こんにちは、oceanizeインターンの木内陽翔です。
怒涛の7月を超え8月に入り、バングラデシュに戻るとオフィスの引越しという大イベントが待っていました。
oceanizeはここバングラデシュでwebHAWKSという現地の会社と二人三脚でオフショアをしています。
これまでのオフィスは僕たち日本人インターンが住んでいるビルと同じビルに2部屋、大きい方をエンジニアチーム、小さい方をeducationチームという形で使ってきました。
oceanizeチームが1部屋、日本でのチームソーシングのクライアントチームが1部屋、ドイツのクライアントチームが1部屋、webHAWKSのコアチームが1部屋という構成だったのですが、最近このオフショア事業が好調で、アメリカやオーストラリア、さらにはマレーシアなどクライアントがどんどん増えてきたためより大きなオフィス引越しになったのです。
拠点を世界中に拡大中のwebHAWKS
引越しといってもすぐ近く。同じ地区の別のビルで今度は3フロア、部屋の数が15部屋に増えました。今までエレベーターを上がるだけだった通勤に20分ずつの徒歩が加わることに。下手すると本当に1日同じビルから全く外に出ないで終わることもあった今までと比べて若干健康的。朝から強い日差しでオフィスに着く頃には汗だくです。そりゃみんなオフィスに着くと同時にエアコンをつけるわけです。
こんな感じ。空港からは「直線距離だと」とても近いです。
ビバ新オフィス
新しいオフィスは部屋の数が増えただけではなくいろいろな変化がありました。 まず入り口。指紋認証つきのカードキーが導入されました。さすがに指紋で開けることができるのは役員メンバーだけですがいちいちインターフォンを押す必要がなくなりました。
規模拡大の引越し。ということは新しいメンバーもどんどん入ってきます。ベトナムから帰ってくるとオフィスには知らない顔がたくさん。また面接にも人がどんどんやってくるので誰が誰なのか…とりあえずにこにこ挨拶してまわります。人が多い分には賑やかで楽しいです。
新オフィスの壁紙注文のどさくさに紛れて自分の顔写真ポスターを作ったSomir
引っ越しにはトラブルも。 インターネットや電気のストップは相変わらずですが、DOHSの中でも端っこということもあり周りの建物はすべて建設中。1日中大騒音が響き渡ります。またバスターミナルから遠くなったのでメンバーの通勤がちょうど僕の通勤分長くなるというトラブルも。町の端っこにあるこのエリアはバスターミナルにむかう流れはあってもバスターミナルからこちらに人が来る流れはないのです…
そんな中一番大きく変わったのはお昼ご飯。 オフィスのある3フロアに加えて実は屋上も借りていて、屋上が食堂になっています。 これまでは4人が限界のキッチンで交代交代で食べていた昼ご飯の風景がガラリと変わりました。大勢で食べられるのでここで新メンバーを覚えていきます。
今まで肩を寄せ合って食べていたのが嘘のよう。
料理もレベルアップ
しかも単純に大勢で食べられるようになっただけではなく、景色がまた素晴らしい。 DOHSの端っこにあるこのビル。目の前には空港と、そして草原が広がります。のんびりと歩く牛、川だかいけだかよくわからない水だまり、遠くにサッカーをする子供たちも見えます。 まるでのどかな田舎の田園風景のような景色が広がっています。
童心に返る一同。
奥から飛行機が飛んできます。
DOHSが端っこにあることは知っていましたがDOHSにはセキュリティの壁があったりするので壁の向こうの景色を見たのは初めてでした。こんなに急に変わるとは。 休みの日に壁の向こうへ行ってみました。これもちょっとした探検でした。急に異世界。
うっすら右奥に見えるのがDOHS。この橋を渡るのに30分かかりました
Chitraの結婚
ベトナムに行っている間に変わったのはオフィスだけではありません。 iOSのChitraが結婚!結婚式の写真を見せてもらいました。
いつものChitra
ゴージャス!まるで別人です。
旦那さんは銀行員の方だそう。 普通は金土が休みのバングラデシュ。Oceanizeチームは日本に合わせて土日休みなのですが金曜日には旦那さんが迎えに来ます。 いつもどうも、とチームみんなで帰り際に露店でご馳走になりました。
コーヒーの瓶は募金箱
さて、1ヶ月ベトナムオフィスにお邪魔して衝撃だったことが二つありました。遅刻する人が誰もいないということと仕事の後に飲み会だのフットサルだのでみんなが交流していたことです。ベトナムの朝は早いです。6時ごろになると通りのクラクションで目を覚まし7時になると道路はバイクでいっぱい。8時始業で17時に終わります。
バングラデシュは9時始業ですが道路は朝から大渋滞、オフィスがダッカのはずれということもありこちらの方面に来るので一苦労という側面はありますがそれでも9時に半分いればいいくらい、というのが現状でした。帰りも帰宅ラッシュに巻き込まれると10キロちょっとの距離を帰るのに下手すると2時間かかることもあるのでみんな早々に帰ってしまいます。
ダッカは人口密度が世界一の都市のひとつで、道路は人人人で埋め尽くされています。バイクが普及しているホーチミンではドアトゥドアでバイクで移動できるため自由がききますがバス移動が主流のダッカではどうしても時間がかかってしまう、そんな違いはあるのですがベトナムでできるならバングラデシュでもできないかなぁと思っていました。
一方、飲酒はご法度のムスリムの国なので(お酒を飲んでる人もいるけど)みんなで飲み会、という風にはいかないバングラデシュ。しかしおしゃべり好きなのでパーティーは大好きです。ベトナムの木下さんは1ヶ月に1回はやってる、とのこと。フットサルをする場所はさすがにないのでパーティーだけでも1ヶ月に1回やりたいなと日本側に相談するとサービスのリリース記念などしっかり理由をつければモチベーションも上がるしOK!とのこと。早速バングラチームにシェアします。
パーティーに沸くバングラチーム。そこでベトナムチームの話をすると、パーティーのために遅刻したら1回50タカのパーティー募金をするというルールがその場で決定!両方解決してしまいました。
写真が…ない
そしてパーティー
月末の木曜日、僕たちはダッカの中心街にある食べ放題のレストランへ向かいました。
募金制度の甲斐あってか徐々に少なくなる遅刻。 しかしそんなに急に治るわけもなく、レストランまでのみんなの交通費を出しても余るくらい 募金箱にはお金がたまっていました。
バスの中から上がるテンション。
お店に着くとびっくり。 シャンデリアが下がり、テーブルには赤いテーブルクロス、ウェイターさんは蝶ネクタイをして煌びやかな雰囲気。 料理は所狭しと並び、窓からはグルシャンの中心街。 もちろん味も最高!今回は3つのアプリのリリースをお祝いしました。
今月の成果を確認し合いました
うまいうまいと頬張りながらもお金の心配をしていた僕ですが、食べ放題で一人1000円くらい。助かった!
