ひゅっぐりーでは食事の支援に力を入れています。今回は食支援チームの取り組みを紹介しながら、中心となって活躍する看護師の山田さんと言語聴覚士の和田さんに「おうちで食べる支援」の魅力について、伺いました。山田看護師(カバー写真左)・和田言語聴覚士(カバー写真右)
多職種で取り組む包括的食支援
ひゅっぐりーでは、看護師とリハ職が協働して食支援を行っています。
その他いつも連携させていただいている歯科医師や管理栄養士の皆さんと一緒に食事の支援し、ご本人の「これが食べたい!」という希望に合わせた支援をしています。
写真は嚥下障害があっても食べられるように工夫を凝らした巻きずしをつくっている場面。(管理栄養士さんの支援のおかげで実現できました!)
おうちで療養している方への食支援はその食事内容だけでなく、食べる際の姿勢や活動性、呼吸状態や栄養状態、介助する家族のこと等、多様な視点でのアセスメントが求められます。
ひゅっぐりーでは多職種で多様な視点を評価し、支援につなげていくことを大事にしています。
そんな取り組みの中核を担う、二人にその魅力を伺いました。
「おうちで食べる支援」の魅力とは?
(山田) それは「ご本人の希望に合わせた支援ができる」ことです。
好きな人と好きな場所で好きなものを食べる、これは病院ではできないことの方が多いです。医学的に食事制限を必要とする場合でも、おうちでの支援はできる最大限、多様な人たちと幅を利かせた支援が展開できます。また個別対応がしっかりできるため、介護を中心とする家族へのサポートまで包括的な対応ができることも在宅支援の醍醐味です。
(和田) 「患者さんが中心になる支援」が魅力です。
病院だと患者さんが病院に合わせないといけない。だけど、おうちだと自分の想いが中心になる。支援者が患者さんや患者家族、環境に合わせていくことになるので、目標思考になります。
病棟勤務時代、再入院する人たちを何度も見てきて、生活の場以外での治療にどこまで効果があるのかについても疑問がありました。環境が変わると治療の継続が難しいので、生活の場で治療していくことの方が効果的なことも多々あります。
(山田) 再入院予防は難しいです。でもおうちで治療を促していくことがすごく大事です。在宅で誤嚥性肺炎を再発しても、多職種連携で治癒は促せます。私たちは多職種連携による「早期発見・早期支援」を心掛けて、口から食べながらおうちでの暮らしを継続していくことを支援しています。
口から食べられると関わるみんなも嬉しいし、だから一緒にいろんな法人の皆さんと支援を積み重ねていくと、自然と一体感が生まれます。在宅での多職種連携は物理的に難しいことも多いのですが、それを乗り越えて連携していくこともすごく大事なことです。
(和田) 関わったみんなで一緒に食べることもよくありますね。なかなかみんな都合よく集まるのは難しいけど、季節ごとに花見とかに行けるといい思い出になります。こういう支援も訪問看護の魅力です!
写真は関わったみんなでお花見をした場面。管理栄養士さんが作った舌でつぶせる桜餅をもって出かけました♪
二人のこれまでとこれからのキャリア
(山田) これまで病棟、訪問看護勤務を経てひゅっぐりーへ来ました。もともと食支援に関心があって、今後は摂食嚥下障害看護認定看護師を目指して頑張りたいと思っています。在宅医療でできる食支援をもっと極めていきたいです!
(和田) 私も病棟やそこからの訪問リハ勤務を経てひゅっぐりーに来ました。言語聴覚士として摂食嚥下障害だけでなく、その人の生活全体を見ることを大事にしながら臨床していきたいと思っています。食支援が必要ということは、社会参加やコミュニケーションにも困っている方が多いです。だからこそ、そうした部分も含めてその人の困りごと全体にかかわっていきたいです!
目的を明確にひゅっぐりーに来てくれたお二人の活躍にこうご期待!
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