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★社会人博士/修士に通うJDSC社員で座談会を開催しました★
◆自己紹介をお願いします!
金:データサイエンティストの金です。東京大学大学院の博士課程に在籍しています。
杉﨑:
データサイエンティストの杉﨑です。私は修士課程です。
大杉:
CDSOの大杉です。同じく博士課程に在籍しつつ、研究員もしています。
◆どんなことを研究のテーマにしていますか?
杉﨑:
機械学習・因果推論のマーケティング応用について研究しています。具体的な応用例としては、世帯情報やウェブサイト上の行動・購買履歴などの情報をもとに、本当に必要な人だけにダイレクトメールを送ることで商品の購買行動を促す取り組みなどをしていますね。
金:
私は、電力データを用いたフレイル検知という研究をしています。フレイルというのは要介護状態に至る前に早期治療をすることで健常な状態に戻せる段階のことで、スマートメーターという電力データを取得できるインフラを用いることでそれを検知できないかという仮説を持った研究を進めています。
大杉:
私も電力データ関係です。「不在配送をなくす」というテーマで、ご家庭の電力データから荷物を受け取りやすい時間帯を推定する機械学習と、配送経路を組み立てる数理最適化という領域を組み合わせています。杉﨑さんの分野だと最近はどんな研究テーマがホットなんですか?
杉﨑:
機械学習を使ったCATE(Conditional Average Treatment Effect)の推定などでしょうか。ABテストで施策の効果を検証する際、当然消費者の属性ごとに効果は異なります。ですが、すべての組合せで層別化すると、サンプルが不足したり属性自体が連続値だったりするので、統計ベースの方法だと限界があるんですよね。そこに機械学習を用いて、よりきめ細かい推定を行おうという研究が盛んです。有名なものとしてはMeta-Learnerがありますね。
大杉:
その技術知見は、現在のプロジェクトでも直接活きていますよね。
杉﨑:
そうですね。他にも、MLOpsの分野では、実運用課題の解決自体が学術分野なので、プロジェクト上の問題解決と学術意義が繋がりやすいですね。メンバーが作ってくれたMLOps関連のOSSも、そのまま論文になりましたし。仕事の課題を解決していったらすごく良いものができて、かつ論文にもなるという好循環が生まれています。そういった意味では、大杉さんや金さんの研究分野も、仕事のテーマとかなり密接に繋がっていますよね。
大杉:
そうですね。杉﨑さんのケースは仕事でやっていることが研究になって、私や金さんの場合は、大学で研究していたことがそのまま事業になった形ですね。先ほどお話しした不在配送回避などは、会社設立時から事業テーマの1つにしていました。大学研究でやったものをちゃんと社会実装していくことができるのは、JDSCの魅力だと思います。
金:
アカデミック・オリエンテッドとビジネス・オリエンテッドの両方あっていいですよね。今社会人として働いていていずれ大学で研究したいけれども何を研究すればいいかわからないという人がいれば、JDSCに入ってからビジネス・オリエンテッドなシーズをもって大学に通うのも良いと思います。
◆どうして社会人博士/修士をしたいと思ったんですか?
大杉:
これも三者三様ですね。私はコンサルで働いていたときに、技術のないビジネス課題解決に限界を感じ、技術を学びなおす必要を強く感じたことがきっかけです。コンピューターサイエンスの修士をもっていたので、社内の留学支援制度を活用して博士留学に出してもらいました。その後、博士課程に通いながらJDSCを共同創業して今に至りますね。
金:
私は大学で研究をやっていたときに研究だけで終わらせたくないと思って、はじめての会社としてJDSCを選び、社会人博士をやることにしました。会社で実務経験を積むことで、価値ある研究を見極める力を身に着けたいと思ったんです。
大杉:
そうですね。優秀な学生に「研究か就職か」の二択しかないのは、とてももったいないです。海外大学だと博士で高額のお給料が出たりしますが、日本では、研究したくともキャリア設計の中でやむを得ず就職を選ぶ人が多い。日本の社会にとって損失だと思います。JDSCでは仕事と研究を両立させることに理解があるので、ちゃんと社会にインパクトを与えて、お金をもらいつつ研究ができる。それを魅力に感じて金さんのような優秀な人が入社してくれるのは、とても良いことだと思います。杉﨑さんはどんなきっかけでしたか?
