今回は、リアルマーケティング部のFさんとHさんの対談インタビューをお届けします。
リアルマーケティング部をまとめるお二人自身のお話はもちろん、昨年コロナ禍の影響で訪れた部の危機についても語っていただきました。
メンバー全員が部署の未来を考え、新しい事業・サービスの考案に力を注げるようになった理由もお伺いしたので、ぜひご覧ください!
【リアルマーケティング部TOP2対談】
■リアルマーケティング部 部長 Fさん(以下:F)■写真右
営業会社に新卒入社し、営業のいろはを学び、経験を積んだのちピアラへ転職。
ピアラ歴は今年で11年目。入社から現在に至るまで、リアルマーケティングを行う組織・チームで、営業として活躍してきた。
■リアルマーケティング部 シニアマネージャー Hさん(以下:H)■写真左
新卒でインターネット総合代理店に人事・労務として入社。給料計算や昇格昇給、賞与計算などを3年ほど担当したのち、オフライン(紙媒体)広告事業を行うグループ企業に転籍する。その後、約1年前にオフライン広告を扱うピアラのリアルマーケティング部へジョインした。
部署内No.2がジョイン!組織力がさらにアップ
ーー現在お二人は『リアルマーケティング部』で、それぞれどんな業務を担当されているんですか?
H:「僕はFさんの下で、APという広告営業を行う部隊や、MPというプロダクトやメディアのプランニングを行う部隊のとりまとめを担当しています。
ただ一口でとりまとめといっても、それぞれのチームやメンバーをマネジメントし、KGIやKPI、売上数字の追っかけ全般を担当している感じです。
簡単に説明すると、直近(短期〜中長期)の数字や目標を僕が追いかけて、リアルマーケティング部という組織全体の中長期〜未来のことをFさんの方で全部巻き取っています。」
F:「元々は現在Hさんがやってくれている業務を私が一人で行っていたので、前は今ほど部署の未来に注力できていませんでした。
それが年々売上も大きくなり、組織としての体制も整い、約1年前にHさんが部署のNo.2としてジョインしてくれたお陰で、ようやく他の人にバトンタッチできた。
彼は前職でも一つの組織を任せられていた人なので、入社の際には『私のサポートやメンバー間のまとめ役として活躍してくれるだろう』と期待していたんです。そして現在、期待以上に私とメンバーの間に入って部をまとめ、組織力アップに力を注いでくれています。」
ーーそもそも、リアルマーケティング部ってどんなお仕事をする部署なんですか?
F:「たぶん世の中の一般認知的には、ピアラってデジタルマーケティングを主軸にしている企業という印象が強いと思います。
ですがピアラは、今私たちが行っている紙広告のマーケティング事業からスタートし、それが軸となって成長してきました。つまり、私たちリアルマーケティング部は、創業当初からある紙の広告事業を受け継ぎ、現在も行っている部署になります。
ちなみに部署の発足自体は2017年で、テレビや雑誌、新聞などのオフライン媒体の広告を全て『専門特化で部門化していこう』となったのが、リアルマーケティング部の始まりです。」
売上が伸び、組織が大きくなってきたからこそ、課題が出てくるようになった“今”
ーーリアルマーケティング部という組織を作っていく中で、大変だったことや課題に感じたことを教えてください
F:「課題は、最近出てきたものが多いですね。
組織の人数が少ないときって、まとまりが悪くなったり、目指すべきことってあまりブレたりしないじゃないですか。
リアルマーケティング部も最初は今の半分以下の7名ほどでスタートしているんです。だから、昔はあえて今ほど組織化はしていなくて、(私自身の判断で)人数が少なかった部署立ち上げから1〜2年ほどは、『個人事業主の集まりのように、各々が自由にベストを尽くす方が、売上を最大化できるんじゃないか』という方向性で日々業務にあたっていました。
そして徐々に人数が増え、色々なことを仕組み化していかなければいけなというタイミングでHさんがジョインし、その前後にAPとMPという形で組織内の役割分担を行いました。
すると、ある程度予測はしていましたが、APとMP間の連携がうまくいかない点が出てきたりして…あとはHさんからお願いします!」
H:「いきなりのバトンタッチですね!笑
APは基本的に、お金をもらう請求先(クライアント)とお仕事をしています。
対してMPは、プロダクトとかメディアのプランニングを行うので、メディアさんとコミュニケーションを取りながら仕事をするんです。
このように仕事をする相手が異なるため、MPは『メディアさん側が無理だといっているんだから、この案件はできません』というように、メディアさんの味方になりがちなんですよね。逆をいうとAPは、売上に注力しすぎてMP側への配慮が足りなかったり、数値の入力などができていなかったりで、負荷をかけてしまうことがあって…。
だから今は各チームメンバーの考えや想いを吸い上げて、連携をスムーズにとりやすくするために、AP(営業)側のマネージャーと、MP(メディア)側のマネージャーが必要なんです。これが今一番解決を優先するべき課題ですね。
現在まさに組織編成などを行っている真っ只中、まだまだこうした課題が色々と出てくるでしょう。組織を作る上で大変な時期は、もうしばらく続きそうです。」
コロナ禍になったことで、リアルマーケティング部に訪れた危機と変化。
ーーリアル(オンライン)の施策などを行う部署ということは、コロナ禍の影響も受けてしまったのでは?
