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プリンシプルお仕事図鑑「Tableauエンジニア」

プリンシプルでの「お仕事」を紹介する『プリンシプルお仕事図鑑』。第二回目は「Tableauエンジニア」です。

【仕事内容】

BIツールTableau(※1)を利用して、ときに巨大、ときに複雑、ときに複数テーブルから構成される、「企業にとって有用な知見が得られるはずだが、まだその知見が掘り当てられていないデータ」をわかりやすく可視化(※2)する仕事です。

(※1) Tableau(タブロー):データを多様なグラフ表現で可視化することで、データ理解と意思決定をサポートするBI(ビジネスインテリジェンス)ツールの一種。伝統的なBIツールはシステム部門が導入を主導、管理するものであったのに対し、分析を行いたいユーザー自身が主導して導入、利用する「セルフサービスBI」という潮流があります。TableauはセルフサービスBIツールの代表的なツールです。世界中に熱狂的なファンがいるツールとしても有名です。

(※2) 「データ」というのは、端的に言うと「行と列から構成される表」のことです。詳細は後述の「データの可視化の例」で説明しますが、例えば「都道府県別の平成29年と30年の最低賃金」のデータは3列47行からなるデータです。データが表の状態である場合、それが何を意味するのかを読み取るのは非常に困難です。例えば、「平成30年の最低賃金が最も低かったのはどの都道府県ですか?」や「平成29年と平成30年で最低賃金の平均はどの程度変化しましたか?」といった問いに答えるには時間がかかります。それらの問いに瞬時に答えを出せるような「視覚的効果」を得るための処理を「可視化」と呼んでいます。


仕事上の喜び】

Tableauエンジニアの喜びは、データを表の状態で見ているだけでは決して分からない知見を、自分の技術で明らかにでき、利用者の意思決定を効果的に助けてあげられることです。

世の中全体がいま、「エビデンスベースド」というキーワードで表されるような、データに基づいた判断や意思決定を求めています。企業においてもそれは例外ではありません。

たとえば、売上の増加を目的とするWebマーケターが、メールマガジンの配信を月1回配信にするか、週1回にするかの意思決定をする場合、自分のKKD(勘、経験、度胸)でそれを行うことは、一般にはもう認められなくなっています。

代わりに、以下のようなプロセスが必要です。

  1. 1. 一部のメルマガ読者(例えば全体の10%程度)をランダムに抽出し
  2. 2. それらメルマガ読者をさらにランダムに2つ(「処置群(=メルマガを週1回配信する群)」と「対照群(=メルマガを月1回配信する群)」)に分け実験し
  3. 3. 一定期間メルマガ配信を行った結果の「メルマガ解約ユーザー数」、「メルマガからの売上」をデータとして取得し
  4. 4. 分析して、「売上増加」というメリットと「解約」というデメリットを比較する
  5. 5. 両者を総合的に判断して配信頻度についての意思決定を行う

これら一連のプロセスの中で、最も重要とも言ってよい「データの可視化」を担うのがTableauエンジニアです。可視化の結果データ利用者がよりよい意思決定ができたとき、われわれは大きな喜びを味わうことができます。

データの可視化例


可視化:平成30年に最低賃金が最も低かった都道府県


【求められる知識・スキル】

Tableauエンジニアに求められる知識やスキルを思いつくままに列挙したのが下の表です。


「Tableauエンジニア」と聞くと、「Tableauの操作技術だけ」が必要ではないかと思ってしまいがちです。しかし実際は、Tableauでデータ可視化する前の段階でも知識やスキルが必要です。

【身につけることのできるスキルや知識】

Tableauエンジニアとして働くことで身につくスキルや知識には、以下のようなものがあります。

  • 顧客のビジネスを理解する力
  • 顧客ビジネスのKPIを発見・提案する力
  • 人間の認知機能についての洞察力

上記のスキルを伸ばしてビジネスマンとしての実力を上げたい、という方にも適した職種だと思います。

【キャリアパス】

Tableauエンジニアには、それぞれの志向性によって、いくつかのキャリアパスがあります。

マネージャー軸

メンバーを率い、チームとしてクライアントに成果を届けるためにリーダーシップを発揮する、マネージャーに進む道があります。

プロジェクトマネージャー軸

上述の【求められる知識・スキル】のうち、特に「Tableauでの可視化前」の知識・スキルを強めると、「いつまでに、どのようなデータの可視化を行うと、クライアントに価値のある可視化になるのか」が理解できるようになります。 その理解に基づき、Tableauエンジニアやデータベースエンジニアの上に立ち、「顧客に価値のあるデータの可視化」をお届けするプロジェクトマネージャーに進む道があります。

専門を複数獲得 軸

より難易度の高い案件、より複雑な案件などに取り組みながら、Web解析のスキルをあげつつ、「アプリ解析」や、「CRMデータとの統合」など、Web解析コンサルタントとしてのできることや、スキルを高めるキャリア軸です。

専門職軸(複数の専門性を持ちDX方面に進出)

より難易度の高い案件に取り組み、Tableauによる「データの可視化」のスキルを高めると同時に、データベースやSQLの知識も習得し、を追加して「データベースエンジニア」のスキルセットを身に着けることも可能です。 こうして自分ひとりでデータの整形からTableauでの可視化までできる、ハイブリッド型の専門職に進むという道もあります。

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