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カディンチェは代官山に移転しました

2020年春頃より発生している感染症により、会社が事務所に求める価値や機能が変わってきました。感染流行初期にはリモートワーク体制を取ったことにより、オフィスの重要度は下がりました。その後感染症対策をしながらの業務にシフトした時期には、オープンで隣人との距離が近いレイアウトでは、飛沫感染の危険性があったり、多くのスタッフが社内外とオンラインミーティングをすることが増え、騒音問題も発生しました。これらの問題は在宅でのリモートワークでは発生しないものの、機材を用いた開発をしたり、密なコミュニケーションを取ったり、また在宅では家族や家屋の問題で集中できなかったりするスタッフもおり、これら問題を解決するオフィスが必要になりました。出勤するスタッフは半個室型の個人ブースで集中できる環境を用意し、またリモートワークを継続するスタッフにはフリーアドレスデスクを用意した、新しいオフィスの設計を行いました。

XRやIoTといったシステム開発に取り組むチームが新事務所をつくるならば、建築的な設計だけでなく、センサやアクチュエータを用いた電機・電子的な要素も加えることで、安全安心であったり、高生産性であったり、感性を刺激する空間を作りたいと発想しました。たとえば、空気の滞留をセンサーで感知した場合は空気清浄機やファンを稼働することで換気を行ったり、人間の滞留・密を検知した場合には移動や分散を促したり、これまでは単一ユーザがHMDの中でしか確認できなかったXR的コンテンツを複数人でHMD無しで体験できるようにすることでコラボレーションや開発を促進したり。せっかく事務所に出社したのであれば、その事務所環境が業務を後押しし、各スタッフの能力を増強するような、オーグメンテッドラボであるべきだと構想をした次第です。

写真:https://www.kadinche.com/news/lab-and-studio/

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