こんにちは、テクノロジーグループの木村です。2021年5月からクラシコム初のCREとして仕事をしています。
CREって何?というところから始まり、クラシコムにおけるCREの役割って何だろう?を考えながら、少しずつCRE像を形作っている最中です。
この5ヶ月間、CREとしてやってみたこと、そしてわかったことをお伝えしたいと思います。
CREとは?
CREとは Customer Reliability Engineering(顧客信頼性エンジニアリング)の略でGoogleが提唱した専門職です。
顧客の不安を解消し、顧客の課題を技術的に解決することを目的としています。
クラシコムのCREの目的は何か?
はじめに、顧客は誰かを考えました。
私たちテクノロジーグループのエンジニアは、クラシコムが運営している北欧、暮らしの道具店というECメディア、アプリも、スタッフが利用する受注管理システムや発注システムなどの管理システムも内製しています。
ECメディアをご利用いただいているお客様はもちろん顧客です。しかしテクノロジーグループは管理システムをスタッフに提供しており、スタッフも顧客であると考えることができます。
スタッフのうち、お客様からのお問い合わせを担当し、受注対応を行うコミュニケーショングループを第1ターゲットとしました。
コミュニケーショングループの業務には自動化できておらず、時間がかかるものが多数存在し、結果としてお客様からのお問い合わせ対応に時間がかかってしまうという課題がありました。
今後、注文数が増えて売上が上がるにつれ、スタッフへの負荷はますます高くなり、お客様からのお問い合わせに素早く対応することができなくなることが想定されます。
そこでクラシコムのCREの目的は「売上に比例してスタッフ体制を増やさなくてもいい状態を目指す」としました。
どんなことをやったの?
Zendeskの導入
お客様のお問い合わせを全て1つのメールシステムに集約して対応してきましたが、運用が大変になってきたのでZendeskに移行しました。
お問い合わせをZendesk上でチケット化するため、管理システムとつなぎこみ、Zendesk内でクラシコムが管理しているデータをみられるようにしました。
またZendeskのダッシュボード機能を使って、今までできなかったお問い合わせ、受注対応を数値化できるようになり、定量的な改善をするための下地ができました。
Zendeskの導入事例としても掲載されています
そもそも、なぜCREを始めたのか?
エンジニアとして働く中で感じたことがCREを始めるきっかけでした。
誰のために仕事をしているのか?何のためにやっているのか?困っている人のイメージを持ちながら仕事をすることに、私は喜びを感じるタイプです。
商品を購入いただく、メディアを見ていただくお客様に向けた改善をしていても、私は実際のお客様が何に困っているのか?どれくらい喜んでくれるのか?というイメージが掴みにくいなと感じていました。
逆に社内スタッフの場合は、どんなことに困っているのか?どれくらい喜んでくれるのか?をイメージしやすかったです。
「誰のために仕事をしているのか?」がイメージしやすい、社内スタッフに向けた仕事がしたいと思ったのがCREを始めるきっかけでした。
5ヶ月やってみて、わかった2つのこと
CREの価値は改善と話しかけやすさ
スタッフの業務改善というのがCREの価値です。それだけではなく、遠い部署の人がすぐ隣にいるような話しかけやすさもCREの価値だと思います。
システムでわからないこと、相談したいことがあっても、わざわざテクノロジーグループに話しかけるのはちょっと。。。ということがなくなり、とりあえず話してみるというアクションに繋げやすくなっていると感じています。
お客様の解像度を高めるにはお客様に近づく
社内スタッフだから、同じ会社のメンバーだから困っていることのイメージが掴みやすいのだと思っていましたがそれは違いました。イメージしやすかった理由は彼らの近くで同じ業務を経験していたからでした。
私は過去に管理システムの理解を深めるために1週間業務を体験させてもらったことがありました。しかし商品を購入してくださるお客様に近いこと、例えば実際の注文やコンテンツの閲覧はあまりしていませんでした。
顧客のイメージを掴み、解像度を高めるには顧客に近づき、顧客になりきる。CREの経験を通して、今までで一番納得できた気がします。
これからのこと
業務改善を通じて、お客様へ素早く、確実に価値を提供することができるようになります。
まだまだコミュニケーショングループで改善できることはたくさんあります。まだ手付かずの他グループもあります。これからもスタッフに寄り添いながら、不安、課題を解決していきたいです。
クラシコムでは一緒にお客様のことを考えながら働く仲間を募集しています。