1
/
5

作り手とルーツを伝えたい「工芸」に導かれて旅をする

この連載では「ニューワールドではたらく人」を取材し、どんなお仕事をしているのか、なぜ今の会社を選んだのか、その人の好きなものなどをご紹介していきます。

読んでみて少しでも「一緒に働いてみたらどんな感じなのかな?」「ちょっとこの人と話してみたいな」と思ってもらえると嬉しいです。

今回の【ニューワールドではたらく人】では、
モノづくり企業の新規ブランドやMakuakeをサポートすべく、現地での取材とコンテンツの制作を担当するデザイナーの「吉野さん」に話しを聞いてみました。


いつも、全てのことは「工芸」で繋がってる

――吉野さんには以前CRAFT STOREで取材させてもらってからすっかり「旅と民芸のひと」というイメージなのですが、きっかけはあるのでしょうか?

>>旅の思い出と民芸がすき【スタッフのカバンの中身 #1】

きっかけは大学時代にアメリカの美大生と一緒にやった「FUTURE CRAFT」プロジェクトで、人の手で作られる工芸に興味を持ち始めました。ちょうど3.11の翌年、東北の手仕事に注目が集まっていた時で。

就職活動で工芸に関わる仕事をしたいと思いつつ、その世界への入り口が分からなくて、そのままご縁のあった大手建材メーカーに新卒入社。主力の窓商品のCMFから戸建てやアパートの玄関ドア、バルコニーやフェンスに到るまで携わり、大きな意味で日本の家を作っていました。


この会社の開発・生産拠点が富山にあったので、初めて東京以外の土地「富山」に住むことに。
就職の報告をした教授からは「魚がうまいぞ〜 ! 」と言われ、本当にそれくらいしか知らない土地でした。
でも住んでみて「工芸」が盛んな土地だと知りました。加賀百万石というフレーズで有名なお隣石川県の加賀藩、前田家によってものづくりが栄えた町だったんですね。
今まで縁もゆかりもなかった土地がこんなに面白いなら、全国どこでも全部面白いに違いない!と思いました。

大手からベンチャーへ転職の理由は「倍返し」がしたいから

富山に3年住んでいましたが、大量生産のものづくりを仕事でやっていた反動か「手仕事のものづくり」に興味があって、どこかに糸口はないかと、毎年有給をとって東京に帰り、ててて見本市の会場スタッフをやっていたり……。

会場で知り合った作り手さんには、直接アポイントして工房を見せてもらったり、話を聞いたり。完全な趣味でやっていました。

学生の時にプロダクトデザイン学科の有志で作るフリーペーパー「RAW」で様々な取材をしていたこともあって、もともとそういうことが好きだったんだと思います。

ただ、それが回を重ねるごとに、1時間でも職人さんの時間をいただいている罪悪感と、SNSはあるけど、ここで聞いた話を自分の中に留めておくのはもったいない、もっと世の中に大きく還元したいと思うようになりました。

ーー倍返しですね。

富山で3年勤めた後、転勤で東京に戻って来ていたけど、ちょくちょく富山には帰っていたし、場所を離れても好きなら、本当に好きなんだろな。って自覚しました。

だから環境に不満は無かったけど「本当にやりたいことやろう」と思ってニューワールドのデザイナー枠に応募しました。

学生の時のプロジェクト、そして前職の富山での生活、職人さん達との出会い、それらが無かったら今ここには居ないと思うので、本当に全ては「ご縁」で繋がっていると思います。

ニューワールドの面接時に出してもらったお茶請けの器がeni(縁)で「あっ...!」って思いました。笑

現場から「生」の温度をお届け

吉野さんが担当したプロジェクト「ピタッと汁が切れる。料理を気持ちよくする片手鍋 aikata ミルクパン

ーーいまはどんな業務がメインですか?
日本のモノづくり企業のクラウドファンディング「Makuake」の企画制作を担当しています。開発中の商品を世に出したい時、写真撮影や動画の制作、そして読んでくれる人の心を掴むような文章を書くのって、日々の業務をしながらだと大変。
そこに、ニューワールドがサポートという形で入って、コンテンツを制作しています。

