目次
組織を跨ぐ「ハブ」としての役割
円滑なコミュニケーションの鍵
相反する利益をつなぐ:会社の意思と仕組み
入社前から始まるサポート:人材育成の先進的アプローチ
社員との対話から生まれる改善活動
温度感のすり合わせ
白: みなさんこんにちは。情報戦略テクノロジーで広報を担当しております白さんです。本日は部門間連携をテーマに、新規入社者の対応をしている3名に来ていただきました。どんなメンバーかというところを、早速皆さんから簡単に自己紹介をいただきたいと思っております。
福ちゃん: よろしくお願いします。ミッションディレクターの福ちゃんと申します。普段はエンジニア部門と営業部門と、それから人事部門、それぞれのちょうど真ん中に立って、三方良しの戦略をみなさんと一緒に考えるという、新たな取り組みをしているポジションで活動しています。
ほっしー: 情報戦略テクノロジーのDX推進2部で部長をやっておりますほっしーと申します。普段はエンジニアのキャリア形成だったり、あとは現場での困り事の調整をしに行ったりだとか、エンジニアの育成といったところがメインで仕事をしています。なので、月次で1on1をやったりだとか、エンジニアと話すことが僕のメインの仕事かなと思っております。
のざさん: エンジニア部門の管掌役員を務めているのざさんです。DX推進1部の部長も兼務しております。普段部長としてはほっしーと同じように、部門を持って、メンバーと直接キャリアの相談を受けたりとか、マネジメントというところをやりつつ、役員としては、そのエンジニア部門として今後どうしていくかという設計や実行をしております。よろしくお願いします。
(左から、インタビュアー、ミッションディレクター福ちゃん、DX推進2部 部長ほっしー、エンジニア管掌役員のざさん)
組織を跨ぐ「ハブ」としての役割
白: ありがとうございます。役職がミッションディレクターと部長、役員兼部長ということで、みなさんそれぞれ各部署の上級役職者なんですけれども、普段どんな関わり方をされているんですか?
のざさん: 福ちゃんはエンジニアの方と関わりを持ってもらっている状態で、プロジェクトのアサイン、この人はどうしていいか、採用面まで結構関わっていただいているので、エンジニアに関連することとなると福ちゃんを通して営業とアクセスするという感じで、非常にお世話になっています。
白: なるほど。もうハブみたいな感じですね。
福ちゃん: そうですね。ハブという言葉が一番しっくりくると思います。私はもともと営業部長をずっとやっていたので、営業の現場感もありますし、営業部長陣との関係が深いです。また、エンジニア部門ののざさん・ほっしーとは、お仕事の中でご一緒させていただく機会が非常に多かったので、部門は異なりますが、お二人とも深く関わらせてもらっています。一方で、人事部門とはこれまで少し距離があったんですが、先日の組織変更で私が人事部門に異動になり、人事視点でも物事を見やすくなりました。今三方に色々と顔を出せるようになっているので、全体を見やすい立場で仕事を進めさせてもらっています。
白: どういった流れで、今のポジションに発展していったんですか?
福ちゃん: もともと昨年(2024年)末に、今私が担っているポジションが出来そうな知見・経験・人間関係を持っている人は誰かという話がありました。その中で「福ちゃんなら出来るんじゃないか」と上層部から白羽の矢が立って、任命されることになりました。
円滑なコミュニケーションの鍵
白: 話は変わるのですが、私自身、前職経験から「部署間連携は難しい」みたいな印象をずっと持っていたものの、ISTに来て、部署という垣根なく会話していたりとか、連携を取ったりしているなという印象があり驚きました。みなさんが大切にしていることとか、こんなこと意識していますみたいなことがあれば、是非聞きたいです。
福ちゃん: 相手に対してのリスペクトをちゃんと持って会話をすることと、事実情報をもとに会話をすること。この二つは結構意識してやっています。すごく大事にしているところでもあり、皆さんにもそうしていただけているなと感じます。
ほっしー: エンジニアってうちの会社で一番人数が多いんですね。自分自身、エンジニア部長の役割としてエンジニアの育成、キャリア形成を担っている中で、他部署と会話をする際には、必ずエンジニアのためになることを考えています。そういった視点では、営業と仲が悪いエンジニアがいたとした時に、これってエンジニアにとってもマイナスだし、営業にとってもマイナスだし。じゃあ、どうしたらここをプラスに持っていけるのか。そのために、自分が動くことが必要なのであれば動くし、全員がwin-winになる関係を作るために私も奔走しています。
私自身の立場・視点では、私自身や他部署のメンバーは、自部署のエンジニアが活躍するために存在してくれていると思っていて、当然、こちら側からお願いすることの方が多いと思っているし、逆に他部署からお願いされることもあると思っているし、他所からもらえる社内のお仕事はエンジニアの成長にも繋がっていくので、なるべく引き受けられるようにもしたいなと思っています。先ほど福ちゃんがおっしゃっていた、リスペクトの部分、ここは必ず持たなきゃいけないかなというのは、メンバーにも言っているし、それは逆に他部署の方にもお願いしていることではあるかなと思います。
相反する利益をつなぐ:会社の意思と仕組み
のざさん: 私はお二人とは少し違う視点も持っていて、基本的に営業とエンジニアの利益って相反するので、基本的にwin-winの関係になることはないという前提で考えているんですね。基本的には営業の利益を重視するとエンジニア視点での利益を手放すことが必要な場面もあるし、エンジニアの利益を考えると営業が要求を飲まなきゃいけない場面もある。お互いがお互いの仕事にちゃんと真摯に向き合うほど、どこかで損をしちゃう感覚が強くなっちゃうことがある。これを前提で考えると、そこに上の人間が、会社の意思を介在させなきゃいけないと考えています。会社として、これをこういう理由で、こういう風に判断したから、こういう方針でやっていきましょうねというところを、ちゃんと説明をして、納得をしてもらうということを伝えていかなきゃいけないと思っています。現場任せにしないというのが大切です。
