在宅勤務だからこそ、積極的な交流を。PNL、エンジニアチームの取り組み【PlayNextLab Interview】
"世界の才能と日本の可能性をつなげるプラットフォーム創出”をミッションとし、SI/SES事業、外国人エンジニアと日本企業のマッチングサービス「Talent Hub」を運営するプレイネクストラボ(以下、PNL)。17カ国からメンバーが集まり、80%以上のエンジニアが外国籍という「日本のグローバル化を先取りする企業」です。
PNLでは新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大防止、社員・関係者の安全確保を目的として、2020年4月7日より原則全員在宅にシフトいたしました。
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この記事では、オペレーション整備やクライアント企業との交渉にあたられたPNL取締役・道場さんに、在宅勤務化に向けた裏側をお聞きしました。
在宅勤務化の鍵は、密なコミュニケーション。円滑なプロジェクト進行のためにPNLが取り組んだこと
※2019年12月4日撮影 道場さん写真
※本記事内の道場さんの写真は、いずれも同日に撮影したものとなります。
自社内で受託開発を行うSIer事業の他に、クライアント企業へ常駐してシステム開発にあたるSES案件も多いPNL。 2月中旬には大手のクライアント企業との間で在宅勤務化に向けた交渉を開始するなど、比較的早い時期から対応にあたっていました。
体制を整えるにあたり、現場ではまず次のように対応したそうです。
「在宅勤務を成功させるための1番のポイントは、『遠隔で、いかに円滑にコミュニケーションをとれるか』だと考えていました。
われわれの開発業務は数名のプロジェクト単位で行うケースがほとんどであり、各プロジェクトのPM(プロジェクトマネージャー)やPL(プロジェクトリーダー)が、数名のメンバーのサポートや、進捗管理をします。
スケジュール通りに開発を進め、小まめにサポートをするためには、PM/PLとチームメンバーがストレスなく報告・連絡・相談ができる環境づくりが不可欠です。
まずは、社内で最も長い開発プロジェクトチームを中心に在宅勤務化をスタートしました。チームメンバー6名の内、半数を在宅勤務とする運用から開始しました」
道場さんはじめ開発チームのマネジメントサイドがもっとも懸念していたのは、コミュニケーションの希薄化。
そのため、毎朝・夕の2回チーム内でWeb会議を実施し、また各エンジニアは業務終了時にチャットでその日の進捗状況を報告するという運用ルールを設定してみました。
「PMがうまくメンバーを取りまとめてくれ、在宅メンバーも出社しているときと変わらないパフォーマンスで業務を進めてくれました。
クライアント企業がすでに在宅勤務を開始されるケースも出てきていましたし、もともと定例会議はWeb会議で実施されていることも多かったので、オペレーション的な移行はスムーズでした。
この後、他のプロジェクトチームにも在宅の範囲を拡げ、SI事業部として3月末時点で約5割、4/7からは特別な理由がない限り、原則全員が在宅勤務となっています」
また、クライアントと第一線で向き合う営業サイドは、どのように業務をこなしていたのでしょうか。
「もともと、3月はPNLも含めて決算月の企業が多いタイミングであり、クライアントとの打合せも比較的少ない時期です。
それでも営業メンバーは在宅化に向けた準備などもあり、対面での打ち合せを行うケースも何度かありました」
幸い、PNLのステークホルダーからは、体調不良や新型コロナウィルスと思しき症状があるケースは聞こえてきておりませんが、Web会議の活用を当社から呼びかけるなど、より接触を減らす方法もあったと道場さんは振り返ります。
こうした反省は、今後の改善に向けたヒントとなりそうです。
全員在宅勤務の現在。業務ボリュームの最適化、リモートでのチームワーク醸成に課題も
普段からチャットやタスク管理ツール等を用いるコミュニケーションが多かったことは、PNLがスムーズに在宅勤務へ移行できた要因の1つと言えそうです。
しかし、顔を合わせてのコミュニケーションがない分、課題を感じ始めている部分もあるといいます。
「お互いに相手の姿や仕事の様子が見えないこともあり、仕事の早い人に業務が偏りやすくなったり、全体のタスク量の最適化には工夫が必要だなと感じています。
しかし一方で、効率は全体的に上がっている状態。
在宅勤務化を導入する前は、作業効率が低下するのではという懸念があったのですが、在宅によりむしろエンジニアは作業に集中しやすくなっているようです。
今のところコミュニケーションも朝夕のWeb会議で取れていますが、姿が見えないことによるミスコミュニケーションにはこれからも注意を払っていきたいです」
また、外国籍のメンバーが多いことも、PNLの特徴の1つ。
母国を離れてに日本で働くことを選択しているメンバーなので精神的にタフなタイプが多いといいますが、自粛が長引けば孤独を感じる人も当然増えてくると考えられます。チームワークの醸成も兼ねたオンラインでの交流も、会社として推奨していくとのことです。
「そうしたオンラインでのコミュニケーションに注力する一方で、オンライン会議ツールのセキュリティの脆弱性など、これまで顕在化していなかった脅威が見えてきています。
ミスコミュニケーションを防ぎつつ、セキュリティを強化することも、会社として早急に取り組んでいきます」
最後に、社員やステークホルダーに向けたメッセージをいただきました。
「幸いなことに、当社を含むIT業界では通常とほぼ変わらない形で業務を行える環境にあります。
しかし、新型コロナウイルスの影響により、日々の業務や生活さえ困難な状況にある方達がたくさんおられます。
第一線で対応を続ける医療従事者の方々、生活に必要な物流、食品提供に従事されている方々への感謝を忘れてはいけません。
今回の様な非常時(非日常な状況)の中で私たちができることは限られていますが、常日頃からコミュニケーションを欠かさず、今後起こる世の中の変化に対応し続けられるように進んでいきましょう。
皆さまとご家族の方を含め無事にこの難局を乗り切れるように、今後もご協力をよろしくお願いします」
最後までお読みいただきありがとうございます。
道場さんの言葉にもあったように、人々の安全と暮らしのために働く人々へ感謝し、新型コロナウィルスの拡散防止のために移動や接触を極力減らして業務を続けていきたいと思います。
皆さまの安全とご健康を、心よりお祈りいたします。