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【インタビュー】「ねぇ、このお酒知ってる?」コミュニケーションのきっかけになるKURANDの商品開発

こんにちは。KURAND公式note編集部です。

みなさんはお酒を選ぶとき、何を見て選びますか?

「どんなお酒が自分の好みかわからない」。そんなときは、ラベルやネーミングで選ぶという人も多いのではないでしょうか。

現在、オンライン酒屋「クランド」では、約450種類以上のお酒を販売しています。

宇宙を旅した米と酵母でつくられた日本酒「ALIENS」や、アイスクリーム専用果肉酒「罪-TSUMI-」など、個性豊かなお酒は、すべて私たちKURANDのオリジナル商品です。

今回は、KURANDのお酒を開発している「商品チーム」から、今までのすべての商品開発に携わってきたAotoさんと、パッケージなどのクリエイティブを担当しているTakahashiさんにお集まりいただき、「KURANDのお酒」についてお話しいただきました。

プロフィール:Aoto
商品チーム リーダー

島根県の酒蔵で6年間杜氏兼蔵元を経験し、酒蔵のすべての業務に従事。その後、KURANDに入社。商品チームリーダーとしてすべてのプロダクト開発を担当しています。

プロフィール:Takahashi
クリエイティブディレクター(CD)

商品のコンセプト&ネーミングを決め、ラベルデザインをつくり、ラベルの素材や加工を決めて最終的に発注するところまでの「クリエイティブディレクション」と呼ばれる部分を担当しています。また、写真やLPのビジュアル監修、商品テキスト監修などクリエイティブ開発に関わる業務も担っています。

KURANDのお酒ができるまで

ーKURANDのお酒ってすべてオリジナルなんですよね?

Aoto:そうですね。KURANDのお酒は日本全国の酒蔵、ワイナリー、ブルワリーなどの造り手と一緒に、共同開発でつくっています。現在200社以上とお取り組みしています。

ー今までどのくらいの数のお酒を開発してきたんですか?

Aoto:期間限定で販売していた商品などもすべて含めると、1,000商品は超えていると思います。

Takahashi:Aotoさんは今までの商品開発すべてに携わってきたんですよね。

ーすごい、1000商品も開発されてきたんですね。これだけの商品を生み出すってとても大変だと思うのですが、どのように商品ができるんですか?

Aoto:まず、KURANDは自社でお酒の製造はしていないので、お酒づくりのプロである酒蔵に「こういうお酒をつくりましょう」と企画を提案します。企画に合意いただいて初めて、商品開発がスタートします。

その後、まずはその企画を元にお酒のレシピを酒蔵と一緒に練っていきます。どんな原料を使うか、どんな製法でつくるかなどが決まったら、今度は本格的に商品にしていく作業が始まります。

ー酒蔵に提案する企画は、どのように考えているんですか?

Aoto:KURANDはECサイトという売り場を自社で持っているので、お客さまの声から企画が生まれることも多いですね。カスタマーサポートやSNS、ユーザーインタビューから、お客さまのニーズを集めて企画にすることもあります。

ー商品のネーミングやパッケージなどは、どの段階で決まるんですか?

Aoto:すべての商品が同じではないのですが、基本的に味わいや価格帯がある程度決まってから、ネーミングやパッケージを決めていくのが通常の流れですね。

Takahashi:お酒の価値をよりお客さまにわかりやすく伝えるための作業が、ネーミングやパッケージなどを決めていく作業かなと思ってます。

ーパッケージデザインは、どうやって作成しているんですか?

Takahashi:社外のデザイナーにお願いしています。定期的にお願いしている方が何名かいるんですけど、それぞれ得意なスタイルがあるので商品のイメージに1番合いそうな方にお願いしています。

幅広いデザインのラベル

一言で伝わる商品の魅力

ーネーミングやパッケージを決める際に、意識していることはありますか?

Takahashi:お酒の情報って、味わいとか、原料とか、造り手とか、製造場所とか、色々な情報があると思うんですけど、あえて色々な情報を入れないようにしています。

Aoto:それをKURANDでは「ワンメッセージ」と呼んでいます。一言でお客さまに伝えられる商品であることを大切にしています。ワンメッセージに合わせて、商品の魅力が最大限に伝わるネーミングを考えていくんです。

Takahashi:ネーミングが決まったら、今度はパッケージデザインを進めていく感じですね。

ー市場調査とかもしているんですか?

Aoto:企画のために市場調査をするというよりは、日常生活の中で感じたことを意識してインプットしているというのはあるかもしれないですね。例えば夏の商品なら、夏ってどんなお酒がいいんだろう。というところから、どんなフレーバーが人気なのかなと調べてみる。そこから今度はどんなデザイン?どんな人が飲んでいる?と、どんどん深ぼっていくイメージですね。

KURANDって20代女性のお客さまが多いんですけど、Takahashiさんはお客さまと同世代っていうこともあって、インプットとか感性が近いというのは強みなんじゃないかなと感じます。

KURANDらしいお酒って?

ーお二人が考える「KURANDらしいお酒」ってどんなものだと思いますか?

