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残業しないクラシコムの業務ツール12.5個 活用のすすめ

こんにちは。人事の筒井です。

クラシコムは18:00に退社するというワークスタイルを創業以来10年以上続けています。

今日は、どんな業務ツール環境で仕事をしているか、ついでに、少ない人数で管理系の仕事をまわしている方々へも参考になればいいなぁと思って、書いてみようと思います。(社員は現在38名、管理系業務を担当しているメンバーは私含め2人です)

現在使っているツール、サービス

  • 1)Document系:1. Dropbox、2. ★Cloud sign(クラウドサイン)
  • 2)Communication系:1. slack、2. google Apps
  • 3)インフラ系:1. akerun(アケルン)、2. ★Dialpad(ダイアルパッド)、3. ACALL(アコール)
  • 4)財務経理系:1. MFクラウド会計、2. MFクラウド経費
  • 5)HR系:1. SmartHR(スマートエイチアール)、2. ジョブカン、3. ★HRMOS(ハーモス)、4. ★Motivation cloud

上記は、ここ1年以内で使い始めたものが半数以上です。(★:筒井のお気に入り)

入社直後に、取材対応窓口を任せてもらった際、管理のためのリストを意気揚々と作ったのですが、それ何のために使うの?と聞かれて、作るのをやめたことがあります。(自分で管理するだけなら、メールのラベリングだけで済みました)

無駄なことをなるべく排除する、でも、新しいことへはハードル低くやってみる、その柔軟性はクラシコムに入社してから驚いたことの一つです。

サービスを選ぶ時に考えていること

世の中にはものすごくたくさん便利なサービスがありますが、その中から探して選ぶのはなかなかいつも難しいです。クラシコムでの判断はこんな感じかなぁと言葉にしてみました。

見るだけですぐ使えるか

新しくツールを導入するとき、まず、自分の操作の習得に必要以上の時間をかけたくありません。メンバーへの説明にも時間をかけたくありません。

なので、画面を見たらだいたい使い方がわかる、というくらい、UIがわかりやすいことが一番大事だと思っています。(社内用のマニュアルを更新し続けるという仕事は発生させたくないです、、、)

使い方がわかる人が限られると、そのシステムがブラックボックス化し、レガシーになる可能性が高く、後々の業務効率化を妨げることになってしまいます。

最初から完璧でなくてもいい

プロダクトは最初から高機能で完璧な状態でなくても良いと思っています。良いサービスには作る側の思いがあり、自動的にどんどん改善されてパワーアップしていくからです。実際に、後でご紹介するHRMOS、Dialpadなどはリリース直後から使い始めました。

良いプロダクトは、営業担当やCS担当の方のリアクションがとてもいいです。トラブルがあっても適切・的確に対応してくださるベンダー側のサポート体制の方が大事だなぁと思っています。

コストは3番目

上2つが担保されているのであれば、他と比べて単価が高かったとしても、コミュニケーションコストを含めたトータルコストは低くなると思っています。なので、サービス単体の短期間の具体的なコストメリットだけで判断しないように気を付けています。

使用単価は安いのだけど、いつもトラブルがある、使い方がわからず問い合わせを度々する必要がある、ということになると、トータルにかかっているコストは高くなってしまいます。

そんなことを考えながら選んでいるツール、サービスを具体的にご紹介していきます。

(1)Document系

1. Dropbox https://www.dropbox.com/home

個人PCのローカルにだけデータがあるという状態は避け、常にDropboxと同期してもらっています。
共有フォルダと各グループごとのフォルダを作り、フォルダごとに閲覧・編集権限をつけています。書類系はほとんど全てgoogle docsを使っているので、データは写真やデザインデータが中心です。


2. ★Cloud sign https://www.cloudsign.jp/

クラウドサインは紙と印鑑をクラウドに置き換え、契約作業をWEBで完結させるサービスです。半年前から内定者との雇用契約などに使っています。
ハンコと紙のやりとりから解放されて、契約書はPDFですぐ保管できるし、めっちゃ気に入っています。月額固定費10,000円と、書類送信1件あたり50円の費用がかかります。


