Wantedly更新担当の井口が、同じチームで働く先輩である採用課責任者の西に行ったインタビューの後編です。
▽前編はこちら
ーー話は少し戻りますが、どのような就職活動を行っていましたか?
何かやりたいことは本当になくて、ただ”なあなあにはなりたくない”という漠然とした想いはありました。学生時代にやりたかったサッカーをずっとやらせてもらえる環境にあったので、逆にそれ以外のことはさっぱりで。社会人では苦労というか、ちょっと痛い思いしなきゃいけないなと考えていました。
となると、一緒に働いて刺激になるような人と働きたい。そういった観点でみた時にMJEの社員の人となりがいいなって思ったんですよね。人くさい、というか情熱的な人が好きなので。
ーー前編で言っていた、大学の時のチームメイトの方みたいな雰囲気ということですかね?
そうそう!自己表現がはっきりしている人たちが集まっているなと。選考中に学生のことをちゃんと見てくれているなとも感じましたし、あとは社長の存在も決め手でしたね。
社長自身もサッカーで全国大会に出場したことがあると聞いて、経験が共通していて嬉しかったですし、まさに前半で話した、「ここは俺にまかせろ!」と周りを導くエネルギーを持っている方だと最終面接時に強く感じました。
ーー新卒一期生として入社されたわけですが、新卒入社の前例がない中入社することに不安はありませんでしたか?
ありませんでした。これは別に自分に自信があったからという理由ではなくて、学生と社会人ではやることも環境も全く違うので、どこであろうとゼロから努力するまでだと考えていたからです。
よく言われる「入社前後のギャップ」についても、そもそも社会がどんなものかわからないので比較のしようがないなと思っていました。
「一旦、目の前の現実を受け入れよう」というか、この辺りの考え方は同期で今営業部のマネージャーをしている遠藤※と似ていましたね。
※遠藤さんインタビューはこちらから (MJE 2022卒採用サイト)
■自分にとって営業のやりがいは「できなかったことが、できるようになる」ことだった
ーー現在のITS事業部※の営業担当からのキャリアスタートでしたが、やはり新人賞は目指されていたのでしょうか?
※ITS事業部…当社のICT事業本部(情報通信領域)のうち、主にIT機器の提案や導入済み商品の保守・メンテナンスの提供を行う事業部。当社では最も多くのメンバーが所属している。
実は、「絶対に何が何でも新人王になります!!」という宣言はあまりしていませんでした。
ーーそれは意外です。営業マンの方は、周りに目標に公言している方が多い印象があったので……
確かに「新人王になります!」って言っている同期は多かったですね。もちろん僕もせっかくやるのであればランクインしたいとは思っていました。ただ、相手ありきな仕事な以上、努力した量がそのまま結果として返ってくるとは限りません。なので、結果が出るかどうか、新人王になれるかどうかにモチベーションを置くのではなく、「昨日よりもできることが増えたかどうか」に仕事の喜びを見出していました。
例えば、テレアポの際に「こういう理由があるから契約は難しいよ」と言っているお客様に対して以前は何も対処できなかったけどメリットを説明できるようになったとか、お客様が抱える課題にどんなものがあるかを新しく覚えたかとか。小さなことでもいいので、毎日成長を実感できているかを確認していました。
他の社員から、「自分では営業は向いていない」っていう声もたまに聞くのですが、半年か一年という限られた期間では、その仕事が自分に向いているかどうかはまだ判別がつけられないかなと。それから、向いているかを判断するのも、周囲の人が勝手に決めることだと思っています。
当時の自分もそう考えて、とにかく目の前の階段を着実に昇ることを意識しました。
ーー積み重ねた結果が、新人賞への入賞だったのですね。
本当にそうですね。同期の中には入社直後からどんどん受注をして目立っていたり、大型のご契約をいただいて営業成績ランクの上位に急浮上したメンバーもいたのですが、僕の場合はそうではなく、じわじわと新しいお客様との取引を増やしていた結果が、受賞という形で可視化されました。
■徹底的に基礎固めを行った新人時代
