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ファシリテーションを実践してわかった、失敗する可能性が高いミーティングとは

こんにちは、パロスの中の人4号、いしづかです。

パロスではミーティングの改善にエネルギーをつぎ込んでいて、熊本という田舎にあるちっちゃい会社で、会議の生産性が1ヶ月で2倍になった話とか熊本という田舎にあるちっちゃい会社で、会議の濃さが1ヶ月で2倍になった話とかの記事でご紹介しました。

すっごいよくなったんですよ。ホント。
型が無かったところに最低限の型を導入するだけで時間的にも密度的にもメチャクチャ向上したんです。いかに「たったこれだけ」すらできていなかったのかと痛烈に感じました。

それでもやっぱりモノによってはうまくいかなくて、30分くらいの予定が2時間くらい費やしたにも関わらず何にも決められないということもありました。

ざっくりいうと準備がちゃんとできていないミーティングは失敗しやすいんですが、中でも失敗しやすい(注意すべきな)パターンがありました。

今回はそのパターンを1つレポートします。

参加者の立場に隔たりがあればあるほど失敗しやすい

参加者間でいろいろと隔たりがあると良くない結果になりやすいというのはそりゃそうだって感じなんですが、具体的にいうと参加者の職責や役職に隔たりがあればあるほど失敗しやすかったです。「◯◯として参加している」の◯◯が違うほど焦点が集まりにくく、コントロールが難しいです。

よくあるのは進捗確認や実装方針・手段の話をしているところに「これが何につながるのか。何のためにやっているのか」という目標・目的を確認する質問がでるというシチュエーション。

もちろんこれはこれで重要なトピックです。しかしどの順序で実装していくかとか、どれくらい時間がかかりそうかといった議題とは思考が全く違うため、頭の切り替えコストがとてつもなく高くて密度のある議論をすぐに始めることは到底できません。

意見・質問の種類や質は置かれている状況や立場によっていくらでも変わっていきます。参加者はお互いがどんな立場でそのミーティングに参加しているかお互いに理解する必要があります。それをせずに自分の立場から発生する意見や質問を前置きもなく場にぶっ込むと単純にカオスを引き起こしてしまいます。

方向性を念頭に置く人、ビジョンと現実の調整を念頭に置く人、実現手段を念頭に置く人、この3つに参加者を分類するだけでも、なんだかどんなふうにコミュニケーションの取り方を気をつけるべきか分かってきそうですね。

参加者間の「意識の非対称性」に注目!!

「情報の非対称性」という言葉があります。

一般的には市場において売り手と買い手の間に情報の格差があることを言います。営業さんは専門知識と情報を持っていて、お客さんはド素人、みたいな感じですね。このように情報が対称じゃないとき、多くの場合全体としていい結果が出ないというものです(※情報を持っていないほうが損をするってばかりではなく、情報を持っているほうが損をする場合もあるとか!)。

今回ぼくは情報の非対称性というより「意識の非対称性」に注目しました(もちろん情報も非対称なんですけどね)。経営に携わる人間と、機能の担当者では意識が大きく異なります。先ほどの例でいくと「方向性を念頭に置く人」と「実現手段を念頭に置く人」ですね。

どっちが上とか下とかいうわけではありません。よく経営は現場の上位互換であるように言われるように感じますが、純粋に「違う」ということにフォーカスすべきだと思います。

意識が非対称であればあるだけミーティングの目的と終了条件、そして進め方の認識を合わせることが重要になるということを思い知らされました。

これまで目的・終了条件・進め方と時間配分、この確認を怠ったのにうまくいったミーティングは偶然にも「意識の非対称性」が小さい状態であって、ラッキーだったということです。

「同じ」立場の人なんていない。だからこそ自分のことを話し、人の話を聞いて、情報をできるだけ対称にしよう

置かれている状況や立場は全員違うものですよね。興味関心も、問題意識も全員違ってあたりまえ。

ミーティングはそんなバラバラな人が集まって、一つのことを議論する場。意識的でも無意識的でも、内側に隠れている情報が多ければ多いほど、全体としては失敗の方向に進みやすいということを経験的に証明したような気がします。

いまのぼくは、目的・終了条件・進め方と時間配分を確認して、何も言わないけど納得していなさそうな顔している人がいたら、ちゃんと意見をもらうようにしています。

もちろんその時点では「なんだかモヤモヤ」くらいのレベルかもしれませんが、このモヤモヤを放っとくと後でひっくり返ってしまうのもそうですが、目の前の議論に集中できないという本末転倒な状況を作ってしまいます。

わざわざファシリテーションという「型」をみんなで勉強して導入したのは、しっかりと意識を集中させて、短い時間で濃い議論をして、決めることを決めるためです。その集中を阻害する要因は少しでも減らしておかないといけません。

「隔たりがある」は大前提で、意識の非対称性を極力なくすことで成功へ進むことが出来る。

あなたは、アッチの人はどんなことを気にしていて、コッチの人はどんなことを考えているか知っていますか?それは推測ですか?本人から聞いたことですか?

推測だというのであれば一言聞いてみるだけです。

「なにか気にしていることありますか?そもそも、みたいなことでもいいです」

まずはここからですね。

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