スタッフが増えお客様の来訪も多くなったので、ミューゼオのオフィスが白金台から目黒に移転しました。新しいオフィスは目黒駅から徒歩約7分、杉野服飾大学のキャンバスが立ち並びスタイリッシュな学生さんが歩むドレメ通りから少し奥に入ったところにあります。
間取りはメゾネットタイプ。2Fが執務室、3Fが応接室とキッチン兼会議室です。窓が多く、日が差し込むので仕事がすごくはかどります。
オフィスが広くなったので色々と設備を増やしました。例えば家電製品。創立当初に購入したコーヒーミルから5年が経ち、ようやく電子レンジが導入されました。あたたかいお弁当を食べたあとにコーヒーを入れる時間は慌ただしい日のちょっとした癒し。毎日大活躍です。
特に増えたものがインテリアです。「『大切なモノとの生活をもっと楽しみに』をミッションに掲げているので、社員のみんなにはいいモノに触れてほしい」とは代表の成松の言葉。90年以上前に作られたアンティークの家具などが届きました。
今回はオフィスに新しく追加された家具を成松のコメント付きで厳選して紹介します。オフィスに遊びにいらっしゃるときにはぜひ注目してみてください。
玄関 アンティークのスティックスタンドベンチ
玄関のドアを開けると目に入るのは1920年代に作られたホール専用に作られたベンチ。主張しすぎないアール・デコ調のデザインは素材(オーク)と喧嘩せず、お互いを引き立てあっています。
「イギリスの家庭には玄関ホールに置く家具があります。ステッキを置く台やコートをかけるフックがついたものです。このスティックスタンドベンチは、座面が薄めで玄関先の収納に適していて、いまのオフィスのニーズにぴったりと合致しました。デザインはシンプル。手すりに施されたステッキを置くためのの穴が、結果的にデザインとして機能しているところが気に入っています」(成松)
応接室 ジロフレックスのワークチェア
オフィスチェア開発の基礎を築いたパイオニア、ジロフレックス。この椅子はスタッキングができるので通常はコンパクトにまとめておき、大人数での会議では並べて空間を有効活用することができます。
「座面がしっかりしていて適度に硬いので、正しい姿勢で座りやすい椅子です。会社を立ち上げて最初に買ったヴィトラの机とのバランスもいい。無垢の木を使ったアンティークの家具は取り扱いに注意が必要ですが、この机と椅子はカジュアルに扱うことができます」(成松)
会議室 ホームオフィスの折りたたみデスク
ホームオフィスが1950年代〜1960年代に製造していたチーク製の折りたたみデスク。一見キャビネットに見えますが、扉を開けると机として機能します。脚を置くスペースも確保されています。
「書類を並べられるように天板が横長で大きいこと。また仕事柄オフィスを不在にしていることが多いので使わないときにはキャビネットとして使えるデスクを探していてたどり着きました。扉を開けると多様な収納スペースがあり、ギミック好きにはたまりません。アンティークの家具にはこういった機能的でありながら遊び心のあるものがたくさんあります」(成松)
会議室 ゲインズボロチェア
1960年代につくられたゲインズボロチェア。ゲインズボロチェアとは18世紀にイングランドで作られたアームチェアです。座面が広く、背が高く、革張りの堂々とした椅子です。
「国内では英国風でボタン付き革張りのソファーやオフィスチェアを一括してチェスターフィールドと説明されていることもありますが、正式にはゲインズボロチェアと言うようです。英国好きとして、椅子はブリティッシュアンティーク製のものを使いたかったのです。考えごとをする時、椅子にもたれかかって空を見上げて物思いにふけることができる椅子です」(成松)
会議室 アンティークの机
1920年代に作られたオークの机。執務机同様この会議卓にもギミックがあり、天板のサイズを大小二つのサイズに変えることができます。収納方法はいわゆるバタフライテーブルとはまったく別の発想。熱いものを置いたり、水に濡らすとシミができてしまうので、ガラスの天板をおいてケアしています。
「オークの虎斑(とらふ)がいい。シンプルで華美な装飾がないので虎斑を日々愛でることができます。会議机はとにかくサイズが重要。対面でコミュニケーションをとる時に、距離が遠いとお互い大きな声で話さなければならなくなってしまいます。このくらいのサイズが近すぎず遠すぎずちょうどよいのではないでしょうか」(成松)
「将来会社が大きくなった時には、会議室を『ブリティッシュアンティークの部屋』『北欧デンマークの部屋』『ミッドセンチュリーの部屋』みたいに分けたいね」と定期的に成松と盛り上がります。楽しみですね。
オフィスに来てくださった方に「大切なモノとの生活がもっと楽しみに」なる体験を提供できたらと考えています。ぜひお気軽にオフィスに遊びにきてください。
番外編:ブリキ製のフォルクスワーゲンのビートル
「ベンチャーとは旅。その様子がこのオモチャと重なりました。小さなビートルに荷物をいっぱい詰め込んで、みんなで話をしながら旅をする。そんな会社を目指しています」(成松)