(2)Communication系

1. Slack https://slack.com/

ビジネス向けチャットツールのslackは、クラシコムでは主に社内コミュニケーションに使っています。

<特に便利だったこと>
・チーム間を超えたPJごとのコミュニケーション
メールだと流れていってしまう情報が、PJごとにまとまってくれるし、関係者に向けて連絡がしやすいので、確実にスピードUPに繋がっています。

・リモートワークをしているメンバーとの情報共有、ビデオチャット
それまではメールやハングアウトだったコミュニケーションが一元化され、リモート側にも会社の動きやグループ内の情報が伝わりやすくなりました。

・全社向けの連絡
いちいち対象者を抜粋したり、全社メーリスにメールで連絡する必要はなく、さくっと#generalに上げればよく、絵文字リアクションも見れたり、後から編集もできるので、いろいろ社員のみなさんへ連絡ごとが多い管理系としては本当にありがたいです。

便利な反面、使い始めた当初はコミュニケーション量が多くなり、slack上の会話を追うので精一杯、、、となった場面もありました。

<slack疲れしないために気をつけていること>
・通知がいらないチャネルはどんどんミュートする
・メンションがついていないものは見ていなくてもよい、という前提で発信する
・たくさん人がいるチャネルでは@channelはあまり使わない
・ちょっとしたリアクションはどんどん絵文字を使う
・なるべくオープンなチャネルの場で会話する(DMはなるべく避ける)
・就業時間外は基本的に見ない(特に、上司は部下に対して緊急事態以外連絡しない)
・とはいえ、口頭のコミュニケーションも大事にする!

こんなことを意識して、slackとうまく付き合えているように感じます。

2. Google Apps

グループウェアはGoogle Appsを使っています。

メール:社外とのやりとりが中心
スケジュール:以下3カテゴリのカレンダーが設定されています。

(1)全社の動き:役員陣の予定、撮影予定、チーム間超えたMTG、有給など、全社に知らせておきたい予定が全て入っています。とりあえずこれだけ見ておけば、全体の動きが把握できるので便利です。(社員数が今38人なのでなんとか運用できていますが、どこまでできるかな・・・)
カレンダーの名前:「クラシコム」

(2)お店の動き:新しく入荷する商品の名前や、お店で公開予定の読み物の日程など「北欧、暮らしの道具店」に関連する予定がまとまっています。
カレンダーの名前:「出品スケジュール」「撮影スタジオ使用」「コンテンツ公開予定」など

(3)「個人の予定」
今のところ、全社的な予定は(1)のクラシコムカレンダーで管理しているので、各個人の予定は、To do的に使ったり、作業予定をしっかり入れたり、ほとんど使っていなかったり、人によって使い方はそれぞれです。
カレンダーの名前:個人のアカウント名

ちなみに、社員はほぼ全員Macなのですが(財務担当1人だけWinPC)、管理系と営業を除くほとんどのメンバーはWindows officeはインストールしておらず、書類系はGoogle Documentを使って、Google Drive上で管理してもらっています。

さらにおまけですが、個人的には「Labs」にリリースされている、次の予定までの時間を表示してくれる機能がとても気に入っています。次のMTGまであと30分だから、それまでにこの請求書処理片付けるぞ!と、わかりやすく残り時間とタスクを付け合わせることができるからです。

(3)インフラ系

1. akerun https://akerun.com/

(▲https://akerun.com/ より引用)

ドアの鍵部分にakerunを装着すれば、鍵の受け渡しをクラウド上で完結できるシステムです。

ICカードを忘れてもアプリで解錠できるし、合鍵の発行も簡単、装置のデザインもスタイリッシュなので便利です。誰がいつどこの鍵をどのデバイスから開けたか、という記録が全て残るので、セキュリティの観点からも頼もしいです。

が、akerun自体が、「みんなに一度にあけろって言われても困る!」とか「今日はちょっと元気ない」とか(=つまり、開くのが少し時間がかかるということです)、ときどきかまってちゃんな時があるので、可愛がって付き合っています。