F:「そうなんです…!コロナウイルスの感染拡大で世の中が大変な状態になりましたが、その影響をピアラ内で一番受けてしまったのが、リアルマーケティング部です。
コロナウイルス蔓延でピアラが受けた余波の、たぶん98%くらいはうちの部署に影響があったんじゃないかなって思っています。」
ーー具体的には、コロナ禍にどんな影響を受けたんでしょうか?
F:「一番分かりやすいのが、売上ですね。
世の中の混乱や緊急事態宣言の発令などで、確定していた案件が一気になくなってしまって、毎週毎週あらゆる対策を講じていたんですが、それ以上に売上が落ちていく…という感じで。
クライアントから『やっぱりキャンセルで』とストップがかかったり、メディアさん側から『そもそも広告を掲載する媒体がなくなりました』っていわれたり…昨年は対策を立てても、立ててもカバーしきれない期間がありました。」
H:「いやぁあれは地獄でしたね…!」
F:「あのときは苦悩っていうより、一瞬闇(病み)に近い状態だったよね。
基本的に私はメンタルが強い方だと思っているんですけど、久しぶりにちょっと胃が痛くなりました…!」
ーーなるほど、苦しいコロナ禍を経験されたんですね。やはり、お二人で色々と話し合うことも多くなったのでは?
H:「色々話もしましたが、事態を好転させる術がゼロになってしまったときは…突貫でマスクとか消毒ジェルなどの販売を行いました。」
F:「そうそう、リアルマーケティング部が中心となってね…!」
H:「『はじめましてピアラです。マスク(or消毒ジェル)はご入用ではないですか?』って、営業しましたね。
むしろそれがなければ、やること自体がなくなっていたんですよ。
今でもたまに、当時営業していたマスクや消毒ジェルを見かけることがあって…!その度に『(ピアラの)誰かが販売したんだなぁ』ってあの苦しい日々を思い出します。」
ーーそこからどんなふうに立て直していったんですか?
F:「6月の後半くらいから世の中の経済活動がやっと動き出して、それにともなって徐々に案件が増え始めましたし、メンバーも必死に挽回しようと頑張ってくれたお陰で立て直していけました。
結果、上半期はコロナ禍の影響を受けてしまいましたが、下半期に関しては皆が超絶頑張ったので、コロナ禍の影響を跳ね返し、結構高い達成率を叩き出すことができたんですよ。
こうした困難を乗り越えて、組織としてもより強くなれたように感じています。
また、コロナ禍の影響を受けたからこそ、下期に向けて『こういうことをやっていこう』とか『これは今後やっていかなきゃダメだよね』と、やるべきことが明確になりましたし、
その目標やビジョンに向かって進む様は凄まじかったです!」
ーーより鮮明になった目標やビジョンとは、どんなものですか?
F:「コロナ禍になり、より鮮明になったのはデジタル化やDX化を進めることです。
リアルマーケティング部はご説明してきた通り、リアル(オフライン)という部分だけを専門で扱ってきました。一見するとデジタル化とは無縁の領域に思われる方もいるかもしれませんが、私たちが行っている仕事にもデジタル化やDX化した方がいいことはたくさんあるんです。
もちろん、コロナ禍になる前から『デジタル化できるところはしていかなければ』と考えてはいました。ですが、私の中で重要度は高かったのですが優先度が低くて…なかなか手を付けられていなかったんです。
それが逆に、コロナ禍になって強制的にも取り組まざるを得なくなった。さらに、私がデジタル化を進める意味や、なぜやらなければいけないかの理由をメンバー皆がちゃんと理解してくれるようになりました。
緊急事態宣言が出て日常が急に変わり、大変な期間でもありましたが、こうしたコロナ禍になったからこそ良い方向に転じたこともあるんです。」
H:「コロナ禍になっていなければ、下手したらまだデジタル化やDX化を進めていなかったかもしれないですよね。
…うん、やっていなかっただろうな。数字が順調に伸びていたからこそ、目の前のことに注力してしまっていたと思います…!」
ーーなるほど、リアルマーケティングを行う部署だからこそ、デジタル化というところに意識があまり向かなかったんですね…!
