データとAIでカスタマーサポートを変革するRightTouch、シリーズAラウンドで8億円の資金調達を実施し累計調達額は14.2億円に |株式会社RightTouch
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https://righttouch.co.jp/news/FpF1waA5
※この記事は2025年6月に『RightTouch公式note』に掲載した記事を転載しています。
RightTouchでカスタマーサクセスをしている増田です。
RightTouchには2022年12月に入社しているので2年と少し在籍しています。
先日、プロダクト3周年記念を迎え、シリーズAの資金調達を行いました!(入社時にはまだ1stプロダクトであるRightSupportもβ版だったので非常に感慨深いです)
3周年記念と資金調達記念として、RightTouchではリレー形式でのブログ投稿を行っています。ぜひ別タブで開いていただいて、後ほどお読みください!
このnoteは、以下のような方向けに、書いていきたいと思います。
はじめに
カスタマーサクセスは「顧客の代弁者」ではなく、「顧客の未来の共創者」
「プロダクトサクセス」ではなく「プロジェクトサクセス」「アカウントサクセス」へ
「1人で戦わない」-カスタマーサクセスはディレクターであるべき
RightTouchにおける実践-あるCSメンバーの取り組み
さいごに
私たちがチャレンジしている「エンタープライズ向けSaaS」領域は、従来SaaSとはまったく異なる「壁」があるなと日々感じます。導入の意思決定には複数の関係者が関わり、既存システムとの構築・運用における複雑な統合が必要になります。また、ROIまたは目的達成の説明責任も厳しく問われます。
そんな中で、プロダクトの良さ「だけ」では解決できないことが、日々の活動では山のように発生します。
いろんな企業のサクセスの方たちとお話をさせていただく機会がありますが、多くの企業が「マルチ・コンパウンド」を考えていたり、「エンタープライズ向けへの進出」も考えられていることを耳にします。
だからこそ、「顧客の成功」を担うカスタマーサクセスの存在価値が、従来以上に問われている・問われていくと考えています。
その中で、カスタマーサクセスのこれから求められるスタンスやスキル、RightTouchではどういう取り組みをしているのか?など書いていきたいと思います。
これまで、カスタマーサクセスは、「お客様の声を社内に伝える人」として定義されることが多かったのではないかと思います。私もRightTouchに入社する前、カスタマーサクセスという職種に対して抱いていた印象は以下のようなものでした。
・プロダクトのオンボーディングをする人
・プロダクトのQA対応をする人
・顧客からのフィードバックを集めて開発に届ける人
なんとなく「サポート」という印象が強かったです。
もちろん上記も重要な役割のひとつですが、スタートアップとして「事業の成長」や「市場の変革」を推し進めるためにはそれだけでは不十分です。
私としては、これからのカスタマーサクセスのあるべき姿は、「顧客の理想の未来=あるべき姿」を最も理解して構想し、それを「共に実現するパートナー=共創者」であるべきだと考えています。
単に顧客の不満や課題を吸い上げて社内にデリバリーする存在ではなく、顧客以上に顧客のビジネスを理解し、可能性を提示する存在。それがカスタマーサクセスのあるべき姿です。
RightTouchだけではなく、市場に目を向けたときにもカスタマーサクセスの定義は変化してきていると感じていて(求められるレベルが上がってきているなとひしひしと感じます)、以下のような段階があると考えています。
それぞれについて、定義や役割、必要なスキルなどについて考えてることを記載してみました。
いろいろ書きたいことはあれど項目を絞ったので、気になった方ぜひ議論させてください。
プロダクトサクセスとプロジェクトサクセスの間には、「顧客のあるべき未来を自分たちのソリューションに閉じずに考えられるか?」がポイントになると考えています。
顧客が実現したい状態やKPIを達成するために、「自分たちのソリューションをこう使ってもらおう」がプロダクトサクセスの視点で、「実現のために自社ソリューションに加えて既存ツールのXXを使い、組み合わせるとこんなシナジーが出る」と考え、プロジェクト達成を「早く・確実性を高く」していくことがプロジェクトサクセスにおいて求められる視点です。