2. ★Dialpad https://www.dialpad.com/jp

Dialpadはインターネット回線を使った電話サービスです。PCにDialpadのアプリをDLし、そこから電話をかけたり、受けたりができます。
現在は、元々使用していた代表電話の番号(042から始まる電話回線の番号)が、Dialpadから発行される050から始まる番号に転送されてくる形で運用しています。


▲こんな感じでイヤホンで電話を取って会話しています。

<気に入っているポイント>
・場所に縛られない
PCがあればアプリをDLして発信・着信できるので、電話回線のある場所にしばられることなく働くことができるところが最大の利点です。

先日、休日に外部でイベントを実施したのですが、天候のせいでキャンセルになった回があり、外部会場から、来る予定だったお客様数十名に一気に電話連絡をしなければいけない状況がありました。Wi-fi環境にあったのでメンバーのPCからDialpad経由で電話ができ、個人の携帯電話回線を使う必要がなく、また誰がいつどの人へ連絡したのかが皆で即時に共有できたので、とても便利でした。

・管理、設定などがブラウザで完結
新しい社員が入ってきた、新しいチームができた、という時にも、番号の発行はブラウザだけで完結するので、スムーズで早いですし、アプリのUIもとってもわかりやすいです。

<今後解決したいところ>
・0120などDialpadから発信できない番号があるので、固定回線は一つだけ残さざるを得ない状況です。(なんとかならないかな、、、)
・当然ですが)wi-fiの通信環境に通話品質が左右されるので、電話回線ほど超安定的ではないです。
・不慣れな段階、めったに電話がかかってこない人などは、転送時の操作などお客様をお待たせする時間が長くなってしまうことがありました。慣れるまでは練習が必要ですね。

導入までは、こんな落書きから始まり、だいたい3ヶ月くらいかけて進めました。電話は全社への影響が大きなインフラなので、各グループにキーマンになる人を決めて、各グループはその人を中心に動いてもらうことにしました(私→キーマン→みんな)。そうすることで、小さな問題やお悩みはグループ内で解決してもらえて、助かりました。


3. ACALL https://www.acall.jp/

(▲https://www.acall.jp/ より引用)

オフィスに来客があった際、ipadを受付に設置しておけば訪問者宛に通知がいくサービスです。(今はまだ設定段階で、サービス利用開始はできていないので0.5個カウントです。)
現在は、来客があったらその日の「ピンポン当番」が対応しています。この↓旗が回ってきた日は、ピンポーン♪と鳴ったらいそいそと玄関へ向かってもらっているのですが、その日の当番の人に頻繁に業務を中断させたりしているので、早くslack通知にしたい!

(4)財務経理系

1. MFクラウド会計 https://biz.moneyforward.com/

(▲https://biz.moneyforward.com/ より引用)

できる限りタイムリーにキャッシュの動きを見えるようにしたい、という目的で使い始めました。複式簿記の概念に基づいてサービスが作られているので、会計・経理業務に経験と知識がある人にとってはわかりやすく使いやすいというのがポイントだそうです(財務担当者談)。

2. MF経費 https://biz.moneyforward.com/expense?provider=ca&link=ex

経費申請は、今までは超アナログでレシート+現金管理でしたが、約4ヶ月前からクラウド管理に変えました。MFクラウド会計との連携がスムーズだったこと、メンバー側がスマホで申請しやすいこと、ゆくゆく電子申請だけになったときの移行がしやすそうだったことが決め手です。


(5)HR系

1. Smart HR https://smarthr.jp/

社員情報の管理、入社退社手続き、住所・氏名変更、年末調整など、労務領域を幅広くカバーしてくれる頼もしいサービスです。

新しくメンバーが入ってきたときも、SmartHRから招待を送る→本人が個人情報入れる→そのままWEB上で社保申請完了、とスムーズに手続きが進むし、ハンコ・紙不要なので好きです。

電子申請をするには、SmartHR社経由ではなく、自社か顧問社労士経由としての申請に最近変わり、電子申請証明を登録する必要があるので、最初の設定だけ少し面倒かもしれません。