F:「ある種矛盾しちゃうんですよね。デジタルというか…オンラインはオンラインで、別の部署が事業を行っているので、それに対してうちの部署はオフライン特化型の部署じゃないですか。
『オフラインの部署なのにオンライン(デジタル化)をやるの?』とか『他の部署とどう区別するの?』という感じになってしまうんですよね。
でも私たちがやっていることって、デジタル領域の部署が行っていることとはまた違うオンライン要素を取り入れた取り組みなんです。」
ーーリアルマーケティング部だからこそできる、オンラインの施策ってどんなものがあるんですか?
F:「例えば『リモート接客』というサービス。これは単純に、オンラインのリモート接客システムを入れることで、既存事業で行っていた催事場などへの人の派遣を減らしたり無くしたりできるというものです。
別の場所にいる販売員がリモートで実際に会場にいなくても接客できるようになれば、人を移動させるコストや手間が省けますよね。これってオンラインだけでもできないし、オフラインだけでもできません、両方のいい点が合わさったビジネスなんです。
リモート接客は一例ですが、こうしたオンラインとオフラインの両方をうまく融合させる発想や視点を持って、新しい事業やサービスを作り出すことも、私たちリアルマーケティング部のミッションだと思っています。
それがコロナ禍を乗り越えて、新事業・サービスの提案や未来について考えることをメンバー皆が常に意識できるようになりました。そうだよね?」
H:「ですね!コロナ禍になってから、個々のメンバーと毎週“100本ノック”という名前で、新事業や新サービスを考える時間を設けるようにしたんです。
週に一回、メンバーが僕と一対一で30分間話をするというものなんですが、
デジタルの『デ』の字もない人間に、『デジタルってこういうことだよ』というところから教えて、『そしたらこんなこともできますかね?』って色々案を出してくれるようになりました。
また、僕に対して何かしらをアウトプットするために、デジタルのことを調べてインプットするようになったので、個々の知識も増え、思考の幅も視野も広がったようです。
さらに、それまでデジタル領域のセミナーなどへ参加する人がいない部署でしたが、そうした会に自主的にいく人も増えましたね。これもコロナ禍になってからあった、いい影響だと思っています。」
部長がメンバーと距離をおく…!?その行動に隠された意図とは?
ーー普段リアルマーケティング部のメンバーに、お二人はどんなふうに接し、どんなマネジメントを心がけているのか教えてください
F:「組織論的な話になりますが、この対談のように私がメンバーに直接色々なことを伝えることってほとんどないんですよね。
『部署をこんなふうにしていきたい』といったビジョンは示しますが、業務関連の話は全てHさんにしか伝えません。(Hさんからメンバーに伝えてもらう形になります。)
基本的な考え方が私とHさんは似ていると思っているので、安心してメンバーへの伝達は任せているんです…!だから、メンバーそれぞれの目標設定とかミッション、役割を明確にし、納得感を高めるという部分に関しては、たぶんすごく時間をかけてくれているんじゃないかな。」
H:「(うなずきながら)そうですね。ピアラの中で、どの部署よりもその部分について考える&話す時間を割いていると思います。」
F:「普通の営業会社って『あなたは来年、この売上を目指してください』というのがトップダウン的に降りてくることが多いですよね。
だけどその場合『なんで私はこの売上目標を達成しなきゃいけないんだろう?』って、目標そのものや頑張る理由を見失いやすくなってしまうと思うんです。
だから、私たちは『ピアラとしてはこの役割を期待していて、今のあなたはこんなことができるよね。そして市場がこういう状態だから、売上をここまで伸ばして欲しい』と考えを伝え、すり合わせをちゃんと行い、結果的に達成できませんでしたってならないようにしています。」
H:「まぁそれでもピアラのメンバーに求められる目標って高いんですけどね…!笑
たぶん、こんなふうにお互いの考えや想いのすり合わせを大切にしているから、うちの部署ってKGIとKPIの矛盾がほとんどないんだと思います。」
ーーメンバーと考えや想いをちゃんとすり合わせができるのは、元から会話(話し合い)をすることが根付いている部署だからですか?
H:「ん〜自分でいうのもなんですが、たぶん僕が(ピアラに)ジョインしたのがポイントかもしれないです。僕がFさんの下に入って、メンバー間の日常会話がいい意味で増えたかなと…!
元々会話が多い部署だったようですが、雑談も含めて面白い会話が増え、個々の繋がりが強くなったのではないかなと思っています。
けれど、今のような組織形態になってから一度、Fさんがメンバーとの会話にあまり入ってこなくなってしまって(雑談のときでも)。僕がジョインして間もない頃だったんですが、僕と皆ががやがや話をしているのを、ただじーっとみている時期がありました。」
ーーそれって何か意図があってしていたんですか?
