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社員インタビュー#3 オロの「クリエイティブディレクター」に迫る

オロのデジタルトランスフォーメーション事業部には「クリエイティブ・ディレクター」という方がいます。プロジェクトの方向を決める、とても重要な役割なんです。

そんなクリエイティブ・ディレクターってどんな人なんだろう?どんな仕事をしてるんだろう?について、採用担当の臼井さんがインタビューを行いましたので、ご紹介します!


株式会社オロ デジタルトランスフォーメーション事業部 テクニカルクリエイティブグループ所属 石田 真義(いしだ まさよし)さん
2005年 オロ入社。クリエティブディレクターとして社内の様々なプロジェクトに関わる大ベテラン。


ー早速ですが、簡単に自己紹介をお願いします。

石田真義です。36歳です。
肩書はクリエイティブディレクターです。

ーよろしくおねがいします。

「ろくろ回しでも、やろっか?」
「ピントが"ネーポン"にあっちゃいます」


ーとても個性的なシャツですね。

そうだね。
結構ほかの人と被らないものを着ることが多いかもしれないです。

この「ネーポン」っていうのは、関西で幻の清涼飲料水って言われてる飲み物で、今でも瓶を記念に持ってる人がいたりして、密かに人気らしいんですよね。きっかけは忘れたけど、ネットで検索したら出てきたTシャツです。

ー確かに、懐かしさを感じるようなロゴですね。

もう「ネーポン」を製造していた会社は無くなっていて、商標を引き継いだところがTシャツを作ってるみたい。

ボクはもともと関西出身で、通っていた学校の生徒会誌に工場取材の記事が載っていたことを思い出して、懐かしくなって買っちゃいました。

「飲んだこと無いから、どんな味か知らないんだけどね」


ー他にも、こだわりを持たれているものはありますか?

秋冬になるとスーツをよく着ますね。人と違うような生地とか形のスーツが好みです。わざわざタイのバンコクまでオーダーしに行くこともあります。

ーどうしてタイまで?

自由なんですよね。日本だとあまり無いような生地を選べたり、独特な型があったりして。お店の人もかなり細かい要望を結構聞いてくれたりとか。ステッチはこの色で、この部分はもっと絞って、とか。仕上がりも数日で、日本円で2~3万円ぐらいなので、結構おすすめですよ。

ー私も作ってみたいです。作られたスーツをぜひ参考に見せてください!

「作ったらどう?」
「すいません、着こなす自信がありません」

灘、東大、そしてオロへ

海外によく行く石田さん。デスクの上は各地のお土産が並んでいてとても賑やか。一番左にあるのはセミのLEDライト。スイッチを入れると鳴きます。


ー石田さんの簡単なご経歴を聞いてもいいですか?

中学・高校と灘で、大学は東京大学です。

大学生の頃にオロでアルバイトを始めて、そのまま入社しました。現在のデジタルトランスフォーメーション事業部の前身にあたる「Web事業部」の頃から、14年間オロで仕事をしています。

ー絵に書いたようなエリートな学歴ですね。

そんな意識は無いですよ。中学受験もする気はなかったですし、神戸に住んでいたので東大のこともよく知らなかった。大学でも遊び呆けてましたね子供の頃に「大学っていうのは遊ぶもんだ」って大人が話していたので、なんとかなると思ってました。結局なんともならなくて留年したけど。

ー勉強は大変でしたか。

大変だったけど、楽しかった思い出が多いですね。

農学部で水辺の生き物や生態系に関する研究をしていたんですけど、実験が楽しかった。クルマエビの開放血管系の観察とか。

ーかいほう、血管系…?

クルマエビって血管の先っちょが開いてて、体液がカラダに染み渡るような仕組みになってるんです。それを観察するために、築地からクルマエビを仕入れて実際に見てみましょうっていう実験でした。

観察するために普通は墨汁を使うんですけど、残念ながら墨汁は用意できなくて。

でも代わりに、醤油ならあったんです。

ー(笑)。実験の方は滞りなく…

美味かったぁーー。


「他にもタラバガニの観察とかしたね。鍋が美味かったよ」
当時を楽しそうに回想してくれました。


ー楽しい大学生活だったんですね(笑)オロに入社されるまでの経緯をおしえてください。

もともと就職活動ではテレビ局を受けていました。でもなかなか受からなくて、翌年もう一度挑戦しようと。その間は自活しなきゃまずいなぁっておもっていたところに、東大の友人が時給の良いアルバイトをしているって話を聞いて。それがオロでした。

ーアルバイトとして入社されたんですね。もともとテレビ業界を志望されていたのに、なぜ?

