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【インターンレポート】みなとみらい建築ツアーから学ぶ「建築・インテリアの複雑性」

先日、インターン生が来てくれている時期の恒例イベントになっている建築ツアーに行ってきました!
今回の行き先は横浜・みなとみらい。この日はメンバー全員で、建築に詳しい代表からの解説を受けながら名建築を巡ってきました。

インターン生ならではの視点も交えたレポートとなっています。ぜひご覧ください!

初めまして。
現在、都内の大学で電気情報系の学科を専攻している学部4年生です。
木下商会でインターンをさせていただいています。

大学では電気情報を専攻しているものの、高校生の時に理系を選択したのは、実は建築を学びたいと考えていたためでした。

その後、紆余曲折あり、結局建築を専攻するには至りませんでしたが、建築やインテリアデザインを専門的に学んでみたいという気持ちは今も消えていません。そんな中、専攻・経験不問の本インターンをWantedlyで見つけ、思い立ったらすぐに行動! 申し込み、インターンをさせていただくことになりました。

インターンを開始して1週間、私は建築ツアーに参加させていただくことになりました。

まず、午前中に訪問したのは渋谷にあるVERNUさんのショールームです。
ミラーを専門に扱う会社のVERNUさんと、デジタルサイネージなどを手がける会社のクラウドポイントさんに最先端のデジタルサイネージについて実際に見せていただきながら、詳しく教えていただきました。

ここで学んだことは、インテリアデザインがいかに複雑で、複合領域であるか、ということです。

今回見せていただいたのは、ミラーの中にモニターを内蔵するシステムでしたが、ここでは、ミラーとモニターの相性や、ミラーの反射を考慮するための照明計画の分野も関連してくることがわかりました。また、社員の皆さんは、モニターを支える箱の強度や、メンテナンス方法についてまで視野を広げて質問されていました。

家具を一つ設置することが、いかにその空間に影響を与えるか、目の当たりにした瞬間でした。


建築ツアー午後の部の目的地は横浜。みなとみらい線で移動する道中に、みなとみらい駅と馬車道駅を見学しました。

みなとみらい駅は早川邦彦によって設計されました。
たまたま降りたホームが、地上のクイーンズスクエアまで吹き抜け空間となっている部分でした。

電車の通る地下のプラットフォームから、地上のクイーンズスクエア内を見上げるのは、なんだか不思議な光景でした。

今回は改札から出ませんでしたが、地上の商業施設から地下鉄を見下ろすとどう見えるのか、また電車の音の反響はどのようになっているのか気になったので、次は、地上まで出てみようと思います。

続いては馬車道駅。こちらは内藤廣の設計です。

馬車道駅の改札を出る際に目に飛び込んでくるのが、大きなドーム空間。写真にも収まりきらないようなその大迫力に圧倒されました。

また、改札を出て、レンガ壁面に取り付けられているのが、この土地にかつて建っていた横浜銀行旧本店から譲り受けたという金庫扉。この土地の遺産が、現代生活の一部として欠かせない駅に溶け込んでいる、非常に魅力的な空間だと思いました。

横浜には、このように歴史的な建造物が現在も使われているケースが多くありました。

馬車道駅を出てすぐにある横浜第二合同庁舎もそのひとつ。
この建物はかつて横浜生糸検査場として使用されていました。

建物を当時のままで残そうとすると、莫大な維持費がかかったり、現在の用途に合わず使いにくかったりしますが、横浜市は「残す」か「取り壊す」の2択ではなく、「一部でも残して現代の暮らしに溶け込ませる」という方法で、歴史的建造物を保存しています。

建築は美しい以前に実用的であることが肝要ですが、それを満たしながらも過去の遺産を残している横浜市のやり方に、感銘を受けました。

その後はアカンサスの細かな飾りが美しい16本の大オーダーを持つ日本郵船歴史博物館、美しい青銅のドームを持つエキゾチックな雰囲気の横浜税関、開放的な象の鼻パークとそこにあるインフォメーションセンターなどを見学しながら、大さん橋ホールへと向かいました。

最後に訪れた大さん橋ホールもまた、実用的でありながらも、建物としての美しさを思う存分に発揮する、非常に魅力的な建物でした。

この建物は、日本で行われた国際コンペのなかでも過去最高規模となる「横浜港大さん橋国際客船ターミナル国際コンペ」の最優秀案が実現したものだそう。

床、天井、屋上、壁、というように区切られた建物の既存の概念は取り払われ、すべてが連続しているように見えるそれは、人工的に作られたとは思えない不規則な曲線面を描いていました。

足元を目を凝らして見てみると、デッキ材はその形にフィットするよう、綿密な寸法で切断されていました

コンピュータは規則的な計算は得意としますが、このような不規則に波打つ床材の複雑な計算はできないでしょう。となると、誰かがこの床材をはめ込むための寸法計算をしたのでしょうか……。考えただけで気の遠くなる作業です。

内部も折り紙のような特徴的なデザインです。

強度や防音性を高めるためにこのような形をしているのだと、村山代表が教えてくださいました。たしかに、柱がなく開放的なデザインをしていることは、大きな催し物を可能にするため、非常に優れた天井だと思いました。

ただデザイン性を追及しているのではなく、あくまで建物の安全性と実用性を考慮したうえでのデザインであるということを強く実感しました。

建築学生ではない私が、今回の建築ツアーで学んだことは、建築やインテリアの複雑性です。

建物やインテリアは私たちの日々の暮らしに溶け込みながら私たちの生活を彩りますが、実はそれを構築する過程はその見た目以上に複雑で、様々なことを考慮する必要があるのだとわかりました。

デザイン、照明計画、メンテナンス方法、強度、寸法計算、その土地の歴史、本当に様々な要素が複雑に絡み合って、ひとつの空間が完成しているのだということを学んだ今回の建築ツアー。

建築学生でない私も将来、その空間にかかわる要素の何か一つに携われたら嬉しいです。

以上、いかがでしたか? 横浜・みなとみらいに行った際にはぜひ着目してみてください!

インターンは随時エントリー受付中です。また、空間デザイナー経験者、CADオペレーター、オープンポジションなど様々な枠を募集中です。
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