ーー採用課に異動されて5年が経ち、人事経験の方が長い西さんですが、ご自身のキャリアを振り返ってみてどう感じますか
営業からスタートしてよかったと思っています。
新人のうちから他の会社の方に自らの口で会社や事業のことを説明する機会が一番多い職種は恐らく営業です。その時に鍛えられた相手に何かを伝える力は、届ける相手こそ違うものの現在の仕事に生きています。
今でこそ上場を視野にいれているMJEですが、僕が入社したころはまだまだ無名のベンチャーでした。しかも、メーカーさんから商品を仕入れて提供する代理店営業を行っているため、「うちの商品は他とここが違うよ」という差別化もしにくいです。
営業活動の難易度が高いからこそ、商品知識や、商品を取り扱う自分の会社のことをしっかり理解していないといけませんし、自分なりに価値を乗せた提案ができていなければ結果につながりません。同じ商品を扱っているのに結果に差が生じるのは、各営業マンが与える付加価値に差があることが理由ではないかと僕は考えています。
営業に取り組んだことで、どのビジネスマンの土台にもなるような力をものすごく身に付けられました。
ーー今のお話に関連する悩みとして「商品が決まっているので、自分のキャラクターを出して話せない」「自分の強みが生かした商談ができない」というお話を聞くことがあります。西さんはどうお考えですか?
それで言うと、”自分(のキャラクター)を出す”ことと、先ほどの話では少しニュアンスが違うかもしれないですね。
お客様へ最適な提案内容・最適な伝え方を検討し行動した結果、その営業マンらしさが出るのであって、最初からオリジナリティーを出して進めていっても、おそらくあまり上手くいかないと思います。
うちの社長は「守破離※」の思想をよく引用しますが、まさにそこで言われている通りで、基礎があってはじめて応用が可能になります。新人の時はまず徹底して守=基本の型を習い、身に付けることが必要。型ができた後に破りにいくという順番が大切です。
※守破離…元々は茶道や武道などの師弟関係のあり方の一種で、修行における過程を示したもの。
守=師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階
破=他の師や流派の教えについても考え良いものを取り入れ、心技を発展させる段階
離=一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階
ごくまれに、業務に対するセンスが優れていて、全て自己流でやって上手くいくよっていう人もいます。そうであれば素晴らしいことですし、ぜひやり続けてもらいたいんですけど、僕自身はそうじゃないと思っていたので。
そのため基礎を積み上げることを意識して仕事をしていました。
ーー目の前のことを、着実にできるようにしていくわけですね
もっとも、基礎を習得し、そして努力が実るのがいつになるかは人によってまちまちなので、「上手くいかない……」と苦しんでしまうのも理解できます。「あ、こうすればいいかも」っていう、ちょっとしたきっかけが掴めるかどうかが鍵かもしれません。
努力すべき方向性がわかったら、あとはそちらに全力で走る。少しずつできることの範囲を拡大させていく。
今思えば、新人の頃の自分は、サッカーをやっていた時の習慣を生かして日々仕事をしていましたね。
ーーたくさんお話いただいてありがとうございました。最後に、今後の展望について教えていただけますか。
自分のチームにいるメンバーに対して、仕事における自分の”強み”と呼べるものが何か1つでも身についている状態にしたいな、と使命感を持っています。
入社して最初に上についてくれた上司※のことを今でも尊敬しているので、かつて自分がしてもらったように、メンバーの成長に貢献できたらと思っています。
※現在も在籍しており、ITS事業部全体の統括を行っている
その方は一見クールで理知的な雰囲気なのですが、実は内面は熱くて「現場でしか得られない経験がある」という信念のもと課員にたくさんの経験をさせてくれました。
基礎と応用どちらも手にした状態で、さらに能力を伸ばすなり、得意分野を増やすなりしてより良いキャリアを構築していってもらいたいです。
◇◇◇2019年新卒営業担当へのインタビューはこちら◇◇◇