当時(00年代)のインターネットって面白かったんですよね。それなりに気合いの入ったホームページが溢れていて、独自研究もたくさんあって、新しい世界が急激に広がった感覚がありました。

色んな人が個人で考えた企画や文章もぶっ飛んだものがたくさんあったから、テレビがダメでもインターネットの仕事をすれば、ふざけてお金がもらえるかもしれないって思ったんですよね。入ってみたら意外と真面目だったんですけど。

ー入社されてからはどのような仕事をされたんですか?

学生バイトの頃はバナーを作るところからでしたけど、おかげでWeb制作のフローとか仕組みについて、ざっくり理解することが出来てよかったですね。

社員になってからは、某紳士服ブランドのECサイトを運用するっていう仕事をオロが取ってきて、それを任されるところからスタートしました。売上シミュレーションとかサイトの改善案を出しながら、毎週売上報告をしていく、クライアント側のEC店長の部下みたいな仕事でしたね。

しばらく運用した後は、サイトをシステムごとリニューアルすることが決まって、そちらの設計なんかもやりながら運用することになったから、結構大変でした。

そのあとは、俺はこれをやるぞっていうのは特に決めなくて、こういうのをやりたいなっていう考えをカタチにすることを繰り返していくうちに、スキルの偏りが徐々に構築されて、今の職種(クリエイティブディレクター)に行き着いた感じです。

いよいよ本題。
クリエティブディレクターって何する人?

ークリエイティブ・ディレクターって、何をされてるんでしょうか?

クリエイティブ・ディレクターの役割はいくつかあるんですが、「コンセプトを決める」っていうのが大きいかなぁと思います。

ーコンセプトですか。

そう。コンセプトを決めるっていうのは言葉のオシャレさにこだわることとは全然違うんです。クライアントがやりたいなって思ってる「もやもや」を、しっかり定めていくこと。

ークライアントが抱える「もやもや」とは?

その「もやもや」ってのは、クライアントの企業や商品が持っている「モノの価値」だったり、それがお客さんに届いた時の「体験の価値」のことなんですけど、表現するとすごい普通というか、普遍的になっちゃうことがあります。

極端にいえば「当社のスーツはボタンが2つあります!」みたいな、「いや、それはどこも一緒じゃん」っていうものになっちゃうから、そうならないようにする。

例えば、オロの活動指針の「No,1を目指す」っていうのを挙げて簡単に言うと、「何を以てNo,1なのか?」っていうのを整理する感じです。社員数なの?利益なの?それとも超高層の日本一高い場所にあることなの?という感じ。「価値があること」と「その基準」を決めるのが仕事ですね。

ーなるほど。コンセプトを決めること以外には何がありますか?

クライアントの商品が誰に・どんな場所で・どうやって触れると嬉しいか?っていうことを考えるのも仕事ですね。広告やWebを使うだけじゃなくて、他にも出来ることがあるんじゃない?って考えてみる。

まとめると、ブランディングやキャンペーンをやっていく中で、やんなきゃいけないことを決めて、チームに共有していく感じですね。全体観を見渡す感じ。

ー誰にでも出来る仕事ではないですね。

そうかもしれないですね。頭の中をちゃんと整理できるかっていうのはすごい大事な能力だと思います。クリエイティブ・ディレクターの仕事って一言で言うなら「脳内シミュレーション」ですし。

ー脳内シミュレーション?

企画を考えても、その現場の一人としてその場に自分が居れるわけじゃないですからね。実際に色んなものが出来上がる前から、これができたらこんないいことがある、っていうことを考えないといけないので、シミュレーションというか想像力は必要かも。

その「いいこと」を考えるためにはブランド(企業)の仕事、消費者の事、そのタッチポイントといろんな視点で考えることが必要ですね。だから、シミュレーションだけじゃなくて、その起点になるアイデアも必要な仕事だと思います。

ーなるほどですね。アイデアを出すための秘訣はありますか?

矛盾するかもしれないけど、真面目に考えることと、バカに考えることかなぁ。それを行き来する感じですかね。

これは広告業界の偉い人の話を聞いて知ったやり方なんですけど、まず『クライアントの言ってることを正しく表現するとこうなる』ってお利口さんにアイデアを考えてみる。すると「お利口さんの山」っていうアイデアの集合が出来る。

そのあと一回そこから離れて、適当な言葉を紙に書きだしてみる。本当に関係ないことを書いてみる。そうすると「バカの山」っていうのが出来て、「お利口さんの山」と行き来して考えることで、遠くにジャンプ出来るっていうものですね。

ー実践的なコツですね!

