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北欧、暮らしの道具店におけるデザイナーの大切な役割とは?

こんにちは、クラシコムのデザイナーの白木です。

2021年4月にクラシコムに入社して、もうすぐ3ヶ月が経とうとしています。
前職では、ファッション系の新規サービスの企画とUI/UXデザインを担当していました。
所属しているテクノロジーグループは、エンジニア6名とデザイナー2名で「北欧、暮らしの道具店」のシステム開発、プロダクトの改善を行っています。

北欧、暮らしの道具店
暮らしの中で道具として使われてこそ輝く、イッタラ/アラビア/ロールストランドなどの北欧食器、北欧家具、アルメダールス、マリメッコなどの北欧雑貨などを紹介します。
https://hokuohkurashi.com/

今回はこの3ヶ月で感じたこと、今後クラシコムのデザイナーとしてやっていきたいことをお話しします。

ユーザーとプロダクトすべての接点にデザイナーの仕事がある

テクノロジーグループのデザイナーはUIとUXのデザインがメインの領域ですが、この3ヶ月で携わった仕事をあげてみると、

・ビジュアルデザイン(バナーやアプリストアの改善など)
・新規サイトのデザインとコーディング
・コーポレートサイトリニューアル
・アプリインストールの広告運用
・UXリサーチ

など、多岐に渡っています。

デザイナーとして長くいろいろなプロダクトに関わってきて感じていることは、ユーザーとプロダクトのすべての接合点に責任を持つのがデザイナーという仕事だなということです。
プロダクトの世界観を維持しながら新しいことにチャレンジしていくには、全体の整合性をとりながら個々の接点をデザインしていく必要があるからです。

そのような理由から、デザイナーの仕事をやっていると自然と幅広い範囲の仕事に関わることになります。(クラシコムの場合は少ない人数でやっていることも影響していますが)

タイプの違ういろいろな仕事に携わっていると、自分の中にひとつの共通の疑問が浮かぶことに気づきました。
それは「北欧、暮らしの道具店」のお客さまとはどんな人なんだろう、ということです。


例えば、広告代理店の方と話すときは、自分たちのお客さまがどんな人たちなのかを説明しますし、バナーをデザインするときは、このバナーを見たお客さまがどういう気持ちになるかを考えながらつくります。すべての仕事はなんらかの形でお客さまに届くものなので、いつも届ける相手のことを考える必要があります。

届ける相手としてお客さまのことを最も強く意識したのは、クラシコムが制作した映画の公式サイトをデザインしたときでした。

北欧、暮らしの道具店を凝縮した、映画『青葉家のテーブル』

「北欧、暮らしの道具店」はECサイトでありながら、読みものや動画など暮らしをテーマにしたコンテンツが充実しているのが特徴です。

2018年にYoutubeで配信した、ウェブドラマ『青葉家のテーブル』は全4話の合計再生回数が600万回を超える人気コンテンツです。その『青葉家のテーブル』の映画が制作され、2021年6月現在、全国の劇場で公開されています。


映画の公式サイトのデザインをするとき、まず考えたのはこの映画を観るのはどんな人だろうということでした。
ウェブドラマの感想を調べてみると、既存ユーザーだけでなく、これがきっかけとなって「北欧、暮らしの道具店」を知った方もたくさんいらっしゃいました。

映画の中には「北欧、暮らしの道具店」で販売しているたくさんのインテリア雑貨や食器が登場します。それは単なる小道具ではなく、暮らしを彩る大切なものとして丁寧に映し出されていました。
この映画を気に入っていただけたとしたら、それは物語だけではなく、この暮らしそのものに共感してもらえたんだろうなと思いました。

映画は、「北欧、暮らしの道具店」を凝縮したもので、「北欧、暮らしの道具店」を楽しむのと同じように、映画『青葉家のテーブル』を楽しんでいただきたい。「北欧、暮らしの道具店」と同じ温度感があって、訪れた人にこの場所が好きだと思ってもらえるような、そんなサイトを目指しました。


映画『青葉家のテーブル』公式サイト https://aobakenotable.com/

お客さまについてもっと知りたい

映画の公式サイトは完成しましたが、どこかそわそわした気持ちがありました。
それは届ける相手のことを考えて作ったものの、ほとんど想像の域を出ていないぼんやりとしたもので、自分の中に「北欧、暮らしの道具店」のお客さまを鮮明にイメージするための材料が足りてないことに気づいたのです。

お客さまについて知る方法はたくさんあります。
データを分析したり、SNSに投稿されているものやこれまでのリサーチ結果を読んだり、同僚からお客さまの傾向について話しを聞いたり、そんな小さな気づきの連続がお客さまの像を少しずつ鮮明にしていくのだと思います。

その像をもう一歩深めるために、新しい取り組みとしてお客さまと直接お話しするユーザーインタビューのような機会を企画中です。

クラシコムには、元ユーザーだった社員がたくさんいるので、最近入社した同僚から入社前に「北欧、暮らしの道具店」を利用していたときの話を聞き、実際のお客さまとどんなお話しをしたらいいかを考えているところです。

自分自身がもっとお客さまのことを知りたいと強く思っているのですが、デザイナーだけではなく、エンジニアにも参加してもらい、よりお客さまの気持ちに寄り添ったプロダクト開発ができるチームになっていけたらと思っています。


チームメンバー向けに実施したUXリサーチ勉強会の資料

デザイナーに必要な能力や資質は、会社やプロダクトによっても異なるかもしれませんが、自分にとって最も大切なのは、この「お客さまについてもっと知りたい」と思う素朴な好奇心なのです。

入社前後にギャップがなかった理由

入社から3ヶ月経って実感しているのは、入社前後でのギャップがまったくないということです。
入社前の面談にて、チームの現状や課題についてかなり踏み込んでディスカッションする機会があり、仕事内容だけではなく、一緒に働く人たちのプロダクトへの向き合い方に魅力を感じて入社を決めました。

プロダクトをよくしたいという思いを強く持ちながら、それを疲弊するようなやり方ではなく、自分たちのペースでやっていこうとしているところに共感できていたので、ギャップを感じなかったのだと思います。


入社前にプロダクトとチームの課題について話したときの資料

クラシコムにはみんなが同じ方向に進んでいるという前提があるので、安心して思っていることを発言できますし、新しい提案に対して協力的な環境があります。これはクラシコムという会社が柔軟なチャレンジができる理由のひとつになっていると思います。

映画の次は何をつくるのか、どんなチャレンジをしていくのか。
デザイナーとして携われることがとても楽しみです。

現在はデザイナーの募集はしていないのですが、ユーザーへの理解を深めながらプロダクト開発したいエンジニアの方がいらっしゃれば、ぜひお声がけください。

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