こんにちは。
今回は、MGReのアプリとさまざまな他社サービスをつなぐ「SDK組み込み」について紹介します。
MGReがどのようなサービスなのかは、MGReの自己紹介記事を読んでみて下さいね!
この記事では、以下の3つのポイントに焦点を当ててお話していきます。
- そもそも、SDKとは?
- MGReのSDK組み込みでは何ができる?
- これまでの実績は?
SDKとは?
SDK(Software Development Kit)は、ソフトウェア開発キットの略称で、モバイルアプリ開発やその他さまざまな開発の現場で使用されるツールのセットのことです。
特定のプラットフォームやシステムにアクセスするための開発に必要なツールが一式入っており、活用することで外部サービスの機能を追加できたりします。
図:弊社ホワイトペーパーより
SDKの活用イメージ
「SDKがあるのと無いのとでは、具体的にどのようなことが変わるの?」
と思われた方のために、SDKを利用した場合と、そうでない場合にはどのように変わるのかを考えてみましょう。
たとえば、あるアパレルブランドが、
直近1ヶ月以内に1回以上購入した顧客にのみ、お得な情報をアプリのプッシュ通知から配信したい
とします。
そのブランドが利用しているCRMやMAにMGReへの組み込みが可能なSDKが用意されているかどうかによって、実施方法は2通りに分かれます。
【1】SDKが用意されていない場合:
①まずは、CRMなどの顧客管理システムを活用して、該当するユーザーを抽出します。
②そのユーザー宛てのプッシュ通知をアプリのシステムから配信します。
つまり、ユーザーの抽出から配信まですべて手動での作業となります。
【2】SDKを組み込める場合:
①アプリにSDKを組み込みます(※1度組み込まれれば、ずっと使えます)
②CRMなどの他システムから直接アプリにプッシュ通知を配信します。
SDKが無い場合、ユーザー抽出から配信までを全て手作業で行うか、またはシステム連携の開発を個別に行う必要があります。(連携にはそれなりの費用がかかります。)
一方で、SDKを組み込んだ場合は、顧客管理システムの中でアクションを完結できるため、開発コストを抑えられるだけでなく業務的な負担もかなり減ります。
余計な付帯作業が無くなるので、本来行うべき仕事にも集中しやすくなるでしょう。
MGReのSDK組み込みについて
SDKについてざっくりと理解ができたところで、アプリプラットフォーム「MGRe」でできるSDK組み込みについて紹介していきます。
強みは「個別カスタマイズ」
MGReのSDK組み込みの最大の特長は、個別にカスタマイズができることです。
そもそも、一般的なアプリプラットフォームでは、SDK組み込みは難しいとされていることをご存知でしょうか?
その理由としては、SDKをプラットフォームに組み込むと、サービスを利用している他のアカウント(ユーザー)に影響が及んでしまうためです。
個別カスタマイズの仕組み
先ほどお伝えしたように、あるユーザーのためにSDKを組み込むと、無関係な他のユーザーにも同じ内容が反映されてしまうのが一般的なプラットフォームです。
このような問題を避けるために、MGReではユーザー(企業)ごとにテナントを立てています。
つまり、全体(他のユーザー)に影響を与えたくないSDK組み込みや外部連携の場合には、個別で組み込むことが可能ということです。
なぜ個別カスタマイズができるようになったのか
アプリプラットフォームを利用することは、基盤の安定性やコストパフォーマンスの面で安心感があります。
ただし、一方で個別のカスタマイズやSDKの組み込みが制限されることも多く、長期的な運用やデジタル活用の妨げになることも考えられます。
MGReも以前はSDKの組み込みに対応しておらず、ご相談をいただいてもお断りしていました。(一般的に、SDKをプラットフォームに組み込むことは難しいと広く知られていますので、ビジネスにマイナスの影響を与えることはありませんでした。)
しかし、MAなどの外部システムとの連携ニーズが増えていることから、2022年秋ごろに個別のカスタマイズが可能な仕様にアップデートしました。
というのも、アプリは顧客と企業の間にあるハブ的な立ち位置であるため、システム連携ができないことはビジネスの成長を鈍化させてしまうリスクがあるためです。