これが、歳を取ると暗算でできるらしんですよね。
ボクはまだそこまでは行っていないなあ。

答えを出すのが、我々の価値

ー石田さんって真面目さと不真面目さがバランス良く混在しているなぁって感じます。

ずっと不真面目ですけどね。

ーいやいや(笑)本気になる瞬間とかはあるんですか?

6年に一回ぐらいはありますよ。

ーオリンピックより周期が長い(笑)

いま36歳でしょ。6歳のときはさすがに覚えてないですけど、12歳のときは中学受験で、18歳のときは大学受験がありましたね。24歳はオロに入社していきなりECサイトの仕事を任されたこと。30歳のときも、その後数年に影響するような仕事をしていましたね。

今年の本気はもう出ました。

ーおお、今年の本気、出たんですね!

そう、新潟の新拠点のネーミングを決めました。

ーoRo code MOCですね。これにはどんな意図が?

正式な意味はプレスリリース読んでほしいですが、リリース内では触れていない言葉が隠されていて。

ーある言葉…?

逆から読むとね、「こめどころ」って読めるようになってるんです。

ー本当ですね!!なんというか、クリエイティブの勝利を感じます。

新潟にちなんだモノがいいなぁ、oRoって名前も入れたいなぁ、響きも明るくしたいなぁとか結構いろいろ考えて。それで新潟って米どころだし、言葉に"ORO"が入ってるから、これが良いなと。

新潟の方たちが気に入ってくれるようなものが良いなっていうのを第一にして考えましたね。

ーこれは確かに本気が出ましたね。

次は2025年ですね。

ーこれから6年は温存期間ですか?

ちゃんと仕事してますよ。結構おおきめの。

ーいまは何を手掛けてらっしゃるんですか?

所属してるデジタルトランスフォーメーション(DX)事業部のリブランディングを手掛けてます。

ー本気出したあとですが、とても重要な任務ですよね。

そうだね。事業部としてちょっと仕事の性質が変わってきてると思うから大事だと思います。

ーそうなんですね。オロのDX事業部が目指すものとは何でしょうか?

デジタル体験でブランドの価値を最大化していくことですね。

ーなるほど。

一般的に言われてるDXって倉庫業務のシステム化とか、業務効率化のイメージがあるんですが、そっちではなく。

また、デジタルマーケティングで企業行動と消費者行動を効率的につなげて、費用対効果を高めましょうという発想に基づくデジタル体験だけでもなくて。

デジタルの力があることによって、顧客体験がより良くなって、企業が新しい顧客だったりポジショニングを見つけられるような「アイデア」と「具体的なソリューション」を同時に提案していくのがオロの目指していることだと思っています。

ー例えば、顧客体験がより良くなるとはどのようなイメージでしょうか?

例えば、「ナイキ」のランアプリなどは、デジタルの力で新しいポジションを見つけた例に近いと思います。これまでのファッションアイテムとして利用する顧客層に加えて、フィットネスのパートナーとしての存在をソリューションとして提供することで、スポーティな顧客層の獲得もできるようになったんじゃないかなって。

ー確かに。ブランドの価値が再定義される感じですね。

ソリューション自体が目新しくなくても、良いんじゃないかとも思います。
例えばECサイトも、これまでネットじゃ絶対買えなかった物が買えるようになることは、顧客にとってものすごい体験の価値が増すと思うので。

テックドリブンにこだわりすぎず、ソリューションドリブンな提案をすることができるのが、DX事業部の価値なんだろうなと思いますよ。

ーこれまでのオロとはどんなところが違ってくると思いますか?

DX事業部はもともと、コミュニケーションデザイン(CD)事業部っていう名前でした。これはどっちかというと効率化寄りな感じ。効率的にブランドを知ってもらう・買ってもらうためのコミュニケーションの最適化を考えて提供するよーって感じだったかな。

これからは、新しい企業の価値を作り出そうとしていくっていうのが変化のポイントだと思います。

ーDX事業部のこれからが楽しみですね。最後に、石田さんがクリエイティブ・ディレクターとして、やり続けていきたいことはなんですか?

ちゃんと真面目に考えるってのはやり続けたいですね、定期的に。毎日けっこう考えてますよ、答えを出していくのが仕事なんでね、我々は。

ー石田さん、ありがとうございました!

石田さんと一緒に仕事がしたい方、お待ちしています!

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