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どうして組織には人事担当が必要なのか? 互いをリスペクトし、"人と仕事が繋がる"組織づくりを目指して…自己の役割と向き合い続ける。
社員インタビューの第8弾!今回は普段インタビュアーとして執筆を担当している人事担当の大谷が、自らの体験をお話ししていきます。
後編の今回では、育休から復職して間もない今だからこそ感じていることと、人事の仕事に対する思いを、等身大でお届けできればと思います。
前編を読んでいない方はこちら → 入社3年目の大谷が話してみました!(前編)
仕事を休むのは簡単なことではない…だからこそ、男性も育休を
出産を考えている女性であれば誰しも、「自分が長期間仕事を空けることになる」という想定なしに仕事をすることはできません。私も妊娠前から、自分が産休・育休を取ることになる未来を想定して業務の整理をするように心がけてはきましたが、実際に自分が長期間不在になる前提で仕事が回るよう準備するというのは、本当に大変なことでした。男性の育休取得がいまいち進まない理由として『仕事を長期離脱できない』という点がよく挙げられますが、「いや、それは女性も一緒だから!」と待ったをかけたい私がいます(笑)。もちろん、出産する当人であるかどうかによって、周りからの理解に差が生じる可能性があることは承知していますが、”当事者”という意味では男性も同じ。そりゃあ、休まなくて済むならどんなにいいことか…自分が変わらず仕事を続けられるなら、それが一番楽で簡単ですから。しかし女性は実際にお腹に子どもが居て、いずれ自分が産むことになる以上は、どんなに大変でも「休むしかない」し、会社も「休ませるしかない」。パパとなる男性に対しても同じ感覚を持つことが、理解を示すための第一歩だと思います。
それでも出産の場合は事前にわかっているおかげで、準備する時間がある程度はありますよね。もしも急な病気・ケガであればこうはいきません。自分や家族がずっと健康で、いつまでも今と同じ環境で働けるという想定で業務をしている…という状況の方が、よっぽどハイリスクではないでしょうか?自身の妊娠を通じて、業務に対するスタンスについても改めて考える視点を得られたと思っています。
実際に我が家も夫が育休を取得し、出産後すぐから常に二人がかりで育児をしてきました。当然二人だからといって楽ではないのですが、すぐに交代できる相手がいるというだけで安心感が全然違います。しかし散々語られている通り、それが一人きりになった途端…人として当たり前の生活の一切を手放さなければなりません(泣)。育児のマンパワーにおける一人と二人の違いは、まさに天と地の差と言えます。そのことを夫婦で共通認識として持てたことは大きかったです。
もしも、万が一ですが、これを読んでいる方の中に、未だに「男は仕事だけしてナンボ、育児なんて」と思っている方がいたら…(いないことを願いますが)。その考えを男性従業員に示すということは、育児を通じて得られるはずのかけがえのない時間を無下にしているのみならず、「あなたのパートナーがどんなに大変な思いをすることになっても、自分はどうでもいい」と言っているのと同じことです。また、従業員のパートナーの見えない労力にタダ乗りして業務を回しているということを、恥ずかしげもなく宣言しているのと同じことです。当人は自分の大切な人を軽んじられていることに深く傷つきますし、従業員のパートナーが会社勤めをしている場合は、先方の会社も労働力を一時的に欠いている状態ですから、意図せずとも他社に一方的に人員不足の負担を背負わせているということにもなります。
そして何より…私が実際に子どもを保育園に送迎したり、病院に連れて行ったりする中で目の当たりにしたのは、『同伴している保護者の半数がお父さん』という事実です。平日の日中でも、です!「男は仕事だけ」派の皆さん、あなたたちはもうとっくに、世の中の少数派ですよ!そして現役育児世代は、そんな声を気に留めることすらせず、仕事をなんとかやりくりしながら、育児の現場で黙々と頑張っています。昔は昔なりの育児への関わり方がありましたし、それを決して否定はしません。ただ、労働人口不足の今の時代、男女問わず働ける環境を追求すると、おのずと男女が同等に育児に関われる職場づくりが求められます。その結果として、今は育児も”現場主義”が主流なのだということを、どうか知っていただけたらと思います。
もうすぐ1歳になる我が子。育児は毎日、忘れたくない瞬間の連続です
図研プリサイトは、男性の育休取得を全力推進中!
…と、なんだか仮想の相手にアツくなってしまいましたが(汗)、それじゃあお宅はどうなんだいというのがごもっともな意見ですよね。昨年度は私を含めた女性の産休・育休取得者に加え、男性の従業員が2名、1年間の育休を取得しました。また、今年に入ってからはさらに、男性が1名すでに育休を取得中、この後は追加で3名の取得予定があります。実はこれは、ここ2年間で新たに出生した(+する予定の)赤ちゃんに対し、ほぼ全員が育休を取得中(取得予定)ということなんです。従業員数48名という小規模な中でこれだけの実績を出せるのは、送り出す側のメンバーが頑張ってくれている証拠にほかなりません。 また、入社時から育児短時間勤務で就労している中途入社の男性従業員もいます。元々図研プリサイトは30~40代の中堅層が多く、子育て世代のメンバーがたくさんいるので、周囲からの理解が大きいという点も良いところです。また、私自身はリモートワーク可能な業務環境にも大変助けられています!もちろん交代で出社してくれている他メンバーの力を借りながらではありますが、そもそもリモートワークができなければこんなに早く復職することは叶いませんでした。コロナ禍において安全かつ円滑に勤務できるよう導入された仕組みが、こうして別の場所でも活きてくる…やっぱり働き方に関する取り組みは、全て繋がっていて相互作用するということを実感しています。
長い目で見ると、1,2年の不在を惜しむよりも、安心して長い間働いてもらえることの方が会社としてはメリットが大きいですよね。また、子育て世代への理解を持つことは、同時に全ての従業員の多様な生活を尊重する姿勢へと繋がると思っています。私自身、育児と仕事の両立にあたって周りの方からいただいているサポートの分は、いつか誰かが困ったときに必ずお返ししたい!という気持ちを積み重ねています。
※労使協定により、育休取得は勤続1年以上の従業員が対象となります。
人と仕事を繋ぐもの
最後に。私には人事業務を始めたばかりの頃から、一貫して確信を持っていることがあります。それは、「人と仕事を繋ぐのは、人」であるということです。人同士の繋がりが仕事のやりがいを生み出す瞬間も、反対に仕事から気持ちが離れてしまう原因を生み出すところも、これまでにたくさん見てきました。人間の作る組織に完璧などなく、また、他人というのは自分の思い通りに動いてくれるものではありません。全員にとって理想の組織という状態は存在しませんが、従業員同士が立場に関わらず互いをリスペクトし、助け合える組織を目指して「取り組むことをやめない」のが重要だと考えています。
人事担当不在だったプリサイトに私が採用されたように、どうして企業には人事部門が必要なのか?人に関する仕事をする『人』として、自分の役割と常に向き合っていきたいです。事務作業一つとっても、その先には従業員がいて、彼らの生活があり、家族がいます。皆さんの存在なくしては人事の仕事は存在しないのだということを、いつでも決して忘れないようにしたいです。
さて、人事担当として、転職経験者として、採用担当として、一児の母として…。色々な立場から忙しく自分自身のことをお話ししてきましたが、次回以降はまた聞く側としてインタビュアーに戻ります!図研プリサイトの社員の様々な魅力が伝わるよう、今後も色々な側面からお話を掘り下げていきますので、どうぞお楽しみに。そしてこれから当社に応募していただくかもしれない皆様、面接の際には、ぜひあなた自身の色々なことを教えてください!