dodaのブランディングをミッションとし、テレビCMや交通広告、Web広告の企画、メディアプランニングなどを推進するブランドマネジメントグループ。今回は同部門のシニアデジタルマーケターとして活躍する小山さんへのインタビューを実施しました。広告代理店からパーソルキャリアへの転職経緯についてお聞きするとともに、現在携わっているブランディングの業務内容、そこで実感しているやりがいや楽しさ、さらにはマネジメント職ではなく、エキスパート職としてキャリアを歩んでいる理由などについても詳しく伺いました。

ーー小山さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

学生時代は「自分が考えたアイデアや企画で勝負できる仕事がしたい」「商品やサービスを作るところから売るところまで全部やりたい」と考えていたので、新卒で広告代理店に入り、企画営業として製薬会社の通販事業や飲料メーカーのデジタル広告に関わるプロジェクトを担当していました。

ーー何故、広告代理店からの転職を考えたのでしょうか？

最初に担当した通販事業はクライアントにとっても新しい取り組みだったため、プロジェクトの人員も少なく、私自身もあらゆる広告物・販促物の制作に関わり、メディアプランニングやバイイングも経験することができました。さらには事業の収支を見ながら施策の改善提案も行っていたので、当時は業務量が多くて辛いな…と感じていたのですが、後から振り返ってみると、やりがいの大きな仕事に挑戦していたなと思います。

その後、飲料メーカーの担当になったのですが、こちらは非常に大規模な案件でした。私はSNSや動画広告といったデジタルコミュニケーション領域の担当で、常に最先端の取り組みを経験できたのでとても楽しかった半面、大きな案件の細分化された一部の業務でしかないと感じることもありました。そのため、自分が提案して実施に至った施策が、クライアントの事業にどのような影響を与えているのかも理解できないような状況が続いていました。

そのときに初めて、自分は広告や広告表現そのものよりも、広告を使って事業を成長させることに興味を持っていると気づきました。それならば広告代理店のような支援会社ではなく、自社で商品やサービスを扱っている事業会社に身を置いた方がいいだろうと考え、転職しようと決めました。

ーー数ある事業会社の中からパーソルキャリアを選んだ理由を教えてください。

職種としては営業ではなくマーケティングをやろうと決めていましたが、事業会社でありさえすれば業界や業種にこだわりはありませんでした。いくつかの会社を比較検討しましたが、私自身の知識・経験をもっとも活かしやすいフィールドがあると感じたのがパーソルキャリアでした。事業指標を見ながら広告施策を検討できる環境があり、サービスのブランディングにも携わるチャンスがあるなど、他社と比べて汎用性の高いスキルが身に付きそうだと考えたことも入社の決め手になりました。

dodaのターゲットを理解し、何を伝えるべきかを決めていく

ーー小山さんが在籍するブランドコミュニケーション部 ブランドマネジメントグループについて教えていただけますか？

ブランドコミュニケーション部は求職者にdodaを選んでいただくこと（会員登録）をミッションとする部門であり、ブランドマネジメントグループとデジタルマーケティンググループに分かれています。ブランドマネジメントグループはテレビCMなどのマス媒体や交通広告、Web広告などを活用しながら主に転職潜在層に対するdodaのブランディングを含めたアプローチを行っています。デジタルマーケティンググループは転職活動を検討している、あるいはすでに転職活動を開始している転職顕在層に対し、Web広告を中心としたアプローチを行うことでdodaへの登録を促進する役割を担っています。

ーー小山さんご自身はどのようなお仕事を担当されているのでしょうか？

求職者に対するdodaのブランディング全般を担当しています。具体的にはテレビCMやグラフィック広告などの広告表現企画、それらの企画を行うために必要な市場調査、dodaの様々な指標・数値を参照しながら各メディアに投資する予算や出稿量を検討するメディアプランニング、広告施策実施後の効果測定などがメインの業務となります。

ーーテレビCMなどを作る場合、CMの企画・制作自体は社外の広告代理店に発注されていると思います。その場合、事業会社側であるパーソルキャリアの企画担当としては、どのような業務をカバーすることになるのでしょうか？

まずはCMのターゲットを決めるという業務があります。さらにはそのターゲットがどのような人たちなのかを理解する必要があるため、顧客理解のための市場調査を自前で行っています。ターゲットを理解し、市場の動向なども踏まえた上で「今、私たちのターゲットはこんな気持ちになっているが、こういう気持ちになってほしい。そのためにこんなことを伝えたい」といった発注内容をまとめて広告代理店に依頼します。

その後、広告代理店から提案された試作品を一般の方々に見てもらうグループインタビューなどをセッティングし、その際のアンケート結果なども参照しながら提案物の取捨選択とブラッシュアップを繰り返していきます。このような一連のプロセスをトータルで担当することになるため、カバーすべき業務範囲はかなり広いと思います。

