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門前の仮設住宅での試み「おしゃべり喫茶」(活動レポート)

今回、能登半島地震の被災地域でのカフェイベントへボランティア看護師として群馬県から活動に参加しました。
ジャパンハートの災害支援チームは全国にメンバーがいます。
この日は沖縄や奄美大島、神奈川などからもお土産を持ち寄り、おしゃべり喫茶のお茶菓子として準備しました。

はじめて能登での活動に参加した私は、震災から現在までジャパンハートと輪島市門前町の方々がどのような関係を築いてきたか、少しずつ知る機会を得ました。

門前の方々が今現在はどのように過ごしていらっしゃるか、健康面で困っていないだろうか、自然な会話の中から状況を把握できるのではないか。
何か気になる事があれば、自身またはご家族の健康面に関しても、お話しして貰えるのではないか。
医療団体のNPOとして、柔軟な視点を持ち、把握したニーズを地元の保健師さんや様々なサービスに切れ目なくつなぐことで、みなさんの健康を守りたい想い。
看護師の私はジャパンハートの活動をそのように感じながら、門前のみなさんとお会いしました。

隣の人知ってる?

名前くらいは知っとるよ。
ミニトマトの花が沢山咲いているなー。
私の家はあまり咲かないなー。どうやっているんだろうと思って。

同じ仮設の人と交流したいと思っても、会話をしたことがない。その様な方も少なくないと知りました。今後、おしゃべり喫茶が知り合うきっかけ作りの場になり、孤立する人が少なくなったらと感じました。

今度誘ってあげて!

ここへ来て痩せちゃったの。お腹も空かなくなっちゃって。食べて筋力つけたいけどね。動かないから。一人じゃ何も始められないもの。

百歳体操、また始まるってよ。座ったままで簡単だよ。リハビリの先生も来てくれるから安心だよ。
行ってみる?今度誘うわ!

筋力低下により、足の運びが悪くなった方も何気ない会話から、次回の百歳体操に参加するきっかけができました。コミュニティでのつながりに力強さを感じました。

みんな、安全な情報だってよ!

輪島市ホームページから見舞い金の情報を得た方が「お姉さん、この細かい文字読んで。安全?」と、携帯電話の画面を見せてくれました。
「被災証明と身分証明書があれば大丈夫?申請日、みんなも忘れない様にメモして。」と情報共有する場面がありました。
集う人同士、相互のやりとりの活発さから助け合いの気持ちが伝わりました。
このやりとりを知った他のスタッフが、即座に持参したパソコンとプリンターを使い「お知らせ」を印刷し、必要な方にお渡ししていました。こういう支援もできるのかと連携したスピード感に圧倒されました。

何かやっとると思って見に来た

玄関先でこちらに微笑みかける高齢女性の姿。
チラシが入っていて、おしゃべり喫茶やる事は知っていたけど、歩いて行けないから、やっと外が涼しくなって玄関までつたって出てきたと。
出掛けて来られない方には、こちらから声をかけ、お話を伺う。来たくても来られない人をそのままにしないよう関わっていました。

会えてよかった

2日間のおしゃべり喫茶では、会えてよかった!を何度も耳にしました。
友達に5年ぶりに会えてよかった。たまたま親戚に会えてよかった。
(避難所の時から顔見知りの)ジャパンハートのスタッフに会えてよかった。

顔を寄せ合い笑顔で写真を撮ったり、会えた瞬間溢れ出た涙の後のキラキラした笑顔がとても印象に残りました。
2日間で4カ所の仮設住宅に伺い、沢山の方とお会いできました。
能登の綺麗な景色の話や健康についての考えを聞かせてくれたこと等、大変貴重な時間となりました。
また、あなた達は全国から集まっているのでしょう?普段一緒に仕事してないのに、まるくやっとって感心したよ。と言ってくださる方もおり、門前で暮らす方々の人柄に私自身が、会えてよかったと感謝しています。


ボランティア看護師 竹田 ひとみ


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