Profile
豊竹 善久(Product Design Team)
大学卒業後、Web制作会社にてデザイナーとしてのキャリアをスタート。2009年、SNSやHR領域のサービスを展開するIT企業に入社。約14年間にわたり、転職サービス、サロン予約サービスなどのBtoCサービスや、アーティストファンクラブサービスのUI/UXデザイン、新規事業立ち上げに従事する。2024年、株式会社GA technologiesに入社。「RENOSY」のプロダクトデザインや社内業務支援ツールのUI/UX改善をリードしている。
実験室の白衣から、Webデザインの世界へ
デザイナーとしてはめずらしいかもしれませんが、学生時代は、白衣を着て遺伝子組み換えの実験をするような生物系の研究室にいました。研究の世界では成果として形になるのは遥か先。そんな日々に、「自分には合わないかもしれない」と感じていました。
当時、進路として考えていたのは服飾の世界です。服が好きだったので、卒業後はその分野の学校に通おうと計画し、資金を貯めるために就職活動を始めました。そこで選んだのが、趣味で触っていたHTMLの知識を活かせるWeb制作会社です。「モノづくり」に関わる仕事の方が自分に合っているだろう、という動機でした。
当初は資金が貯まるまでの期間と考えていましたが、いざ現場に入ってみると、状況は一変。朝から晩までクリエイティブな業務に向き合う日々でした。しかし、大変さ以上に仕事そのものが楽しくなり、いつしか服飾への思いを忘れるほど夢中になっていたのです。作ったものがすぐに形になり、世に出るスピード感とWebデザインの奥深さに魅了され、「Webデザインを極めよう」と決意。このときに感じた“手触り感”や“改善の実感”が、今のプロダクトデザインの原点になっています。その後、数社の制作会社を経て、2009年にIT系メガベンチャーへ入社しました。
「何を作るか」よりも「誰と働くか」
前職では転職メディアやアーティストのファンクラブサービスなど、多岐にわたるBtoCサービスのUI/UXデザインを担当。「ボタン変更でCV率が向上した」など、事業への貢献がはっきりと定量的にわかる点に、UIデザインへの最大のやりがいを感じていました。
転機は、14年勤めた会社を離れようと考えた時です。エージェントから紹介されたのが、GAテクノロジーズでした。不動産業界にはまったく馴染みがありませんでしたが、創業からわずか10年余りで急成長を遂げている事業曲線を目の当たりにし、「一体どんな凄い人たちが働いているんだろう」と興味を持ちました。
私が仕事で最も大切にしているのは、「何を作るか」よりも「誰と働くか」です。どんなに素晴らしいサービスでも、同じ方向を向いていないチームでは良いものは作れません。だからこそ選考中に自分の思いを伝え、「現場の人ともっと話したい」と要望しました。
すると、通常2回の選考が5回まで追加され、現場メンバーだけでなく、最後には代表まで出てきてくれたのです。1,700名規模のトップが、一人の応募者のために時間を割く誠実さと柔軟性に惹かれ、入社を決意しました。
絡み合う課題への挑戦
現在はProduct Designチームに所属し、AI不動産投資「RENOSY」のWebサイトやアプリのUIデザイン、社内業務支援ツールのデザイン改善を横断的に担当しています。
入社して驚いたのは、圧倒的なスピード感です。たとえば昨年、「RENOSY」のブランドカラーを刷新するプロジェクトがありました。1,500ページ以上にも及ぶ改修は通常なら1年近くかける規模ですが、私たちは決定からわずか数ヶ月で完了させました。このスピード感は、メガベンチャーを経験した私から見ても異次元。しかし、単にトップダウンで「やれ」と言われたからできたわけではありません。デザイナーだけでなく、事業に関わる全職種のメンバーが一丸となって「絶対に間に合わせる」という意思を持ち、やりきったからこその成果です。
一方で、現在注力している社内業務支援ツールのUX改善は、じっくりと腰を据えて取り組む課題です。元々デザイナー不在で作られたツールは、長年の機能追加により、まるで「増築を繰り返した温泉旅館」のように迷路化していました。「どこにトイレがあるか分からない」ような状態を、現場のアセットプランナーと連携しながら、一つひとつ解きほぐしていく。一見地味に見えるかもしれませんが、難易度が高く、かつインパクトの大きい仕事です。ツール改善によって業務効率が上がり、結果としてユーザーへの提供価値向上に直結します。現場から「使いやすくなった!」とSlackで感謝のコメントが飛んでくるなど、仲間からのダイレクトな反応に大きなやりがいを感じます。
デザイナーの枠を超え、領域を広げ続ける
GAテクノロジーズのデザイナーである私たちが向き合うのは、法律や長年の習慣が複雑に絡み合うパズルです。しかも、サービスサイトも社内業務支援ツールも、裏側ではすべてのデータがつながっています。部分的に修正するという単純な話ではなく、オペレーションや他部署への影響まで視野に入れた、根本的な設計が求められます。
だからこそ必要なのが、「デザイナーの枠を決めつけないこと」です。当社の開発スタイルは、「まずはやってみよう」というスピード感を最優先します。仕様が決まりきっていない状態で走り出すこともあります。それを「ブレている」と嘆くのではなく、「状況が変わったなら、次はこう攻めよう」とポジティブに楽しめる人にとっては、変化の多い、いい意味でエキサイティングな環境です。
職種の壁や挑戦への制限はありません。自分の担当範囲にとらわれず、落ちているボールを拾って「これもやっていいですか?」と手を挙げられる。自分の裁量をどんどん大きくしていきたい方にとっては、とても働きやすい場所です。失敗しても責められることはなく、「ナイスチャレンジ!」と次につなげる文化もあります。
外からは「完成された大手企業」に見えるかもしれませんが、中身はまだまだ整っていないことが多い。個人的には、この“未完成さ”こそが一番面白いところだと感じています。だからこそ、自分のデザインで組織や事業を変えられるチャンスが転がっています。私たちと一緒に、状況の変化を楽しんでいきましょう。