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今回の記事は、先日動物病院様向けに開催した「生成AI研修」についてです。
はじめに:なぜ、私たちが動物病院でAI研修をしたのか?
私たちonerootsは、多様な業界のお客様に対し、AIやデータサイエンスを用いた課題解決ソリューションを提供しています。
その事業活動のひとつに、動物病院向け「カルテ生成AIサービス」があります。
サービス提供を通じて現場の方々と深く関わる機会も多く、動物病院の最前線が抱える
業務負荷の課題を肌で感じてきました。
この課題解決に向けて、この度、既存のお取引先である動物病院様から「生成AIの活用スキルを習得したい」というご要望をいただきました。
私たちはこの期待に応えるべく、出張型生成AI研修を実施。そして、この研修には、獣医師、看護師、事務スタッフという、院内すべての職種の方にご参加いただきました。
研修の目標
PCスキルやAIの利用経験が異なる多様な参加者が一堂に会する中で、本研修では以下の3つの柱を目標に掲げました。
1. 『スキル習得』:AIの使い方を知る
AIってこう使うんだ!を理解し、簡単なスライド作成を自力で出来るようになる
2. 『意識改革』:苦手意識をなくす
AIへの漠然とした不安を、「仕事や雑務を楽にしてくれる便利な仲間だ!」という認識に変える
3. 『成功体験』:できた!を持ち帰る
「私もできた!」という体験が、明日からの業務効率化や新しいツールへの興味につながる
研修内容は、上記目標を実現できる内容で構成しました。
研修内容
今回の研修は、「生成AIとは?」という概念の整理から、実際にスライドを作成するハンズオンまで実施しました。
生成AIを語るうえで欠かせないプロンプト設計については、Googleが推奨するフレームワーク「TCREI」(Task / Context / Reference / Evaluation / Iteration)を土台に解説しました。
単なる「うまくいけばラッキー」という考え方ではなく、踏むべきステップを明確にすることで、誰でも同じ水準に近づけるのがこのフレームワークの強みです。
ハンズオンでは、「情報検索」と「スライド作成」を実施し、「知識を得る」で終わらず「使えるようになる」ことにこだわりました。
情報検索のハンズオンでは、年末年始の旅行先を題材にプロンプトを磨いていきました。多くの方がAIとの対話を楽しみながら、自分の好みに合わせた出力に近づけていく様子が印象的でした。
続くスライド作成のハンズオンでは、各自がテーマに沿ってスライドを仕上げました。生成AIは主にGeminiを用い、生成→評価→修正という反復で、初めての方でも約20分で発表可能なレベルのスライドに到達していました。
また、画像作成の工夫やGemの機能に関する質問も多く、参加者の「もっと使いこなしたい」という前向きな姿勢に、講師側も良い刺激を受けました。
参加者の手応え
アンケートや当日の様子から、参加者の「AIは難しそう」という漠然とした不安が、次第に「業務を助けてくれる相棒」へ変わっていくさまが感じられました。
頭の中にある“こうしたい”を言語化する難しさを口にする声は少なくありませんでしたが、最終的には、反復を重ねるごとに出力の質が着実に向上していくことが確認できました。
今回の研修では生成AIの概念理解、スライド作成、画像作成を中心に扱ったため、触れきれなかった領域も多々ありましたが、
「動画作成にも挑戦したい」
「Excelにまとめたデータを参照させたい」
「学術用途にも応用したい」
など、実務に直結するアイディアが自然と参加者の口から出てきました。
わずか2時間で、生成AIのすべてを語り尽くすことはできません。
それでも、「困ったときに伴走してくれるパートナー」という位置づけを共有できたことで、研修外の応用アイディアまで広がったのは何よりの成果だと感じています。
----------------以下、研修会後のアンケート結果 ------------------
Q1.本研修の満足度を教えてください。
→満足と答えた方:88.9%
Q2.生成AIについて理解できましたか
→理解できたと答えた方:91.6%
Q3.研修内容は今後の仕事に役に立ちそうですか?
→役に立ちそうと考えた方:97.2%
Q4.講師の説明は分かりやすかったですか?
→分かりやすかったと答えた方:97.2%
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アンケート結果が示すとおり、概念の理解から実践までを一気通貫で体験する流れが、多くの参加者に満足していただけた要因だと思っています。
一方で、各項目が100%に到達していない事実も、私たちは前向きな課題として受け止めています。
研修の目的は、単発の体験に終わらず、翌日からの業務で「自走できる」状態をつくること。
その意味で、今回の結果は大きな前進であり、同時に次の改善点を照らしてくれる羅針盤でもあります。
この姿勢を変えずに、より多くの方に「分かった」「できた」「役に立つ」を届けるべく、教育事業としての質を一段ずつ引き上げていこうと思います。