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【制作実績紹介】獨協中学校・高等学校様

今春デザインをフルモデルチェンジ

東京都内の文教地区である文京区に位置する獨協中学校・高等学校様は、男子校一筋で135年以上の歴史を誇る中高一貫校です。

今春フルモデルチェンジした獨協中高様の学校案内パンフレットを紹介します。こちらの表紙、我らMJで制作させていただきました。カッコ良いでしょ?

▲今年の獨協中高パンフレットの表紙デザイン

MJではパンフレットのリニューアルなど、新しいコンセプトを考えるとき、各スタッフがアイデアを持ち寄る「アイデア出し会議」を行います。案件を担当するライター、デザイナー、営業はもちろん、直接案件と関わりのないクリエイター陣や、ときには校正のアルバイトスタッフまで飛び入り参加することも。少しでも幅広いアイデアと出会いたいため、積極的な参加はウエルカムなのです。

もちろん誰もが「自分のアイデアが一番」「自分のアイデアを採用すべし」と、自信満々で臨みますが、他の人の話をしっかり聞いたうえで、「これぞ!」という案と出会えた場合は、素直に認め合うことも大切。ライターの考えたデザインテイストが採用されたり、デザイナー視点で書かれたコピーが選ばれたり、そこに垣根や妙な軋轢はありません。いろいろなアイデアを複合的に吟味し、より良い形に仕立て上げるのがMJ流。「最高の作品を生み出すために妥協はしない」と言うべきでしょうか。

ちなみに今回の表紙デザインのコンセプトは『水は方円の器に随う(したがう)』。水は入れる容器の形に合わせて、四角くも丸くもなることから、人も生活する環境によって良くも悪くもなることを意味する故事です。その「方円」をビジュアル的に表現したデザイナーのアイデアに、ライターがパンフレットのコピーで、「生徒の目標に応じてその形を何通りにも変化させる柔軟性」が獨協にはあり、さらに「時代の変化に対応しつつ、生徒の可能性を引き出し、輝ける未来へと導く『器』であり続ける」ことを伝えました。

このパンフレットを見た人が、1人でも多く獨協中高を受験してくれると嬉しい限りです。


学校広報をMJが手掛けた最初のお客様

さて「学校」は、MJにとって大切なお客様ですが、学校広報を最初に手掛けたのは、ちょうど10年前の夏。獨協中学校・高等学校様が最初でした。

それまでは学習塾とのお付き合いが中心だったMJですが、同じ教育業界で培ったノウハウを学校広報にも生かせないかと、10年前に仕事の幅を広げる戦略を立てたのです。

ただし現実は厳しく、学校案件の実績が全くないわけですから、簡単に仕事をいただけるはずもありません。学校は定期的にパンフレットのコンペを行っているとの情報を入手し、営業が毎日何校にも電話をかけて「コンペに参加させてください」と必死にお願いするも、「モノリスジャパン? 聞いたことないですね」「別の学校の実績がないと難しいですね」と、お会いするチャンスをいただくことさえ難しい状態でした。

そんなある日、一人の営業が、数少ない訪問を了解いただけた学校から「宿題をもらってきました!」と会社に戻ってきました。実績のないMJのために、コンペへの参加条件として、「学校ポスターのデザイン案を考えてください」とチャンスをくださったのです。それが獨協中高様でした。

ようやくチャンスをもらえたことで制作陣は大張り切りでアイデア出し、プランニング、制作に挑み、そして自信作のポスター案が完成。先方はpdfをメール送信で良いと言ってくださったものの、とにかく制作した思いを伝えたかったので、アポを取って持参。広報担当の事務局の方に直接主旨説明を行いました。

一通りデザイン案に目を通してから「いいですね」「面白いですね」と上々の反応。「短期間で、よくここまで仕上げましたね」と労いの言葉までいただきました。その後、雑談でも盛り上がり、なごやかな雰囲気になったところで、少しドキドキしながら、肝心の「プレゼンへの参加ですが?」と切り出すと、雑談の流れそのままの軽い口調で「他の者とも相談しますが、多分大丈夫だと思いますよ」とのお返事。後日、正式にプレゼン参加へのオファーが届きました。いよいよコンペ初陣です。


ご提案し続けて、10年のお付き合い

そこからコンペ当日まで様々な紆余曲折のドラマがありました。が、あまりにもあり過ぎて、原稿が長くなるので、今回は割愛させていただきます。えっ、そこが知りたい? 今日は他にもお伝えしたいエピソードがあるもので、、、ぜひ、またの機会に。もしMJに遊びに来られる機会があれば、コンペ秘話(?)をじっくりお話ししますね笑。