食後の余韻
パーティーから一週間、おめでたいニュースが。Tahsinに待望のTahsinベイビーが!! お祝いモードに沸くオフィス。予定よりも10日ほど早く、急にチームリーダーのTahsinが抜けてしまったわけですが、一週間ちょっとの間、てんやわんやしながらもみんなでカバーし合って乗り切りました。
Chitraに続きおめでたい!
大イード
9月半ばには今年2度目のイード、犠牲祭がありました。サウジアラビアのメッカに集まるムスリムの人たちを見たことがあったら、それです。ユダヤ教=>キリスト教を経て生まれたイスラム教。犠牲祭は旧約聖書のアブラハムが神の教えの通りに息子を神に捧げた「イサクの燔祭」に由来するんだとか。
これですね
断食の後にあったイードを小イード、こちらを大イードというそう。 バングラデシュでは専ら牛を生贄として捧げます。肉は貧しいものに分け合い、貧富関係なくみんなでお祝いするものだそうです。断食といい、イスラム教のイベントは裕福なものが貧しいものを気遣うといった趣旨のものが多い印象です。
僕たちの住むマンションにも3頭の牛がやってきました。
こいつはつけてませんが立派な装飾をつけてる牛もいました。
3日ほど駐車場スペースで繋がれていて、当日に大きな包丁のようなもので首を切るさまを実際に見ました。
こちらに来てからローカル市場で鶏はその場で絞めていたり肉に命を感じるようになっていたのですが、それでも流れる血を見た刺激は強烈で、頭がガンガン揺さぶられるような衝撃がありました。
必死に最後の抵抗をする牛と男たち
牛ってよく見るときれいな目をしています。それが大の男8人がかりで押さえられた瞬間自分の死期を悟り必死で抵抗する時同じものとは思えない血走った目に変わりました。 日本ではきれいに処理されて陳列してる肉は、目の前の牛と同じで確かに生きていて、必死に抵抗しているこの牛は2時間もすれば見慣れた牛肉に変わっている。
町中で同じように生贄として捧げられた牛たちが横たわります
首を切られて血が噴き出し気管が収縮している、激しい抵抗が小さくなっていき痙攣に変わり動かなくなる、皮が剥がされ綺麗に内臓が取り出され、解体されていく。それをどこか距離を置いてみている自分にも気がつく。いろいろな感情が渦巻くのをかんじました。
夕方には獣の匂いと血の匂いが残っているだけで何も残っていませんでした。
床に流れていた血。これらも匂いだけ残して跡形も無くなっていました。
ご対面
大イード中、またTahsinのお家にお邪魔させてもらいました。 しかも今回は最近購入したという新車でのお迎え付き! お祝いムードで景気がいいTahsin。
ちなみにTOYOTAのプレミオです。
社長のUpalさんも一緒です。
Tahsinベイビーともご対面!名前はTashfiaちゃん、女の子です。抱っこさせてもらいました! 赤ちゃんを抱っこするなんて8個下の妹が生まれた時以来10年以上前の話。なんだかおっかなびっくりな感じになってしまいました。
おっかなびっくりが伝わったのかめっちゃ見られてます。
赤ちゃんってやっぱりかわいいもんですね。
見ているだけで頬が緩んでしまいます。
泣き声で起こされて大変、というTahsinもなんだかうれしそう。
今回もご馳走になりました
生と死と、揺さぶられたイードの一週間でした。
さて半年が過ぎたインターン生活ですがまだまだ毎日発見だらけです。
そのうち書くことなくなるんじゃ…?と心配していたブログも長くなる一方。
読んでいただきありがとうございます。
半年前と比べてできるようになったことは数えていくとキリがないくらい。
そしてそれと同じくらいできないことにもぶつかったり。
自分自身の振り返りもどこかでできたらいいなと思います。
そんなところで続きは次回書きたいと思います。
それでは!
বিদায়!