Kさんは先輩・後輩関係なく「ダメなものはダメ」とはっきりと言える人です。Kさんからの厳しい指摘を受けた経験がある人は数知れず・・・。それでも、決して恐れられるのではなく、どこか愛される雰囲気も持ち合わせる不思議な存在です。

ある日、別のライフプランナーが私へ送ったメールの内容についてKさんが注意する場面がありました。メールを受け取った私は、まったく気にすることなく、概要を把握して満足していました。しかし、Kさんは「依頼内容が不明瞭」「添付ファイルの完成度が低い」と、実に細かい部分まで改善の指示を出します。

その件について直接Kさん本人に話を聞くと「だって、お客さまに送るメールだったら同じことするかな？しないと思うんだよね。」という言葉が返ってきました。お客さまへ送るメールは何度も内容を確認し、誤りの無いように、過不足の無いように、慎重に準備をするものであり、私へ送るメールも同じクオリティを維持すべきであるとのことでした。

相手がお客さまでも、同じ社内の人間でも、それが先輩でも後輩でも、等しく対応する。“厳しさ”ではなく“誠実さ”がKさんの妥協を許さぬ強い姿勢に表れていたのです。それを周囲の人も理解している。だからKさんは信頼され、愛されるのでしょう。