皆さん、こんにちは!
前回の【会社紹介】シリーズで管清工業の事業内容についてご紹介いたしましたが、そもそも私たちの事業の中心にある「下水道」について、普段意識して過ごしている方って、きっとほとんどいらっしゃらないと思うんです。今回はそんな「下水道の世界」についてご紹介します。
地下の大迷宮への入り口 ”マンホール”
皆さんが普段歩いている歩道や道路にある丸いもの”マンホール”ですが、実は少し前から静かなるブームが起きていることをご存じでしょうか。その土地にゆかりのあるキャラクターなどのデザインが施された”ご当地マンホール”が日本全国に設置されており、マンホール巡りに出かける方がいらっしゃるんだとか…。
参照:“ご当地マンホールふた” から見える街の魅力。歴15年のマニアに聞いた奥深きマンホールの世界 - ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース
また、全国のマンホールの蓋のデザインをあしらったトレーディングカード「マンホールカード」というものがあるのですが、こちらの配布には人が殺到するほどの流行ぶり!
参照:謎のブーム「マンホールカード」 集めにくさに燃える - 日本経済新聞
弊社が毎年出展している「エコプロ」という環境技術と持続可能な社会の実現をテーマにした大規模な展示会があるのですが、過去実施したエコプロでマンホールカードの配布を告知した際、弊社ブースに各日100名以上の人が押しかけ、用意したカードは開始15分ほどでなくなってしまいました。予想以上にたくさんの方から興味を持っていただいていることを実感し、嬉しかったことを覚えています。(エコプロは今年も2025年12月10日(水)~12日(金)、東京ビッグサイトにて開催予定!弊社も出展いたしますので、是非遊びに来てくださいね!※今年度はマンホールカード配布の予定はございません)
そんなマンホールですが、正式名称があることをご存じでしょうか。私たちのような業界の人間は「人孔」と呼んでいます。文字の通り、下水道管の中を点検する際などに人が出入りする穴のことなんです。
\このようにあけて…/
\入ります!/
人孔から下に降りると、そこが下水道管です。下水道管内の温度は1年を通して大体一定と言われております。なので、地上から降りると夏は涼しく、冬は暖かく感じることが多いのです。そうした温度差エネルギーを都市の省エネ化に利用しようという取り組みもあったりします。雨水・生活排水を流すという基本的な役割だけでなく、様々な付加価値創出が進められており、下水道管の未来が非常に楽しみです!
ところで日本全国の下水道の総延長はどのくらいでしょうか?(突然のクイズ)
- ①約12万km
- ②約24万km
- ③約50万km
答えは…③約50万kmです!といってもイメージが湧きませんね。
なんとこれは地球12周分の長さになると言われています。まさに地下の大迷宮。直径25cmの小さいものから直径8.5mに及ぶ大きなものまで様々な大きさの下水道管が存在します。ちなみに直径8.5mとは、2階建ての建物がすっぽりと収まってしまうくらいの大きさです。大きすぎますね…。私たち管清工業の仕事はそういった地下に埋まっている下水道のメンテナンスです。見えないながら、実は規模の大きい仕事なんですね。
生活の安全と安心を守るため
そんな膨大な長さの下水道ですが、私たちの生活を守るために大切な役割が3つあります。
①公衆衛生の向上
私たちが日々使って出る生活排水は、排水管・下水道管を通って下水処理場にたどり着きます。下水道がきちんと整備されていなかった時代には、汚れた生活排水は街中に垂れ流しにされていました。中世ヨーロッパでは汚水を窓から投げ捨てることが普通で、その結果ハイヒールやマントが生まれたなんていう話もありますよね…。(諸説あり)ぼーっと歩いていたら上から汚水が降ってくる世界なんて嫌すぎる…。そして当然、街の衛生環境が悪化し、ペストやコレラといった恐ろしい疫病の流行を招くこととなりました。
参照:ハイヒールはウンチを避けるため? 中世ヨーロッパの汚物事情 | PHPオンライン|PHP研究所
その後、疫病の流行と汚水の関連性・適切な汚水管理の重要性が認識され、下水道の整備が進められていくこととなったのです。現在の日本では下水道がきちんと整備されているため、清潔な街で安全・快適な生活を送ることができるのです。
②水質保全
日本の工業が急速に発展した1960年代、全国の工場から出る産業排水は、ほとんどが何の処理もされないまま、川や海に流されていました。今では信じられないことですね。川や海の環境への悪影響はもちろんのこと、病気や身体の障害といった形で、人体にまで悪影響を及ぼしました。これが「公害」です。現在は下水道管を通して下水処理場に運び、綺麗にしてから川や海に流しているので、私たちは安心して美味しい魚が食べられますし、川や海の生態系を守ることができるのです。
③浸水防除
このところ気候変動が世界的な問題になっていますよね。日本ではゲリラ豪雨などが身近に感じられるのではないでしょうか。下水道管は、ゲリラ豪雨が降った際に、雨水を下水道管に逃がすことによって、街を浸水から守る機能も持っています。そのため、日々のメンテンナスでつまりを取り除き、綺麗な状態に保つことが大切なのです。
以上の大切な役割を持つ下水道管ですが、安全に利用できるとされている耐用年数は50年と定められています。今私たちが使っている下水道管の多くは高度経済成長期(1954~1973年)に急速に整備されたものであり、2025年現在、既に標準耐用年数を超過しているものが多く存在しているのです。
耐用年数を超過しているということはすなわち、老朽化しているということです。老朽化した下水道管をそのままにしておくと、正しく機能しなくなるということのみならず、道路の陥没事故の原因となります。規模の小さいものがほとんどですが、中には大規模な陥没事故で、私たちの命に関わる重大事故になることもあります。下水道管に起因する道路陥没事故は、2023年度には約2,600件発生しており、ほとんどが小規模なものですが、100cmの深さを超える陥没も2%ほど発生していると言われています。
参照:上下水道:下水道の維持管理 - 国土交通省
下水道管に起因する陥没事故が全国各地で発生している中、待ったなしでメンテンナンスを進めていくことが私たち管清工業の大切な使命なのです。24時間365日、今日も管清工業の社員が地下から日本全国のインフラを支えています。紅白のラッピングで目を惹く”管清工業カー”、是非探してみてくださいね!
以上、今回は下水道についてご紹介しましたが、いかがでしたか?初めて知ったこと、たくさんあったのではないでしょうか。今日から少しだけ、下水道の存在を身近に感じていただけたら嬉しいです。
次回は【会社紹介Vol.3 管清工業の技術力にせまる!】を公開予定です。是非ご覧ください!
私たちの事業に興味を持っていただけたなら、まずはお話してみませんか?