F:「もちろん、ありましたよ。下のレイヤーの人が混乱するのって『Hさんのいうことを聞けばいいの?』、『(私)Fさんのいうことを聞けばいいの?』って思うときじゃないですか。
そうした迷いや混乱をメンバーに与えないために、私じゃなくてHさんのいうことに意識が向くように行動していたんですよ。だから私自身、Hさんを飛び越えてメンバーに何かを話すことはなかったですね。
(カップルの話みたいで嫌なんですが笑)こうした意図があったので、部の皆とあえて少し距離をおいていました。」
H:「だから僕は、その意図を理解しつつ、雑談には積極的に巻き込んでいったんですよね。
Fさんとメンバーの距離が開きすぎないように、『雑談(ちょっとしたコミュニケーション)にはちゃんと入りましょうよ』って話を振っていました。
そのため今では変に距離はないですよね…!飲み会のときは、Fさんが一番うるさいですし。笑」
F:「確かに(今のご時世ではできませんが)飲み会では、一番飛沫を飛ばしているかもしれないな。笑」
『当たり前のことを当たり前に達成する組織になる。』
ーーこれからリアルマーケティング部をどんな部署にしていきたいですか?
H:「直近では、より強い組織にしていきたいなと考えています。
いわゆる会社って部長がいて、課長がいて、係長がいてみたいのがあるじゃないですか。現状もないわけではありませんが、そうした役割をちゃんと担える人を育成していきたいんです。
また、それ以上に今頑張っているのが、新しいサービスを作ること。
やっぱり紙媒体の広告って、媒体の数自体が年々減っていて、完全にはなくならないにしても、いずれマーケットが小さくなっていくのは確実。
だから少しでも早く、新しく稼げるサービスを作らなくちゃいけないんです。まずは、そこを全力でやっていって、今たくさん考えているネタを種にして、芽を開かせたいと思っています。
そのために、この先もずーっと新しいサービスや事業について意見を交わし続けていけるように、毎週行う100本ノックは、やり方や内容が変わるかもしれませんが続けていくつもりです。
それに僕自身も作りたいですからね…!Fさんが作ったリモート接客のような新サービス・事業を。
もちろん僕発信じゃなくて、メンバー発信でもいいので、部長であるFさんが作ったサービスを越えたい…!!嬉しいことに、メンバーの皆も『自分で何か新しいサービスを作りたい』って常に考えてくれているので、成し遂げたいなと思っています。
欲をいえば、いいサービスを作っていきなり『どんっ!』って出して、Fさんを含むピアラの全メンバーを驚かせたいですね。笑
僕たちが進む方向を示し続けてくれているFさんをみんなの成長で驚かせて、喜ばせられたら最高だと思うので!」
ーーFさんの抱負も教えてください
F:「私は、当たり前のことを当たり前にできる部署・メンバーで居続けてほしい(居続けたい)と思っています。
『当たり前の当たり前化』というフレーズを、Hさんにもメンバーにもずっと伝え続けているんですが、それが今なんとなく浸透してきている段階。ゆくゆくは、コミットメントレベルを高くしても当たり前のようにそれを完遂できる組織になりたいんですよ。
あとは、最短の時間で最高のパフォーマンスをあげてほしいという願いもあります。最短の時間って別に働くなって意味ではなくて、しっかりとやることはやるけれど時間は短く生産性を上げたい。それで目標にコミットして、且つお給料をいっぱいもらえたらみんなハッピーじゃないですか?そういう組織にしたいんです。」
H:「ちなみに、このお話って本当に今日のインタビューのために用意したものではないですからね。僕このお話、頻繁に聞いているので…!
こんなふうに、Fさんがしっかりと自分の想いや考えを部に浸透させてくれているので、僕も動きやすい。『当たり前の当たり前化』ってすごい聞きますし、僕もFさんが目指している組織の形を皆と一緒に作り上げていきたいと思っています。」
『謙虚・素直・協調性』などの基本的な要素をしっかりと持っている人と働きたい!
ーー最後に、リアルマーケティング部が求める人物像やピアラで活躍できそうな人について教えてください
F:「謙虚であり、素直であり、協調性があるといった、基本的な要素をちゃんと持っている人と一緒に働きたいですね。」
H:「これって当たり前なことのようですが、本当に大事ですよね…!」
F:「そして、他責せずに一つのことをやりきれる人。理由をいうと、ささいなこと(小さなこと)でもちゃんとコミットする人でないと、高い目標やミッションの達成を求められてもできない。
逆をいえば、ベースとして途中で投げ出さないとか、小さなことでもやりきれるという要素がある人って、成長して大きなことを成し遂げられると思うんです。
ピアラにジョインする上で、特別なことってあまり必要ではなく、当たり前のことを当たり前にできたり、協調性があったりすればいいと私は考えています。」