"休む"がはかどる。くつろぐためのオフ専用ニット「mino ぽっけ」

新しい商品を紹介する時、どんな使い方が出来そうか、その先にどんな暮らしが見えるか?という体験価値までセットで提案しています。

お酒好きなあなたに新提案!まろやかな味わいに変える。お酒専用フィルター「金の雫」

使用シーンのスタジオ撮影する時も、その商品の特徴を伝えるためにどんなシーンが必要か、しっかり設計してから挑みます。


取材は必ず現地に飛ぶというところが本当に醍醐味で。企画する人の想い、実際に作る人たちの姿は、現地に行かないと100%受け取れないから、製品のスペックだけでなく、その製品に関わる方の人柄とか、そういうところも伝えたいと思っています。


単純に製品を買うというよりは、その人が作ってるから、応援したいって思ってもらえることが個人的なゴールです。

商品企画から。ゼロイチのものづくり

おいしい温度を保つ。「瓦」から生まれた、ひんやり気持ち良いアイスカップ

入社後すぐに担当させてもらったブランディング案件の「阿賀野瓦器実験室(あがのがっきじっけんしつ)」が8月からマクアケで公開されており、150名以上の方にご支援頂いています!

ヒアリングから、ブランドコンセプトの構築/ブランドロゴ/ビジュアル/パッケージデザイン/設計/試作まで、いわゆるものづくりの一連の流れを担当出来ました。

担当の方とも、本当に気軽に意見を出し合いながら進めていけたのは大きな組織にいた私にとってはすごく新鮮で、近い距離でコミュニケーションするのは大切なことだな思いました。

旅は冒険。ルーツを拾う旅

ーーちょっと個人的な事を聞こうと思うのですが、吉野さんって旅と民芸が好きですよね。

海外旅行のまえにはお手製の「旅のしおり」をつくります。その土地をイメージしながら表紙を思いつくままに描き、防水と強度を出すために蠟引きします。見開き左ページには予定を、右ページにはその時思ったことを書く。旅のときにしか書けない言葉ってあるじゃないですか。

ーークリエイター旅ですね。

学生の頃から旅が好きでした。瀬戸内芸術祭に行く前に倉敷で立ち寄った民芸館で、展示品の放つパワーに圧倒されました。木彫りのイスとか雪国で使われていた蓑などを見て身震いというかゾクゾクと鳥肌が立ったんです。それから旅先ではその土地の民俗資料館などに行くようになりました。

元々おばあちゃんの家にアフリカ民族のお面など世界各国のお土産や寄木細工などの工芸品がいっぱいあり、その影響もあるかもしれません。自分のルーツを拾っていく感動が旅の中にあります。

レンタカーして、ゲストハウスに泊まって現地の人との交流したり、時には車中泊したり。

その土地でつくられているものには理由と歴史があるから。遣唐使が来たとか、たまたまそこで獲れた土が良質だったとか……歴史の勉強は苦手でしたが、そういう背景を知れるとテンションが上がります。現地に行って観光地のガイドをもらったり現地の人に聞いたりして、情報を仕入れて旅を進めます。

ーー楽しみ方が独特ですが、分かる気がします。カルチャーを知るって旅の醍醐味ですよね。

土地から入るタイプかもしれないですね。中部地方から始まり、東北、北海道まで車で旅をしました。残るは九州です!

ーー知識があるからより楽しめるってのはあるかも。地図読むの得意ですか?

いや……!全然読めないんです。Google Mapが無いとどこにも行けない!!笑

以上、デザイナー吉野さんのお話をご紹介してきました。

ニューワールドでは、一緒に働く仲間を募集しています。ちょっと話を聞いてみたいな話してみたいなという方も大歓迎です。お気軽にご連絡ください!心よりお待ちしております。

ニューワールド株式会社's job postings
9 Likes
9 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Minami Kiyama's Story
Let Minami Kiyama's company know you're interested in their content