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「庭木のお手入れをすること自体が楽しい」のではなく「お客様とコミュニケーションをとり、困っていることを解決することが楽しい」【社員インタビュー vol.3】

―現在、Wantedlyで、社員のみんなのインタビューを掲載しています。これまで、入社経緯のことや入社後のキャリアを聞かせていただくことが多かったのですが、石井店長には仕事のこと、お客様とのエピソードなどを聞かせていただけたら、と思っています。

石井:わかりました。


―石井店長は新卒で入社されて最初に、旧・千葉中央店に配属されたんですよね?その頃の仕事、お客様とのやりとりで、印象に残っていること、何かありますか?

石井:いやぁ・・・記憶がないです(笑)。新卒で入社して1年目は、正直、無我夢中でした。そもそも、「仕事とはなんなのか」もわかっていなかったですし、環境にも慣れていない、そんな状態。とにかく日々が精一杯でした。だから、1年目は正直、お客様のことが記憶に残らないくらい、ただ必死でした。
会社としても、まだまだベンチャー企業の創業期。私が新卒入社ひとり目で、新卒を育てる仕組みづくりもこれから、そんな状態でした。入社初日に研修があったものの、「あとは自分で覚える」、そんな環境でしたから、ほんとに日々必死でした。


―「日々必死」な状態から、少しずつ手ごたえみたいなものを感じ始めたのはどのくらいの時期でしょうか?

石井:そうですね・・・仕事としての実感が沸き始めたのは、入社2年目に入ったくらいでしょうか。1年目に自分が伺ったお客様が、指名で戻ってきてくださったとき。でも、正直戻ってきてくださった瞬間は、何で戻ってきてくださったのかわからなくて。でも、もちろん嬉しかったので、2年目の仕事もただ必死にやりました。そのときは「会社として選んでもらっているんだ」とかそういうことはわかっていなかったですから、「自分というひとりの人間がまた選んでいただけた」ということが嬉しかったんです。だから、必死にやった。すると、お手入れが終わった後にお客様が「次回もよろしくね」とおっしゃってくださって。そのときは、嬉しさだけでなく、ちょっとした自信になった・・・そんな感覚でした。


―その頃のお客様との印象的なエピソードはありますか?

石井:良かった話よりも、良くなかった話のほうが記憶に残っていますね(笑)。
たとえば、入社3年目あたりは、指名をいただくこともとても増えてきて、少し調子に乗っていたというか、勘違いしていたのかもしれません。自覚はなかったのですが、態度に出ていたのか、お見積をご提出したお客様にご連絡をしたら、ぞんざいに「お宅には頼まないから、いいわ」と言われることがあって。今思えば、自分の対応が良くなかったのかなと思います。

あとは、印象的ということでいうと、初めてひとりで伺ったお客様ですね。当時の支店の先輩から「草取りだから」と説明を受けて現場に行ったら、ローズマリーがたんまり。草取りってレベルじゃなくて、樹木の抜き取り。草取りだと思って軽トラックではなくてバンで行ったので、抜いたローズマリーの積み込みが大変で・・・バンの後部座席がパンパンになったことを覚えています(笑)。凄く大変だったんですが、なんとかひとりでやりきって、作業が終わったときに、お客様に物凄く喜んでいただけたんですね。「若い子が一生懸命やっている、頑張っている」と感じてもらえたんだと思うんですが、嬉しかったですね。

入社当初は、学生あがりですから、本当に何もわかっていなかった。だから、毎日が刺激的で、新鮮でした。例えば、毎月芝刈りに来てほしいお客様がいらっしゃったんですが、当時は「なんで毎月、芝刈りにお金かけるんだろう?」と思っていました(笑)。

今思えば当たり前なんですが、それだけお客様は大切にされているということなんですよね。それに気づいてその気持に応えないと・・・と思うようになっていったんですが、本当に最初は何もわかっていなかったですね。右も左も・・・。


―よく、クレームは要望で、その要望にお応えしているとより深い関係になると言いますが、そういったご経験はありますか?

