今年に入って、既存の邦画をめちゃくちゃ見てます。今まで映画よりも舞台を見ることが多かったのですが、世の中には面白い映画がたくさんあることを知りました。
ちなみに、私が好んで見る映画は邦画であることに加えて、軽やかで、笑いもあり、胸に刺さるものがある。というもの。
今回は、約半年邦画ばかり見てきて、「これは!」と思った作品のことを紹介したいと思います。
人生を考えるなら、映画じゃなくて舞台を見るべき
私は、映画より舞台を見るタイプです。
舞台の良いところは「スポットライトを自分で好きな場所に当てられること」です。つまり、演出により、視点を固定されることなく、見たい場所や登場人物を好きに追えることが魅力。
舞台の板の上は、人の人生に例えることができます。
同じ時間の同じ地球という板の上に様々な登場人物が存在する。そして、それぞれの人物はそれぞれの人生を歩んでいる。この舞台(人生)の一体どこにスポットライト(焦点)を当てて、どんなストーリーにするのかを決めるのは演出家(自分)です。
人生の演出家は自分なのです。
舞台を見ていると人生の縮図を見ているようで面白いし、自然と追いかける視点を客観的に見ることで、自分が何を好むのかもわかりやすい。
今まで舞台を見たことがなくて、自分の人生の演出に迷いがあるなら、ぜひ見てみることをおすすめしたい。自分の人生という舞台は、自分という演出家が演出する以外に道はないので。
そんなわけで、私は映画よりも舞台から人生を学んできたと思っています。
邦画しか見ない理由
私が洋画ではなく邦画を見るのは、単純に「わかる」から。にすぎません。
洋画はまず言葉がわからない時点で、役者さんの魅力をキャッチできないので、映像の楽しみが半減。さらに文化が違うから、そもそも根本的な設定に共感できないこともあるので、さらに減点。
少なくとも、そういった減点がないという意味で邦画を選びます。
とはいえ、いわゆる邦画的な重〜〜〜〜〜〜いお話とか、純愛という名の死と隣合わせの物語は苦手です。
限りなくライトで、日常的で、笑えて、自然で、胸に刺さる作品が好きです。
伊坂幸太郎原作系、三谷幸喜作品は本当に間違いなく好きなので、ノリと傾向はわかってもらえるかと思います。
おすすめしたい邦画ナンバー1
あっ!!
邦画と書いておきながら、映画ではないことを先に謝罪させてください。申し訳ありません。
今回おすすめしたいのは、三谷幸喜作品の「大空港2013」です。
ストーリーはさておき。
撮影手法がめちゃくちゃ面白い!
ワンシーンワンカットという方法を取っており、約100分の作品を一度もカメラを止めることなく、ワンカットで撮りきっているというのだ。
そのことを知らずに見ていた私の見ながら書いていたコメントはこんな感じでした。
・この舞台みたいな映画すごいな
・この映画なんなのwwww
・今年見た邦画の中でダントツでわからんwwww
・このめちゃくちゃ感を映画でやるのすごすぎなのでは。。
・なんなの、すごすぎない?www
映画を見終わってから、ワンシーンワンカットで撮影されていたことと、三谷監督、主演の竹内結子のコメントを見て、自分の発した感想がどれもこれも狙い通りだったことを知って、さらに「すごい〜!!!」となったわけです。
WOWOWで放送されたドラマなんですが、三谷監督が「舞台を映像でやりたかった」といったのが、そのまま出ているんですよね。
だから私はまんまと「舞台を見ているみたいだ」とコメントしちゃってた。
そして、狙い通りめちゃくちゃ面白かった!
それは、映画にありがちな「完成された」ものに対する感動ではなくて、「一緒に作り上げた」とか「ライブ感」とか、そういったもっと躍動的な感覚によるものだったと思います。
正直、ストーリーはめちゃくちゃくだらないです。めちゃくちゃくだらないんだけど、役者さんたちの表情が面白いから、つい最後まで見てしまう。
出演されている役者さんたちの力をめちゃくちゃ感じました。
企画を考えるときに大切なこと
映画に限らず、クリエイティブな仕事にあたる人が大切にするべきことは、「楽しいかどうか」であると思うのです。
それは、提供するユーザーが。。。という意味ではなくて、「まずは自分が」です。
作り手である自分が楽しんでいなければ、その感動は誰にも届かないので、まずは自分がMAX楽しいと思う企画になっているのかが大切。
そして、次が「周りにいる人にも楽しんでもらうためにどうしたらいいだろう」ということ。これは伝え方や表現の仕方を考えるときに大切な視点かなって思います。
実際にどう思っているかはわかりませんが、三谷監督のインタビューを見ていると、
この人、めちゃくちゃ楽しんでるな〜
という感じがするのです。
産みの苦しみがありました。とかそういうことじゃないんですよね。
ともかく、やってみたいと思った。
とか、
結果できたんだから、すごいことなんですよ。
とか、子どものように「やりたい」ことをやろうとして、「できた」ことを喜んで「できなかった」部分すらも、「でも楽しかったでしょ」と喜んで。
だからこそ、周りにいる色々な人も楽しくさせることができるんだと思います。
下記の動画インタビュー中にその様子が垣間見れるので、見てみてください。
やっぱり、せっかくやるなら自分が楽しく! そして周りの人にも楽しんでもらえる仕事をしていきたいですね。
常識や既存の枠で考えるだけでなく、たまにはぶっ飛んでいく思考も必要かもしれません。