ここに、顧客とのあるべき状態や進め方の「構想力」が必要になります。
RightTouchでは、3のプロジェクトサクセスができて「1人前」と考えており、1,2の段階ではメインのサクセスとして担当することはまだ難しいです。
(オンボーディングプロセスで多少未熟ながらもメインでやる!という意思決定はします。もちろんサブのサクセス担当がつきますが)
ちなみに、個人的には上記の図に対して「テクニカルサクセス」や「カスタマーエンジニア」、「PdM / PMM」など、「サクセス×◯◯」が2と3の間くらいから派生して発生するイメージをしています。
各役割の上下は意識しておらず、
それぞれが大事なのと、「どこ目指す?」が大事だと思っています。
顧客とプロダクトの解像度を上げやすいロールだからこそ、その後のキャリアにも非常に幅が広がるのではと考えてます。RightTouchのメンバーにも、田中(akky)や後藤(gocchan)など、サクセスを経験しつつ事業開発やPMMをしているケースも実際にあります。
ちなみに、SaaSという業態上「プロダクト中心の成功(プロダクトサクセス)」を目指すべきで、ここは自分も同様の考えです。
つまり、「サクセスがいるからうまくいった」は聞こえはいいんですが、究極的には「サクセスがいなくてもプロダクト活用はうまくいく」が理想です。
顧客が自走して自社のプロダクトを使いこなせている状態(テックタッチやロータッチを前提とし)が目指すべき状態であり、自走化に向けたナレッジは弊社の田中が以下のnoteを書いているのでよければ後で読んでください。
(別タブで開いておいてください!)
一般的には「LTV最大化」を進めていくために、主にチャーン検知の文脈で機能が使われているか、ログイン数はどうか、NPSはどうか、をモニタリングしていることが多いと思います。もちろんこれらも大事ですが、エンタープライズSaaSでは、それだけでは真の成功とは言えません。
特にRightTouchが向き合うような大手企業では、次のような観点が欠かせません。
つまり、プロジェクト単位での成功(スムーズな導入・活用)と、アカウント単位での成功(中長期的なテーマ達成による拡大・利用部署の拡張)がなければ、ビジネスとしては不十分です。
「この機能が使われてるからOK」ではなく、「組織が変わったから/目指すべき姿の実現のために継続したい・発展させたい」と言われて、初めて成功だと捉えています。
だからこそ、市場的にもプロジェクトサクセス以上の役割がより重要になるのではないかと思ってますし、RightTouchのカスタマーサクセスで、そこまでできるようになってしまえばどこの企業でも通用するカスタマーサクセスになるのでは?とさえ思ってます。(そういう組織にしたい、という思いもあります)
カスタマーサクセスは、会社の中でも最も顧客と接する機会が多いロールになることが多いです。そのため、クイックに目の前の課題に応えていくことも、中長期に向けて戦略を練りながらアカウントに向き合うことも、どちらも求められます。
ただ、「すべてを1人でやる必要」はありません。エンジニア、セールス、プロダクトマネージャー、マーケティングなど、あらゆる部門と連携しながら、顧客の成功を構築していきます。
そういう意味でも、ディレクターやプロジェクトマネジメント的な立ち回りが求められ、「社内・社外の関係者を適切に巻き込んで顧客の成功を創る」ことに主眼を置いて取り組んでいくのが良いなと感じます。。
この連携が成立するためには、下記の2つが欠かせません。
つまり、社内で最も顧客を理解しており、かつ社内を動かせる存在であることが求められます。
顧客のために「孤軍奮闘」するのではなく、社内の力を結集し、「多人数で勝ちに行く」チームスポーツとしてのカスタマーサクセスを追求していくことが、組織として強くなっていくためにも重要であると考えています。
RightTouchでは、そのためにも以下のような取り組みをしてます。
この辺りは取り組みやすいものではないかと思いますし、どうやってやってるの?が気になる方はお声かけください。