石井:ありますね。自分の後輩のクレームで伺ったお客様で、植栽したキンモクセイが1週間で枯れてしまったというケースがあったんです。理由は色々とありましたが、最終的にはこちらからの説明が不足していたんです。だから、原因を明確にして、お客様にご説明させていただきました。その上で、植えなおすご提案をさせていただきました。その際、本来ならば「すぐに植えてよ」ということになると思うんですが、植栽に適切な時期を過ぎていたので、適切な時期まで待って頂いて、その上で土壌改良を行いました。植える樹木も、改めてご要望を確認させていただいた上で、常緑ヤマボウシをご提案し、植えさせていただきました。

また、植えて終わり、にはしませんでした。お客様とのやりとりの中で、実は心の奥底には、「信頼できる人に、年間を通して継続して管理してほしい」という想いがあることを感じることができたので、植栽後も年間管理でのお手入れをご提案させていただき、ご依頼につながりました。

年間管理で伺う際には、とにかく筋を通し、私がやるべきことをきちんとやることを意識して対応していました。その対応を繰り返していくうちに、徐々に信頼して頂けるようになり、プライベートの話もして頂けるようになりました。今では毎回お手入れに伺うたびに、昼食を庭先で一緒にとらせていただくような関係です。クレームって、ご意見であり、ご要望ですから、こうやっておっしゃっていただけるお客様はむしろありがたいです。


―たしかに、そうですね。話は変わりますが、石井さんにとって、仕事の楽しさってどこにあるのでしょうか?

石井:そこで言うと、1~2年目は目の前の作業で精一杯だったんですが、3年目くらいから、「作業自体が楽しい」のではなく「お客様とコミュニケーションをとり、困っていることを解決することが楽しいんだ」と気付き始めました。実は、ちょうどその頃、親族が病気になったんですね。そのことでお医者さんと話をする機会があったんですが、そのときにお医者さんから専門用語を並べ立てられて・・・よくわからないんですよね。そもそも私たちが聞きたいのは、そういうことじゃなくて、大丈夫なのか?今後どうしていけばいいのか?を知りたかった。なのに専門用語を並べ立てられる。普段の仕事とは逆の立場で、「お客様の事を考えていない」ということ、「お客様は何を求めているのかを考えないといけない」ということを気づくきっかけになりました。

そこに気づいてからは、自分も仕事の中で、意識するようになりました。専門用語を極力使わず、お客様にわかるような表現で伝えること、それを意識して対応するようになってから、お客様の反応が変わるのがわかりました。ご説明させていただいた後のお客様の表情が明らかにすっきりされていて、「あぁ、理解してくださっているな」というのがわかる瞬間があったんです。そのときに自分も、なんというか、やりがいのようなものを感じることができたんです。

この仕事をやっていると、一歩間違うと技術へのこだわりが強くなって、“職人”になってしまいがちだなと思います。だけど、入社当時から「サービス業だ」というのは言われていて、その言葉の真意のようなものを実感できて、自分がサービス業としてこの仕事に取り組んでいくキッカケになった出来事でした。


―たいせつな転機ですね。

石井:そうですね。だからこそ、良い意味でお客様の言いなりにならないですし、伝えるべきことは伝えることを意識しています。例えば、「芝張りをしてほしい」と言われるお客様がおられる。でも、「メンテナンスはしたくない」とおっしゃる。そういう場合は、ストレートに、やめておいたほうが良いと伝えることもあります。なぜなら、芝は、メンテナンスをしないと維持することは困難で、ちょっとほったらかしにすると、あっという間に雑草だらけになって、嫌な思いをされるのはお客様だとわかっているからです。

でも、そうやって意志をもってお伝えすると、お客様から「そうなんだね」とご理解頂けます。その場で、ただ言われたとおりのことを言われたとおりにクオリティ高くやるだけでは、ただの言いなりです。お客様のご要望の仕事を行ったとして、その後、5年10年先のお客様のお庭がどうなっていくかをイメージして会話をするようにしています。


―大阪に来てからで、印象に残っている仕事、何か思い浮かぶお客様、ありますか?