ということで、結果として初コンペで記念すべき「初勝利」を挙げたわけですが、後日、学校案件に実績がなかったMJをご採択いただいた理由を当時の広報部長に伺いました。すると「実績がないことに賭けました。うちが初めての学校案件でしょ? 今までにない斬新なアイデアに期待します」とお言葉をいただけたのです。その「斬新なアイデア」こそ、MJの真骨頂であり、最もこだわりたいところ。この言葉に私たちは大きな勇気をいただけたのです。

ちなみに従来の学校案件では、おおよそ3年ごとにコンペが実施されるケースが多く見られます。ただ獨協中高様は、3年ごとにデザインのフルモデルチェンジは行われるものの、その後、コンペを実施されることはなく、MJに継続してプランを任せていただいています。今年フルモデルチェンジをしたデザインが10年目、4度目の新コンセプトでした。進行管理も含めて、毎年の対応にご満足いただけているとのことですが、MJの「常に提案する姿勢」も認めていただけている要因だと私たちは考えています。

もちろん半分は営業的な要素もあるのですが、「今何が獨協中高様の広報に必要なのか」を常に考え、気づいたことがあれば積極的に提案させていただいています。広報予算にも限りがありますし、採用されることの方が少ないのですが、それでも懲りずにご提案を繰り返しているのです。

思えば、従来のWEBサイトに検索しづらさを感じ、独自にプランを構築して提案したものがそのまま受け入れられ、コンペもなくフル改定をご依頼いただけたこともありました。またパンフレットのフルモデルチェンジの提案時も、パンフレットだけではなく、新聞広告の展開案であったり、イメージ映像の動画であったり、頼まれてもいないのに何かしらの新企画を添えてご提案の場に臨むのが常です。確か学校のイメージソングを作詞してご提案したこともありました笑。プランを考えることは、さらに先方への理解が深まることにもつながりますし、そうした姿勢によって良い関係性が築けているのかもしれません。

▲歴代の表紙デザインとチーム獨協2021


男は度胸? いいえ『男は獨協』です!

最後に、そんな数々のご提案の中から、見事に採択された案件を紹介させてください。それがリアルな獨協生活を紹介するサブツール『男は獨協』です。

『男は獨協』は、受験生となる小学生を対象とした広報誌で、パンフレットやホームページでは詳しく紹介しないものの、獨協ならではのユニークな取り組みを紹介するツールという位置付けでご提案しました。そのときご提案したテーマは「学年企画」。中学生は中間テストや期末テストが終わると学年ごとにスポーツをしたり、映画を観たり、リクリエーションを楽しみます。ある意味で地味なイベントなので、パンフレット等では詳しく掲載しませんが、中学校の勉強や試験に不安を抱えている小学生にとって、楽しいイベントは貴重な情報となるはず。こうした細かな視点と何よりネーミングのインパクトが認められて制作が決まりました。

当初は1回だけの制作予定でしたが、学校説明会で配布した際に好評で、次号も依頼があり、さらに毎回好評を重ねるうちに、気づけば定期刊行物に昇格。今年の年末で通算37号を迎えます。ちなみに小学生の読者を意識して、毎号テーマに沿った4コマ漫画が掲載されるのですが、この4コマ漫画のアイデアもMJで「社内コンペ」が開催され、「予選」を通過した案が先方に提出されるシステム。こうした遊び心もMJらしさと言えそうです。

▲創刊7年目を迎えた『男は獨協』


実は、冒頭の「水は方円の器に随う」の提案時には、全部で3パターンのデザイン案をご提案しました。広報のご担当者が3名いらっしゃって、それぞれどのパターンが気になるかをその場でお聞きしたところ、なんと三者三様。意見がバラバラに分かれたのです。

複数の案をお見せして、全員一致で選ばれるのもすっきりして気持ちが良いのですが、全てに自信を持ってお持ちした3案に票が分かれるのもクリエイターとしてはうれしいものです。10年前にいただいたお言葉を忘れることなく、MJはこれからも「斬新なアイデア」にこだわり続けたいと、あらためて感じました。

こんなMJならではの「提案し続ける姿勢」に共感し、小手先のテクニックではなく、とにかく頭を使うことが好きなクリエイターの方、ぜひ一度、MJに遊びに来ませんか。なぜ立方体なのか、なぜグリーンなのか、獨協プレゼンの秘話もお伝えしたいですし。

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