クライアントの成果を追求するためにも、MGReは「連携したいサービス」と「アプリ」ができる限りつながるように設計されています。
ただし、SDKの内容によっては、アプリの中核部分に影響を及ぼすこともあり、その場合には組み込みが難しくなります。
もしSDK組み込みを行いたいサービスがある場合には、まずは弊社の担当者へご相談いただければ幸いです。
SDK組み込み実績のあるサービス
【1】マーケティングアナリティクス
「AppsFlyer(アップスフライヤー)」
AppsFlyerは、モバイルアプリの広告効果測定や分析ができるマーケティングツールです。
<SDK組み込みでできること>
MGReとの連携では、アプリのインストール計測ができます。
出稿したアプリ広告などからきたユーザーが、インストールをしたかどうかを計測できるようになるため、効果的な流入経路の分析ができるようになります。
【2】モバイル計測プラットフォーム
「Adjust(アジャスト)」
Adjustは、ユーザーの流入元に紐づけて、アプリのインストール数やその後の成果まで計測できるプラットフォームです。
<SDK組み込みでできること>
アプリのインストール計測・流入経路の分析ができるようになります。
たとえば、ユーザーがどの流入元からアプリストアに訪れたか、その後アプリをインストールした際に会員登録・ログインをしたか、購買活動をしたか、などの効果測定が可能です。
【3】行動分析ツール「Amplitude(アンプリチュード)」
Amplitudeは、モバイルアプリやWebアプリなどのユーザー行動データを収集できる、行動分析ツールです。
<SDK組み込みでできること>
アプリ内のユーザーの傾向を分析してくれるようになります。
ユーザーの行動の特徴をもとに、次のアクションに向けたヒントをAIが見つけてくれるため、アプリ内のユーザー体験向上につながります。
以下の【4】~【7】のサービスについては、MGReへのSDK組み込みで実現できることはほぼ近い内容になります。そのため、4つのサービスをまとめて紹介します。
【4】データビジネス・プラットフォーム
「Rtoaster(アールトースター)」
Rtoasterは、精度の高いパーソナライズで接客の質を高められる、カスタマーデータプラットフォームです。
【5】CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE(カルテ)」
KARTEは、顧客体験を高めるためのツールや機能を提供する、CXプラットフォームです。
Web接客、アプリマーケティング、サイト管理・改善、広告配信の最適化、MAやチャットサポートなど、顧客との接点をより快適にする機能を取り揃えています。
【6】SaaS型データマーケティングソリューション
「b→dash(ビーダッシュ)」
b→dashは、ノーコードでデータ活用が行えるデータマーケティングクラウドシステムです。
MA・SMS配信・LINE連携・プッシュ通知・BI・Web接客・CMSなど、データを活用したマーケティングに便利な機能が多数搭載されています。
【7】統合型カスタマーエンゲージメントプラットフォーム
「Braze(ブレイズ)」
Brazeは、BtoC企業向けのサービスで、顧客へのメッセージ配信をパーソナライズできるカスタマーエンゲージメントプラットフォームです。コミュニケーション手段としては、プッシュ通知やメール、LINEなどを利用できます。
<【4】~【7】へのSDK組み込みでできること>
アプリの行動データを各サービスへ共有したり、各サービスからアプリへプッシュ通知やメッセージ配信を行えるようになります。
■参考:「ニュースリリース|「MGRe (メグリ)」が各種サービスのSDK組み込みに対応」(弊社プレスリリース)
まとめ
SDKの組み込みについて、改めてまとめると以下になります。
- SDKとは、アプリ開発等で利用される開発ツールを集めたキットのこと
- SDKが用意されているサービスであれば、基本的にはMGReへ組み込みが可能
- ただし、SDKの内容によっては実装できない場合があるので注意
もしSDKが用意されていないサービスとMGReを繋げたい場合でも、システム連携の追加開発を行えるケースがあります。
一部連携が難しいものもあるので、まずは弊社担当者までご相談ください。