杉﨑:
逆に私はJDSCへのジョインが先ですね。元商社座談会でお話ししましたが、私は元々経済学部出身で、商社でも技術と遠い仕事をしていたんですが、ずっとデータサイエンスやコンピュータに対する思いはあり、いつか学びなおしたいと思っていました。JDSCに入る前は想像していなかったのですが、実際入社してみると、大杉さんや金さんが研究活動と業務を両立しているのを見て、かつ会社の雰囲気としても「杉﨑さんがやりたいんだったらやってみたらいいじゃないか」と大杉さんやCEOから後押ししてもらいました。
チャレンジの結果、念願の大学院入学が叶いましたが、コンピューターサイエンスのベーシックな学びなおしだけでなく、先ほどお話しした因果推論の分野でも著名な先生に教わることができ、それがきっかけにもなって研究テーマが決まりました。他にも、論文輪講や授業で得た知識が実務で役立っているケースも多いです。
◆なんでそんなことができるんですか?どうやって両立しているんですか?
大杉:
もともとJDSC設立時に「東大の知を社会に還元したい」という想いがあったので、通常、クライアントさんとは ”皆様の了承に基づいて、ここでやったことを論文にさせていただきます” ということを了承いただいています。普通に仕事をして論文にできるというのは、他社で聞いたことがなく、特徴的だと思います。もう一つは、会社の制度(社会人学術研究支援制度)・文化として推奨しており、論文を書けば評価されますし、大学の授業にあたる時間を業務都合で拘束されることもなく、融通が利きやすいです。
杉﨑:
私は修士で授業数が多いのですが、フルフレックスにしていただいて、コアタイムでも普通に授業に出られますし、チームメンバーも予定をかぶせないよう配慮してくれるので、社会人学生を応援してくれる文化にかなり助けられています。オフィスが大学のすぐ側なので1時間出席してまた業務に戻れますし、今はすべてオンライン授業になったので、なおさらスイッチコストゼロです。私は週5勤務にしていますが、制度上は週3~4勤務も可能です。
金:
私は授業はほとんどとっていないのですが、UPGRADE JDSC DAY(スキル向上と組織への知見還元を目的に、月の前半/後半に1日ずつ、業務時間内で取得可能)という制度を活用して1日丸ごと研究にあてられるのは、助かっていますね。
◆未来の同僚へのメッセージをお願いします!
杉﨑:
私みたいに、「いつかコンピュータサイエンスをちゃんと勉強できるといいな」とモヤモヤしながら機会を作れずにいる人がいれば、働きながら実現できる会社がここにあるので是非話を聞きに来てもらいたいなと思っています。
大杉:
社会人の方で、本当は研究をやりたかったり、時間をとって学術的専門知見を深めたりしたいのに、家庭その他の事情で仕事を辞められない方っていると思うんですよね、私もそうでした。そういう方には是非JDSCで仕事と研究を両立いただけたらと思います。また、インターンの方も東大はじめたくさんの大学から来てくださっていますが、皆さんすごく優秀な上、JDSCでの実務経験を通じて大きく成長してくれていると思います。成長しながら今後のキャリアを考えたい学生さんにも、是非JDSCに関心をもってもらいたいと思います。
金:
社会人か博士かで迷っている学生さんがいれば、仕事しながら研究できるって人生のキャリアの中でものすごく良い経験になると思うので、まずはインターンから始めてもらうと良いと思います。興味がある方は話を聞きに来てもらいたいです!
★皆さん、本日はありがとうございました!JDSCは仕事と研究を無理なく両立できる環境だと実感できました。共感いただけるキャリア志向をお持ちの方、是非エントリーお待ちしております★