こんにちは。
Orange Moon株式会社 代表の増山です。
私たちは、AIを活用したマニュアル作成・共有サービス「ManualForce」を開発・提供しています。
今のOrange Moonは、営業と開発を合わせて約10人ほどのチームです。
会社としてはまだかなり小さいです。
採用の話をしていると、
「若いうちから裁量を持てますか?」
「20代でも大きな仕事を任せてもらえますか?」
と聞かれることがあります。
この質問に対しては、かなりはっきり答えられます。
任せます。
ただし、最初から何でも任せるわけではありません。
そして、任せることと放置することはまったく違うと思っています。
今日は、
約10人のAI SaaS企業で、20代に実際どこまで任せるのか。
そのあたりを、できるだけリアルに書いてみたいと思います。
まず、年齢だけで仕事の範囲を決めることはあまりない
Orange Moonでは、
「まだ20代だから、ここまではやらせない」
という考え方はあまりしていません。
もちろん、経験によって任せ方は変えます。
入社したばかりの人に、いきなり全部任せることはしません。
でも、
年齢が若いから。
入社年次が浅いから。
という理由だけで、仕事の範囲を狭くするつもりもありません。
できるようになれば任せる。
少し背伸びすれば届きそうなら、やってもらう。
その結果を一緒に振り返る。
また次を任せる。
基本的には、この繰り返しです。
営業なら、「商談する」だけでは終わらない
たとえば営業。
営業として入社したら、まずは当然営業をやります。
お客様に連絡する。
商談を作る。
課題を聞く。
ManualForceを提案する。
受注につなげる。
ここが土台です。
でも、Orange Moonでは、営業の仕事はそこで終わりません。
展示会にも出ます。
実際にブースでお客様と話します。
展示会が終わったら、
何件話せたのか。
どんな会社の反応が良かったのか。
どんな言葉が刺さったのか。
その後どれくらい商談につながったのか。
まで見ます。
商談をしていて、
「この資料は伝わりにくい」
と思えば、営業資料も変えます。
「この業界の反応がいい」
と分かれば、次にどこを狙うかも考えます。
つまり、
与えられた営業活動をこなすだけではなく、
営業そのものをどう良くするか
まで少しずつ任せていきます。
「誰に売るか」まで考えてほしい
営業を始めたばかりの頃は、
目の前のお客様にどう提案するか
で精一杯だと思います。
それでいいです。
でも慣れてきたら、もう少し視野を広げてほしい。
ManualForceは、
どんな業界に刺さりやすいのか。
どんな部署にニーズがあるのか。
どんな課題を持っている会社だと導入につながりやすいのか。
展示会で会った企業と、新規でアプローチする企業では、どんな違いがあるのか。
そこまで考えられるようになると、営業の見え方が変わります。
「どう売るか」だけではなく、
「誰に売るか」まで考える。
これは、かなり事業に近い仕事です。
20代でも、できるようになればそこまで見てほしいと思っています。
大企業との商談にも普通に出る
ManualForceのお客様には、大きな企業もあります。
そのため、20代でも大企業のお客様との商談に参加することがあります。
もちろん、最初から一人で全部やってもらうわけではありません。
最初は一緒に入る。
私や他のメンバーの商談を見る。
少しずつ話す範囲を増やす。
ある部分を任せる。
振り返る。
またやる。
そうやって広げていきます。
最初から完璧にできる必要はありません。
むしろ最初はできなくて普通です。
でも、
実際のお客様の前に出ないと学べないことがあります。
資料だけでは分からないこと。
ロールプレイだけでは分からないこと。
相手の表情。
質問のされ方。
どこで興味を持つのか。
どこで不安になるのか。
こういうものは、実戦の中でしか身につきません。
だから、早い段階から本物の打席に立ってもらいます。
数字も、経営陣だけのものにはしたくない
会社が小さいので、
売上やKPIもかなり近くにあります。
今月どれくらい商談があるのか。
受注率はどうなっているのか。
どこから商談が生まれているのか。
今のペースで目標に届くのか。
展示会はどのくらい成果につながっているのか。
こうした数字を、経営陣だけが見ている状態にはしたくありません。
自分の仕事が、
どう会社の数字につながっているのか。
数字が足りないなら、
どこを改善すればいいのか。
そこまで考えてほしいです。
たとえば商談が足りない。
そのときに、
「もっと頑張ります」
で終わるのではなく、
架電数が足りないのか。
通電していないのか。
アポ率が低いのか。
そもそもターゲットが違うのか。
展示会後のフォローが弱いのか。
数字を分解して考える。
これは若いうちから身につけてほしい感覚です。
顧客の声を、プロダクトにも返してほしい
ManualForceはSaaSなので、営業とプロダクトもかなり近いです。
商談をしていると、
「こういう機能はありませんか?」
「この部分がもっとこうなったら使いやすい」
「うちの運用だとここが困る」
という声をたくさんいただきます。
営業は、お客様の課題を一番近くで聞く立場です。
だから、
聞いた話をそのまま持ち帰るだけではなく、
なぜその要望が出たのか。
他のお客様にも共通するのか。
本質的には何に困っているのか。
まで考えて、プロダクト側に返してほしい。
開発側でも同じです。
ただ仕様通りに作るだけではなく、
なぜこの機能を作るのか。
誰が困っているのか。
どんな使われ方をするのか。
どの優先順位で作るべきなのか。
事業側の背景まで見ながら開発してほしいと思っています。
