自宅近くで開催していましたので、最終日の結果発表を聴講してきました。
この集まりがテーマにしている、" no talk! all action!″という言葉が妙に気に入ってしまいました。
確かに『自分の功績を示すには、口ではなく行動によるべき』、と積水時代の上司からは随分言われたものです。
それにM&Aやパテントを買いに行った時も、『カネだけ出してどうにかなると思うな、組織や製品を徹底的に洗え』と時の上司からも忠告を頂いていたことを思い出しました。
そんなことを思い出させてくれつつ、今回は面白い発表に出会いました。
「インドからフードロスをなくす」というものです。
昨今AIやITに寄りがちなベンチャー起案にあって、実に明快で分かり易い事か!!
中身も単純です。現在インドでは輸送中に青果が傷んでしまい、市場には4割程度しか届いていないのだとか。そしてそれが元で収入が上がらず、種が買えずに自死する人もいるそうで。
そんな彼等を救おうと、日本の技術を導入して彼等でも簡単にできるような腐敗防止策を売って行きたいというものでした。
インド市場は、当たればリターンが凄いのは過去の経験からも分かっていますが、意外にも面倒なことはやらない国民性でして複雑な事はムリ。それに銀行システムが末端まで普及していませんので、現金授受が基本になります。
つまり現ナマを積んで、「これを頑張ればこの現金はあなたのもの」と因果応報を示すことが大切になります。
意義は大変良いのですが、農家や輸送業者(現地は赤帽のような個人業者の集合体が幾つかあって体系的ではない)が理解して頑張ってくれるかがカギになるのかなと。
結果は5組中4位でしたが、懇親会の席では審査員から最も熱い激励を得ていたのは勿論彼等。
実現までの道のりは凄く遠いし険しいけど、それが実現できた時の意義は大きく、その功績は世界的な表彰に値するものだと思います。
こういう矍鑠たるベンチャーがいっぱい出てくると面白いですね。