石井:割と最近なんですが、お母様がなくなって家を引き継がれた、というお客様。お母様がお好きだったのか、庭に木が本当にたくさんあるお家で、お客様も「どうしたらいいのか・・・」とお手上げ状態でした。最初は、全て撤去するしかないのかな・・・というトーンでのご依頼だったんです。そこから、お客様と対話する中で、「思い出として緑は残したい」「でも自分では管理しきれない」という想いがあることを知ることができました。だから、一箇所、花壇のようなスペースをつくり、そこに、お客様が思い入れがある木々だけを集める形で、緑を残すご提案をさせていただいたところ、お客様から「あぁ!!それがいい!」と即答でご依頼いただきました。こうやってお客様の想いに応えることができたときは、嬉しいですね。


―ありがとうございます。話は変わりますが、石井さんが「この仕事」を「どんな仕事」だと感じておられますか?

石井:答えがひとつではない大変さ、ですかね。お客様によってご要望はほんとうに様々なんです。日々その様々なご要望に応えていかないといけない仕事ですから、ほんとうに変化の連続です。そういう意味では、その変化に適応できないとしんどいし、変化が多いことを楽しめる人のほうが合っている仕事だなと思います。

おにわやはサービス業だと言っていますが、こうやって変化する要望に日々応えていく、というのはサービス業において非常に本質的だなと感じています。


―では、入社してから、成長したな、と感じることはありますか?

石井:そんなに簡単に成長しないです(笑)。ただ、日々の仕事で様々な人に会い、様々なご要望を伺う中で、当たり前ですが、世の中には全く異なる色々な人が存在する、ということがわかったこと。そのことによって、自分自身が変わった、というより、色々な考えを許容するキャパができたかな、と感じます。


―おにわやの会社としての面白さって何でしょうか?

石井:会社自体の成長をリアルに実感できるし、日々自分たちがやっていることが色々なことに繋がっていくことがイメージできることでしょうか。

はたらく、という意味では、フランチャイズパートナーがこの2年半で急増しています。私が所属する大阪支店でも、この仕事で将来独立することを目指して社員として働いている方もおられます。この仕事を生涯の仕事として本気でやりたいという人を間近に見る中で、「仕事」として求められていることを実感します。

サービス、という意味では、お客様が会社のことを「面白い」とか「頑張ってね」とかおっしゃってくださるんですね。そうやって直接おっしゃっていただくと、期待されているサービスだということが実感できます。求めてくださるということをお客様と接する中で意識することができるんですよね。それに応えていくワクワク感のようなものを感じながら仕事をできる、というのは凄く面白いし、入社当初にはイメージしていなかったことですね。自分たちがやっているサービスに対して、お客様が「広がってほしい」と思ってくださるというのは、本当に嬉しいですよね。


―最後に、今後、どんな仕事をしていきたいか、教えてください!!

石井:私は、おにわやという組織に所属しています。しかも、創業者である社長と接する機会も少なくありません。そんな環境で仕事をしています。その社長が語る未来に対して「そうなったらいいな」「そんな未来を創れたらいいな」と共感しながら仕事をできることが大切だと思うし、そうじゃないとしんどいと思うし、そして、そうじゃなきゃ自分はここにはいないと思います。

最初の頃はそういうことはわかっていないから目の前の事をただ精一杯やっていましたが、現場で様々なお客様と接する中で、「社長が言っていたことはこういうことか」っていうのを感じたり、体験的につかめた部分もありますし、そうやって自分の中でつながっていきました。

だからこそ、語る未来の意味が少しずつわかってきたし、今はそれをみんなと創ることが素敵だと感じています。


―ありがとうございました。
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