・月に1回程度、ご契約企業様にオフィスへお越しいただいて導入背景、利用状況や感想、リクエストをいただく会の実施 ・月に1回程度、開発チームとサクセスで「開発としてはこの機能こう使ってほしいしもっと広げたい!」「サクセスとしてはこういう機能があったらHappy!」を相互に話す会の実施 ・隔週で、サクセス内で担当顧客について、一緒に目指したい未来像、達成すべき重点テーマ、プロジェクトの進め方(1年くらい)、今の課題などを話す会の実施 ・月に1回程度、顧客のコールセンターへ見学に行かせていただく(BizもDevもAccelerator(管理部門)も関係なく)
ここで弊社のサクセスメンバーの事例を1つ紹介しようと思います。
導入時にはコンタクトセンターの向き合い担当者の方々とのキックオフやオンボーディングを進めながら、「導入プロダクトで結果を出すこと」に注力して取り組んでいました。
ただ実は、キックオフの段階で、導入プロダクトでは解決しきれない課題や、部署全体として取り組むべきテーマなどもあったものの、当時の弊社が提供していたソリューションでは実現できるイメージが持てず、「まずは足元の課題から着手する」という形での取り組みを進めていました。
無事にプロジェクト開始から1年弱の中で効果を示すことができ、導入企業内での活用も進んだものの、契約更新後に実施した再キックオフの際に「これまでの取り組みの延長のKPI」や「全体の中でも部分的なテーマ」に閉じてしまっていることが分かりました。
※RightTouchでは更新時に先方の担当者変更などもある関係でキックオフを再度実施しており、そこで重要テーマやプロダクトへの期待、体制などをヒアリングさせていただいております
そこで、カスタマーサクセス担当は導入企業に対して「部署としてのテーマは何か?」「全社として中長期で何を目指しているか?」といった問いかけや会話の頻度を増やしていきました。キーパーソンとなるチャンピオンや部門のオーナーとの対話を広げ、継続していく中で、「トータルソリューションとして我々が提供できる価値はこれである」というものを社内メンバーと協議し、明確にしていきました。
先方とディスカッションを重ねた結果、複数プロダクトの活用へと広がり、導入企業先の経営テーマに寄り添うパートナーとしての関係を築けるようになりました。
ここが「プロジェクトサクセス」→「アカウントサクセス」への転換点だったのでは?と思います。
結果として、活用部門も広がり、部門間で共通のKPIに取り組むための連携体制を構築できるようになっていました。
このように、単なる「プロダクトの利用支援」にとどまらず、「顧客の未来の共創者」や「プロジェクトマネジメント」の視点を持つことで、担当部門を支えるパートナーとして関わることができた事例です。
1-2社でこの感覚を持てるようになると、より他の企業とも同様に関わることができるようになるので経験やスキル獲得が進みやすくなると思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
これからのカスタマーサクセスにおいて、顧客と共に未来を描く「構想力
」と実現を推進する「共創力」について、役割やスタンス、RightTouchの取り組みなどを交えて紹介させていただきました。
正直、まだまだ道半ばです。やりたいことがありすぎて困ってます!
RightTouchのカスタマーサクセスは、BizOpenマインドをベースとしているため、「メインがサクセスロールの人」もいれば、「メインはセールスだけどサクセスもしている人」もいます。
そんな中で、「いかに強いサクセスロールのメンバーを増やせるか?」は短期でも中長期でも非常に重要なテーマでして、採用・育成双方重要だと考えています。
RightTouchのBizメンバーは誰もがサクセスとして担当できるという状態ができることで、顧客からの信頼や事業・プロダクトへの働きかけをより強くできると信じています。
私自身もたくさん社外の方々にお話を聞かせていただいたり、相談もさせていただいているので、ぜひ意見交換したいよ、という方はSNSでも何でもお声がけください!!
<採用強化中:RightTouch採用概要>
資金調達に伴い、カスタマーサポート領域全体の変革に向けた事業をさらに推進すべく全職種で積極採用中!!!
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