2. ジョブカン https://jobcan.ne.jp/

クラウド上で勤怠・シフト管理ができるサービスです。勤怠管理に関するサービスは本当にたくさんあって、悩みました。ICカードでの打刻が簡単で、メンバーにとってわかりやすいと感じたのが導入の決め手です。
正社員だけでなく、アルバイト、パートタイマーなど様々な雇用形態の人に対しても対応できるので助かる反面、初期設定や管理画面の操作が少し難しいです。

▲オフィス入口すぐのところに、このようにipadとカードリーダーを置いています。

3. ★HRMOS(ハーモス) https://hrmos.co/

採用の応募者管理ができるサービスです。求人票作成→求人ページ作成→応募者個人情報管理→メールのやりとりもこのシステム内で完結するのがすごく助かっています。(recruit@みたいなメールアドレスで連絡しあっていると、誰に何を連絡したかわからなくなってしまいます)さらに、UIがわかりやすいので、面接官にも特段の説明の必要がなく使用できているところもお気に入りポイントです。どんどんパワーアップしているので、心強いです。

▼管理画面

▼求人ページ


4. ★Motivation cloud http://www.motivation-cloud.com/

従業員サーベイがクラウド上で実施・管理できるサービスです。従業員サーベイに関するサービスは、たくさんの種類がありますが、個人的には、どの設問をどう聞くかというディテールよりも、何のためにデータを取り、それをどう活用するかということの方が大事だと思っています。

Motivation cloudはリンクアンドモチベーション社が提供されていますが、LMさんは組織開発やモチベーション関連に潤沢な経験とコンテンツをお持ちなので、結果を踏まえたディスカッションには自社では得られない観点などを知ることができるということも、導入に大きく背中を押してもらった点です。

*モチベーションクラウドは、サーベイ後のアクションプランを管理できるところも利点の一つですが、クラシコムの場合は今結果をためていっている状態なので、アクションプラン実行の全社展開はしていません。

話がそれますが、従業員サーベイは以下二つの目的を意識してやっています。

(1)マネージャー・経営・人事が抱いている課題を補強するファクト集め(客観性、具体性)
(今の40人規模で得られている実感値を、数字に落とした時にどうなるのか、ということを貯めておいて、規模が大きくなった時にもそれを想像しやすくする、という意味もあります。)

(2)(1)では見えてきていないことを早期に気づくため(意外性)

つまり、サーベイは、すでに把握している課題を補強してくれるもの、そして、小さなタネを早くから気づくものだと思っています。長期にわたる根本的な問題が、サーベイを見て初めてわかった!ということになると、深刻に感じてしまいます。それはサーベイをしなくとも、人事が普段の業務や経営へのレポートラインから把握できておくべきことだからです(こわいよ〜)。

それにしても、サーベイはほんといつも(クラシコムでは半年に一回やっていますが)ドッキドッキします。結果に一喜一憂してもしょうがないし、みんなが真摯に答えてくれた結果はむしろありがたいことだらけだと、頭ではわかっていても、心臓がバクバクします。(はぁ、小心者)

以上、12.5個のツール、サービスのご紹介でした。

妄想力×そううまくはいかないよという良い諦め

どうしても新しいツールを使い始めようとすると、どうせ使うならすごいものにせねばー!!と初めから気張ってしまうのですが、それでは、スペシャルで完璧なツールが現れて完全に準備できるまで、いつまでもエクセル管理になって時間がかかってしまいます。(個人的には心配性・完璧主義なところがあるので、ディティールまで細かく妄想しまくってなかなか行動にうつせない時があります)

これはツール系に限ったことではなく、仕事全般にそうなのですが、「事前の相当な妄想」×「腹くくってやってみてそれでもダメだったらそん時考えよう(トラブルは起こるものだ)」という二つのバランスかなと思ってやっています。

管理系の内容が多くなってしまいましたが、みなさんのお仕事の役に立つことが少しでもあれば嬉しいです。

クラシコムでは、これからのECを一緒に作っていってくれるエンジニア・広告プランナーの仲間を随時募集していますので、興味がある方はぜひ一度オフィスに遊びに来てくださいね。


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