を出発点としながら、「できない理由」ではなく「できる可能性」に焦点を当てて議論を展開していった姿です。そのプロセスには、単なる課題解決ではなく、「自分たちの手で社会を変えられるのではないか」という確信に近い熱意がありました。議論が加速する瞬間を目の当たりにし、理屈を超えて人を突き動かす力が想いにあることを強く実感しました。
この経験から、私は「仕組みは人を支える土台に過ぎず、その上で人を動かす原動力は想いである」というあたりまえですが、忘れがちな学びを改めて得ました。
グループワーク中の様子
ビジネスコンテスト運営を終えて、「もっとこんなことに挑戦してみたい」と感じた瞬間がありました。
高校生たちが見せてくれた純粋な発想力と行動力は、私にとって大きな刺激となりました。だからこそ、今後は単なるイベント開催にとどまらず、「挑戦のきっかけを継続的に提供する仕組み」をつくっていきたいと考えています。たとえば、今回のコンテストを一度きりの体験で終わらせるのではなく、その後の学びや実践をサポートできる仕組みや場づくりです。こうした継続的な仕組みを築くことこそが、サクラグとして次世代の可能性を育む使命であり、私自身がこの経験から抱いた新たな挑戦です。今回のビジネスコンテストを出発点に、未来を担う高校生たちの成長と挑戦を、これからも長期的に支えていきたいと思います。