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中国事例から学ぶ!パンデミックを機に考えるこれからのDX

始めに

COVID-19によるパンデミックは経済だけなく、私たちの生活様式が変わってしまうほど多大なインパクトを与えました。それに伴い新しい生活様式に対応すべく、企業のDX化も拡大し、今後もこの動きは加速すると考えられます。

パクテラ・コンサルティング・ジャパン(以下:パクテラ)は日本のDX化を推進させる活動の一環として、最新のテクノロジーに関する考察や事例をレポートさせていただいております。
今回はCOVID-19がもたらした影響中国のケーススタディから学べることをお伝えいたします。


デジタル時代を牽引する中国のDX化に向けた驚くべき取り組みとは? | パクテラ・コンサルティング・ジャパン株式会社
引用先:上海市文化観光庁  今や、テクノロジーの発展は私たちの生活と密接に関わっており、切っても切れないほど依存しているといっても過言ではないでしょう。あらゆる物事がデジタル化され、利便性が向上していますが、私たち日本のデジタル化は世界と比べ、少し遅れを取っているように思われます。 ...
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<Agenda>

1.パンデミックによる変化

2.パンデミックがもたらした4つのイシュー

3.中国における最先端事例


1.パンデミックによる変化

出典:WHO、マイナビ、Bloomberg, Radio Taiwan International

10年ぶりとなるパンデミックは私たちの生活様式にや働き方に大きな影響をもたらしました。感染者数も増加傾向にあり、ワクチン導入が諸外国ではされていますが終息の目途は立っていないことが現状です。
非対面での生活様式に移行し、非接触型ワークスタイルが増加しました。今まで対面での働き方が中心であった日本や台湾も感染拡大により、今ではリモートワークが当たり前になりつつあります。

出典:Uzabase

外出制限やリモートワークの促進により、事業そのもののオンライン・デジタル化が進みました。
株価・売上推移のグラフを見ると、特に小売業界ではデジタルサプライヤーのプレゼンスが相対的に向上していることが分かります。巣ごもり消費やEC市場が拡大し、企業もマーケットの動向に対応していったことが要因として考えられます。

出所: WHO, Uzabase

今回のパンデミックはこれからも世界を不確実にするようです。小売・飲食業界の投資市場の動向をみると、株式リターンとボラティリティは低下傾向にあるが、パンデミック以前と比べるとまだ不透明さが垣間見られます。

2.パンデミックがもたらした4つのイシュー

パンデミックの影響は、企業がこれまで十分な打ち手を用意できなかった4つのイシューに集中せざるを得ない状況を作り出しました。生活様式の変化や世界の不確実性の高さによりバック・フロントオフィスやマネジメント層の業務課題が浮き彫りになり、企業はそれぞれ限られたリソースや環境の中で対応が必要となります。

働き方の変化は今までの当たり前であった業務プロセスの見直し・改善のチャンスともなります。
サステナブルな企業経営には、いかなる状況でもオペレーションを止めない仕組みが必要です。そのため、自社の業務プロセスの中で、デジタル化できる(=ヒトが介在せずに済む)余地がないか、今一度検討し、業務効率化を推進させることが求められます。

消費者行動の急速かつ予測付不可能な変化に対応するにはヒトの判断による意思決定では困難であり、テクノロジーを活用した最適な意思決定が必要となります。従来のマンパワーによるインプットでは限界があるため、AIを用いて網羅的にデータの収集・分析を行い、顧客・サプライヤーの動向を正確に予測することで機会損失や過剰反応を防ぐのです。

非接触型のワークスタイルが浸透したため従業員同士のコミュニケーションが減り、ナレッジのインプット・アウトプットが難しい状況となりました。さらにKMS(Knowledge Management System)や社内専用情報共有基盤を導入していない企業は、OJTによる人材育成がより困難になっています。
継続的な人事育成の実現のために、適切なナレッジメントを通じ育成の質を担保・向上させるかが重要なキーとなるようです。

出所: Bitdefender

企業のブランディングや信頼を維持し続けるためにリスクマネジメントにも目を向けることが必要です。ランサムウェアのコモディティ化と在宅勤務増加が相まっての前年比増加率は700%を超えており、ハッカーの行動パターンも変化することあり得る、攻撃と守備をセットで考えなければなりません
デジタルトランスフォーメーションが加速する中、同時に守備を固めなければ、投資以上の損失を被る可能性があります。

3.中国における最先端事例

中国では、5Gによってエッセンシャルワーカーをオフィスワーカー化する動きが活発であり、RPAテクノロジーを活用して工場や倉庫のオートメーション化も同時に実現できる可能性があります。​従来のRPAはオフィスワーカーの手作業による業務の効率化を目的としてましたが、エッセンシャルワーカーの業務へも活用されると考えられます。従業員同士の接触による感染リスクを抑えながら、生産性を維持できるソリューションも提供されています。

出所: Beijing BeisenAssessment Technology Co Ltd.

様々なソフトウェアツールの開発・導入によって、従業員間コミュニケーションやナレッジ共有が促進されていますが、中国では既に「タレントレビュー」という概念が一般化しつつあり、人事評価や人事異動にもデジタルツールの導入されています。
従業員のコンピテンシーをデータ化、可視化することで事業・育成戦略と意思決定のサポートを行うタレントビューは、50%以上の企業が実施に積極的な姿勢を見せていることが分かります。

終わりに

本レポートをお読みいただきありがとうございました。今回はCOVID-19をテーマにリサーチを行い、考察や事例を紹介させていただきました。

パンデミックにより、あらゆる方面で変化が見られる世界の不確実性は高くなる一方です。その中で最適なソリューション、意思決定を行うためにも企業のデジタル化というものが不可欠であり、業態を問わず前向きに投資していくべきだと考えます。

今後も私たちパクテラはグローバルカンパニーである利点を活かし、日本だけでなく世界のマーケットに目を向け、トレンドとなるテクノロジーやそれに関する事例やインサイトを本レポート通じて提供させていただきます。

是非、よろしくお願いいたします。

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