Aoto:とても難しい質問ですね。普段意識していることとしては、自分たちがつくりたいというよりも、お客さまがどんなものを求めていて、どんな商品なら伝わるのかというのを先に考えています。

Takahashi:KURANDのお酒って自分で選んで買うだけではなく、酒ガチャというランダムで届く形でのお酒との出会いもとても多いので、「お客さまがダンボールを開けた瞬間にワクワクするような商品に」というのは意識しています。

Aoto:反対に、数量が少ないため「抽選販売」という形で販売している商品は、その商品自体の体験価値を大切にしていたり。高価格帯の商品が多いので、高級感の演出はもちろん、ぱっと見て印象に残るようなクリエイティブにしようと心がけていますね。

抽選販売商品「ALIENS GARAXY」

Takahashi:逆に「KURANDらしくないお酒」っていう考え方だと、パッケージやネーミングと、その商品が紐づいていないのはKURANDらしくないなと感じます。

ー”商品との紐づけ”ですか?

Takahashi:可愛いパッケージや、面白いネーミングとか、「なんでこのパッケージなの?」「なんでこのネーミングなの?」と聞かれたときに、「このお酒にはこんな特徴があるからです」と答えられるのが、KURANDのお酒なのかなと。なんとなく可愛いから、なんとなく面白いからではなく、ちゃんと商品とパッケージやネーミングの関連性は必ずつけるようにしています。

Aoto:まさに、先程話していた「ワンメッセージ」ですね。難しい質問だなと思ったけど、私もこの回答にしっくり来ましたね。

Takahashi:実はこれは、商品開発チームに配属になったとき、最初にAotoさんに言われていたことなんです。なんとなく響きがいいからこのネーミングがいいとか、そういうのでは駄目だと。それからはいつも意識しています。

ー最近だと、酒蔵さんのキャラがラベルになった商品とかもありますよね。結構リサーチには時間をかけているんですか?

Takahashi:「鉄道マニア」ですね!

Aoto:正直にお話しすると、リサーチしすぎても良くないし、しなさすぎても良くないというところで、あまり時間はかけすぎないようにしています。

ー結構時間をかけているのかと思っていました。

Aoto:リサーチすればするほどいいんじゃないかと思われるかもしれないのですが、情報量が多くなって削る作業をしていくと、上手く決められなくなってしまうんです。最近では、時間を決めて調べて、後で足りない情報を深掘るという形を取ることが多いです。まずはぱっと掴める情報で方向性を決めて、デザインやネーミングを決めていく作業の中でより深掘りしています。

Takahashi:チーム内や他部署のメンバーに客観的な意見をもらうこともありますね。

Aoto:そうですね。やっぱり担当者の主観が入ってしまうことも多くて。あとは今はまだできていませんが、今後はお客さまの声を聞いたりとかもしてみたいですね。

鉄道マニアな酒蔵がモデルになった日本酒「鉄道マニア」

美味しそうなデザインって?

ーデザインを決める上で、最終決定をするときの決め手とかってあるんですか?

Takahashi:そもそもの話にはなってしまうんですけど、お酒って口に入れるものなので、「美味しそう」だと感じるデザインかどうかを私は1番大事にしていますね。見たときに「美味しそう」「飲んでみたい」「手に取りたい」と思ってもらうデザインを目指しています。

ーとても大事ですね。そのほかに意識していることはありますか?

Takahashi:デザインする側の自己満足にならないようにというのはすごく意識しています。私自身デザイン展や美術館に行ったりすることが好きなのですが、デザインの中で主観が先行してしまわないようにしています。デザイナー側の作り込みやこだわりとか。

そういった想いが情報として入らないように、あくまでお客さまの目線で「美味しそう」「飲みたい」と思うかどうかを重視して決めています。

KURANDのお酒とは

ー色々とお伺いしてきましたが、最後にお二人にとって「KURANDのお酒」とは何か、教えてください。

Takahashi:やっぱり多くの方に手に取ってもらいたいと思うので、万人受けとまではいかないと思いますが、多くの方に「いいね」と共感してもらえるお酒であって欲しいという思いがあります。

ー相反する想いが詰まっているんですね。

Takahashi:多くの方に愛されていながらも、しっかり個性や特徴もあって、そんな要素が詰まっているのがKURANDのお酒なのかなと思っています。

ー素敵ですね。Aotoさんはどうでしょうか?

Aoto:個人的には、コミュニケーションツールなのかなと思っているんです。お酒って嗜好品なので楽しみ方は自由なんですけど、ただ飲むだけではなくて、KURANDのお酒があることでその空間が楽しくなるようなものにしていきたいなと思っています。

今日話したワンメッセージもそうですが、お酒のストーリーやデザイン、ネーミングを「これってどういう意味なんだろう?」と興味を持ってもらうことから人と人が繋がっていくことができるのかなと。

ー会話のきっかけにもなりますね!

Aoto:そうそう。お酒という一つの嗜好品なだけではなく、人と人が繋がるコミュニケーションツールになれたら嬉しいですね。もしかしたら、今後はお酒自体がコミュニティを構築していけると、KURANDのお酒の可能性も広がりそうだなと思いますね。

ーもしかしたらKURANDのお酒をきっかけに友達ができたりとかも、今後はあるかもしれないですね。これからも個性豊かな商品開発、楽しみにしてます。

ーAotoさん、Takahashiさん、インタビューありがとうございました!



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