こんにちは。バヅクリ採用広報のレックです!
本日は、バヅクリのマインドフルネス講師、草野さんのご紹介です!
仏教と心理学を駆使した、「心のバランスの保ち方」に迫ります。コロナで多くの方々が疲弊している今こそ、気付きがあるのかもしれません。
バヅクリ講師(マインドフルネス) 草野 榮雅さん
高野山での修行後、早稲田大学にて認定心理士と社会福祉士の資格を取得。宗派を超えて集まった僧侶、約150名が仏事相談や人生相談を受ける一般社団法人「仏教情報センター」で15年以上、相談に従事し、現在は常務執行理事を務める。
2011年、真言宗東寺派、百観音明治寺住職を拝命。カンボジアの難民支援NGO「幼い難民を考える会」幹事、盲人支援NPO「ひかり会」外部委員等を務める。
現在も毎月、高野山に上がって研鑚を積みつつ、真言宗の 瞑想法「阿字観」の指導者として、自坊でも定期的に坐禅の会を行っている。
今何をやっているのか
東京都中野区にある「百観音明治寺」の住職です。
ご法事や行事の他、常務理事を務めている「仏教情報センター」のテレフォン相談員として、もうかれこれ15年ほど、悩みをもった人の相談に応じています。
*余談ですが、仏教情報センターは世の中の疑問や不満、悩みに少しでも寄り添ってお話を聞くために、いろんな宗派のお坊さんが200人ほど有志で集まって運営しています。
僧侶になられた経緯
父が脳腫瘍で倒れ余命1年と言われた
私は寺生まれですが、寺を継ぐ気は全く、これっぽっちも有りませんでした。父からも「好きに生きろ」と言われていましたしね。
ただ22歳の時、急に父が脳腫瘍で倒れ、余命1年と宣告されました。
脳の病気は残酷です。蓄えた知識や智慧が失われていく。父が伝えたいことを受け止めるために、私はすぐに仕事を辞めて得度(お坊さんになる儀式)をし、仏教の勉強を始めました。
修行
半年ほどで父は喋ることも難しくなり、私は高野山に上がって本格的な修行に入ることになりました。
修行期間中に父は亡くなりましたが、父が見ていた世界を自分も見てみたいという想いから、私も同じ視座に立つべく、修行にどんどんのめり込んでいきました。
それはもう、ドMの如く。出家の前は、坊さんなんてどうせ意味も分からないお経をただ唱えてればいいんだろ、なんて思っていたんですが、そんな浅い反感は軽く吹き飛ばされましたね。
2500年の間に積み上げられてきた仏教の体系的な知識とその実践に、完全にハマりました。
大学入学
仏教はお釈迦様という一人の天才の言葉だけが残っているのではなく、様々な要素を取り込みつつ常に考察され続けてきた知識の集積です。人間の存在や苦しみについて、数え切れないほどの天才がそれぞれの社会を見つめ、多くの人と関わりつつ、人生を捨ててまで積み上げてきたわけです。
言わばこれ、人間についてのビッグデータなんですよ。現代に生きる我々にも確実に活かせます。
ただ、そのためには現代の言葉にフィットさせる必要があるんですね。
じゃぁ心理学や社会学、実践のためには社会福祉も学ばなきゃいけないな、ということで、修行を終えた後に受験勉強をして、早稲田大学に入りました。
お坊さんとして働きつつ勉強してなんとか四年で卒業し、師僧や檀信徒さんに住職として認めていただきました。最近はようやく少し落ち着いてきたので、今は高野山大学院に在籍しています。
コロナの影響
ご法事はあまり減ってないんですよ。日常的に参拝される方は、むしろ増えています。きっと、心の支えを求めているんでしょうね。
このコロナ禍で、今まで仕方なくやってきたことを「やらない」でいい言い訳ができるようになりました。要か不要か、で言うと、ご供養や祈りは必要なことなんだな、と改めて思います。
将来の住職像
人が宗教を必要とする以上、人のニーズを意識する必要があると思っています。
寺や仏教を維持するためではなく、人が必要とするから寺がある。必要とされない寺なら潰れてもいい。
どういうことが社会で起きているのか、どういう心の悩みがあるのか、それを受け止めつつ、現代に生きる人にも分かりやすい言葉で、仏教の智慧を伝えていきたいと思っています。
バヅクリ運営のこだわり
仏教的な言葉を使うと、曖昧に誤魔化せちゃうんですよ。定義が多層的だから。興味がある人も無い人も、好きな人も嫌いな人もいます。
だから、伝える時にはあまり仏教用語を使わず、科学的にも検証されていることを単純化して伝えるようにしています。まずは実感して、活用してもらいたい。
例えば、背筋を伸ばすと不安が減りますよ。息を吐くとリラックスできますよ。という具合に、心のバランスを取り、生活を充実させていくためのライフハックスキルとして、仏教や心理学の知識をお伝えしています。
1人でも多くの方に気づきがあると良いですね。