データの関係を理解し、メディアプランニングのキーとなる数式を見出す

ーー小山さんがパーソルキャリアに転職して4年以上が経ちますが、現在感じている仕事のやりがい・楽しさについて教えてください。

今、私が感じているやりがいは2つあります。1つは単純にできなかったことができるようになり、見えなかったことが見えるようになったこと。パーソルキャリア入社以降、少しずつ統計の知識が身に付いてきたことが大きいですね。昔はたくさんのデータや数値をチェックしても、それぞれの数字の持つ意味や関係を理解できませんでしたが、今ではデータや数値の持つ意味が理解できるようになり、メディアプランニングのキーとなるような数式も見出せるようになりました。そのようなスキルを活かして企画・提案した施策の成果が上がり、事業に貢献できた際には大きなやりがいが得られます。

もう1つのやりがいは、「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」というパーソルキャリアのミッションにつながる仕事ができていることです。まだまだ仕事に縛られて自分の人生を楽しめていない人々が多い世の中ではありますが、このようなミッションが浸透していくことは、自分にとっても自分の周囲の人々にとっても素敵なことだと思います。パーソルキャリア入社時には業界・業種に対するこだわりのなかった私ですが、今では人材業界で働く意義も感じられるようになり、人材業界に来てよかったなと思います。

ーー広告代理店から事業会社に転職した際に、難しいと感じた仕事はありますか？

先ほども「CMのターゲットを決める・提案物の取捨選択をする業務がある」とお話ししましたが、事業会社に移ってきて一番難しいなと感じることは、自分たちでお題を作り、自分たちで決めなければならないことです。広告代理店時代はクライアントがお題を作り、クライアントが決めたことに従って仕事をしていましたが、事業会社であるパーソルキャリアではそうはいきません。転職して4年経ちますが、いまだに「代理店と事業会社では仕事で使う筋肉が違うな」と感じることが多いですね。

ーーパーソルキャリアにはマネジメント職とエキスパート職のキャリアパスがあります。小山さんがエキスパート職としてのキャリアを歩まれている理由を教えてください。

1年以上前はリーダーやアシスタントマネジャーを務めていたので、将来的にはマネジャーになるんだろうなと考えていました。ただ、自分が本当にマネジメントに向いているかというと…ちょっとモヤモヤした感じだったんですよね（笑）。

そんなときに上司である本部長から「もっと個人としてのスキルに磨きをかけてみてはどうか」とアドバイスされこともあり、エキスパートとしてのキャリアを意識するようになりました。エキスパートもマネジャーと同じように業務に対する責任を持ちますが、責任の持ち方が異なります。自分が実現したい働き方や組織・業務への関わり方に合わせてキャリアを選択できるので、とてもいい人事制度だと思います。

doda Xやdodaキャンパスと力を合わせ「doda軍」としてブランドの強化を目指す

ーー今後のキャリアの中で実現したいこと、夢や目標について教えてください。

現在の転職サービス市場には、圧倒的に強い競合サービスが多数存在しています。毎日少しずつでもdodaブランドの強化を進めようとしていますが、なかなか一筋縄にはいきません。

今後はdodaという単一のサービスだけでなく、doda Xやdodaキャンパスなどと力を合わせながら、「doda軍」として市場に価値提供を行っていく必要があると考えています。人材サービスという無形商材だからこそ、幅広い領域でマーケティングの力を活かすことができますし、市場でのポジションを変えることもできると思っています。

さらに将来的には、海外の人材サービスにも挑戦したいと考えています。パーソルグループは海外にも拠点がありますし、日本以外の国でのマーケティングのあり方についても興味が尽きません。

ーー小山さんはどんな人と一緒に働きたいですか？

会社や上司から与えられたお題に応えるだけでなく、自分なりの提案を行い、自分なりの考えで仕事を進められる人。簡単に言えばボトムアップができる人です。また、現状維持に満足することなく、常に進化・成長するためのインプットを続けられる人と働きたいです。一緒に働くことでいい刺激をもらえますからね。

ーーパーソルキャリアに興味を持っている方へのメッセージをお願いします。

私がパーソルキャリアに入ってから統計の知識・スキルを身に付けたように、当社には仕事をしながら成長できる環境が整っています。パーソルキャリアでチャレンジしたいことがある方は、スキルや経験が多少足りなかったとしても、とりあえず門を叩いてみてほしいですね。その際、仕事に対するスタンスだけは問われるかもしれませんが、私が先ほどお話ししたようなボトムアップができる人、インプットの癖がついている人であればまったく問題ありません。遠慮することなく飛び込んで来てください。