営業と開発が完全に別世界になっていない。
これは、約10人の会社ならではの面白さだと思います。
開発でも、20代だから実装だけということはない
開発も同じです。
若いエンジニアだから、
言われた仕様を実装するだけ。
という形にはしたくありません。
もちろん、最初は実装力を身につけることが大事です。
コードを書く。
レビューを受ける。
不具合を直す。
設計を学ぶ。
まずはそこです。
ただ、その先では、
なぜこの機能が必要なのか。
どのお客様が困っているのか。
どんな優先順位で開発するのか。
ユーザーにとって本当に使いやすいのか。
まで考えられるようになってほしい。
エンジニアリングだけではなく、
プロダクトを作っている感覚
を持ってほしいと思っています。
小さい会社なので、
自分が作ったものが、その後どう使われているかも比較的見えやすいです。
これは、開発する側にとってもかなり面白いと思います。
ただし、「何でも任せる会社」ではない
ここまで読むと、
「小さい会社だから、何でもやらされるのでは」
と思う人もいるかもしれません。
それは少し違います。
私は、
仕事の範囲を無秩序に広げれば成長する
とは思っていません。
営業なら、まず営業で成果を出す。
開発なら、まず開発で成果を出す。
そこが土台です。
その上で、
自分の仕事の前後を見る。
少しずつ範囲を広げる。
事業全体とのつながりを理解する。
というイメージです。
「人数が少ないから全部やって」
ではなく、
一つの仕事を深く理解していくと、自然とその周辺まで見えるようになる。
その状態を作りたいと思っています。
任せることと、放置することは違う
20代に仕事を任せるときに、もう一つ大事にしていることがあります。
それは、
任せることと、放置することは違う
ということです。
「若手に裁量があります」
と言って、
仕事だけ渡す。
うまくいかなかったら、
「もっと自分で考えて」
で終わる。
それでは、ただの放置になってしまいます。
最初は一緒にやる。
考え方を共有する。
任せる。
結果を見る。
うまくいかなかったら、一緒に振り返る。
その上で、もう一回やってもらう。
できるようになったら、任せる範囲を広げる。
私は、この繰り返しが大事だと思っています。
失敗したら、次に何を変えるかまで一緒に考える
任せれば、当然失敗もあります。
商談がうまくいかない。
アポが取れない。
お客様への説明を間違える。
開発した機能に不具合が出る。
考えた施策が全然成果につながらない。
そういうことは普通にあります。
大事なのは、
失敗しないことではありません。
その失敗から何を学ぶかです。
なぜうまくいかなかったのか。
何が足りなかったのか。
次は何を変えるのか。
フィードバックを受けたら、どう行動を変えるのか。
そこまで考える。
そして、もう一度やる。
私は、
失敗を経験に変えられる人には、また次の仕事を任せたい
と思っています。
逆に、失敗しても何も変わらないのであれば、任せる範囲を広げるのは難しいです。
だから、年齢よりも、
フィードバックを素直に受け取れるか。
行動を変えられるか。
経験から学べるか。
そういう部分をかなり見ています。
20代だからこそ、少し早く見てほしいものがある
私は、
20代のうちから経営者のように働いてほしい
とまでは思っていません。
そんな必要もありません。
ただ、
自分の担当業務だけではなく、
その仕事が顧客にどうつながっているのか。
売上にどうつながっているのか。
プロダクトにどうつながっているのか。
会社全体にどうつながっているのか。
これは、できれば早いうちから見てほしいと思っています。
一度このつながりが見えるようになると、
仕事の意味がかなり変わります。
「この作業をやってください」
ではなく、
「なぜこれをやるのか」
が分かるようになる。
そしてそのうち、
「もっとこうした方が良くないですか?」
と自分から言えるようになります。
そこまでいくと、仕事はかなり面白くなると思います。
3年後に、「3年働きました」だけにはしたくない
20代でOrange Moonに入ってくれた人には、
3年後に、
「営業を3年経験しました」
「エンジニアを3年経験しました」
だけで終わってほしくありません。
営業なら、
顧客と向き合った。
数字を見た。
提案を変えた。
ターゲットを考えた。
営業の仕組みを改善した。
プロダクトにも意見を返した。
開発なら、
機能を作った。
ユーザーの声を聞いた。
優先順位を考えた。
プロダクトの方向性まで理解した。
そんな経験を、自分の言葉で話せるようになってほしい。
会社名ではなく、
「自分が何を任されて、何を変えたのか」を話せる20代になってほしい。
私は、そこまで任せたいと思っています。
最後に
約10人のAI SaaS企業で、20代にどこまで任せるのか。
私の答えは、
できるようになれば、かなり任せる。
です。
お客様と話す。
大企業との商談に出る。
数字を見る。
営業のやり方を改善する。
顧客の声をプロダクトに返す。
開発の優先順位を考える。
会社全体の動きも見る。
年齢だけを理由に、
「まだ早い」
とはあまり言いたくありません。
一方で、
任せるだけ任せて、
「自分で何とかして」
とも言いたくありません。
一緒にやる。
任せる。
失敗する。
振り返る。
またやる。
できるようになったら、もう少し大きな仕事を任せる。
Orange Moonでは、そんなふうに20代に仕事を渡していきたいと思っています。
まだ完成された会社ではありません。
だからこそ、
会社ができていく途中に入り、
自分自身もできることを広げていく。
そんな環境を面白いと思う方とは、ぜひ一度お話ししたいです。