大切にしていることはもう一つあって、組織体制として、今回福ちゃんが営業とエンジニアの間に立って、舵取りをしていくという立場になったのも、私の中では一つの解だなと思っています。要は方針を決めて推進していくのは福ちゃん。福ちゃんが決めてやっていきましょうということに対して、エンジニアや営業で不満があったら、そこの部長や上司がちゃんと「福ちゃんはこういう意図を持ってやっているんだから」という、納得できる説明をする。そういう形の体制ができることによって、現場でやっている人たちの納得感というところは一つ得られるんだろうなと思います。説明もしやすいですし、誰か一人が全てを抱えるという形にならないので、この形が一つ、私の中では理想的な動きになるんじゃないかなと思います。
そういう意味では、このポジションができるって社内だと福ちゃんしか考えつかなかった。福ちゃん以外に私は考えつかなかった。福ちゃんが今後どれだけ働くかによって、会社のエンジニアと営業の仲の良さって決まってくると私は思っているので(笑)私は福ちゃんを全力で支えようと思いますし、応援しようと思っています。
白: お互いの信頼関係というのをお話聞いていて感じましたし、お互いの信頼関係があるからこそ、その役割分担みたいなところ、それぞれが「じゃあ自分はここを頑張ろう」みたいなのが明確に生まれるんですね。そのお陰で、部署間の連携というものが成り立っているのかなというのをお話聞いていて感じました。
入社前から始まるサポート:人材育成の先進的アプローチ
白: もう一つ、新しく入社される方の対応というところも、連携する部分があるかと思うんですが、そこの対応で大切にしていることは何かありますか?
のざさん: 当社を選んでいただいた、仲間になる方々なので、もう我々と同じ仲間として対応します。そして、当然転職をするって大きな決断だと思っています。だからこそ、新しく入社いただく方々には活躍いただけるようにやれることを最大限取り組んでいます。
ほっしー: 結局やりたくないことを転職してまでやらされるのは不幸でしかないなと思うんです。その人が自分のやりたいことや、やれることで活躍できるように、入社前から顔を合わせて顔合わせをしたり、スキルシートを一緒に作ったり、最大限その人をアピールできるように、入社前研修を組んでいます。入社後に関しても、定期的にメンターと話をしていただいたり、従業員ケア担当の人事と面談をしてもらって、本当に今、入社前と入社後でギャップがないか、あるんだとしたら、それはどういうものなのか。じゃあ、それをどう解消していくのかというのを、本人と話をしています。本当に「個人」を見て、その人個人が何をしたいのか、どうしたいのか、どう活躍できているのか、といったところは時間をかけてフォローはできているかなと思っています。
白: 入社前から、それだけの手厚いフォローがあるってあんまりないと思います。驚きました...!
のざさん: 他の会社の人の話とか聞いている限りは、入社前からというのはやってない会社が多いだろうなと思います。じゃあ何でISTがそれをやっているかというと、ぶっちゃけISTの働き方って難易度高いと思っているんですね。それはお客様と直接お話をするとか、環境的には厳しいところに置かれて仕事をしていく。成長できる環境ではあるとは思うんですけど、入社前から不安を抱えた状態だと、不安を解消した状態で入社するよりもパフォーマンスに大きく影響します。そういったところで少しでもパフォーマンスを発揮できる、気持ちよく仕事できる環境を作っていこうという気持ちが、このようなサポートをしていくというところに繋がっているかなと思いますね。
白: なんだか胸に来るものがあります。前職で私も近しい仕事をしていたことがあって、時間も多くかかりましたし、難しさを感じていました。それをずっと続けているということが本当にすごいと思いますし、それがもう当たり前という感覚でやっているというのも、誇っていいことだと思います。
福ちゃん: 少なくとも後悔するような形は減らしたいなと思っていて。入社してからこんなはずじゃなかったのにと感じてしまうケースを最大限無くしたいと考えています。もちろん完璧にできるわけではないですけど、できるだけ理想の状態に近づけようと日々改善を積み重ねています。
社員との対話から生まれる改善活動
白: 社歴が長くなると、今入ってくる人の気持ちって分かりづらくなってくるのかなと思うんですね。どうやってそれを自分事として考えて、こっちの方がいいよねってできるんでしょう?
ほっしー: それは多分、エンジニアとよく話をしているからですね。入社前、入社後でギャップがどういうのがあったかというのを聞いていたりとか、どういうフォローが欲しかったという話は、入社した直後とか1か月後、3か月後の面談で聞いていて、じゃあより良くしていこうと。自分自身が分からなくても、社員からヒアリングしたものを形にしてフィードバックをもらい、それをブラッシュアップにかけて...と繰り返しているので、そこまでずれたことをやっているわけではないんじゃないかなと思います。
白: 普段から社員と対話しているからこそ、その情報を新しく入社する方にも生かしているという感じなんですね。
福ちゃん: 基本的に当社のエンジニア部長は、いつ、どのメンバーのことについて確認しても、必ず的確な答えが返ってきます。一人ひとりについてちゃんと丁寧に把握されているんですよね。のざさん・ほっしーのお二人も6,70人マネジメントしていらっしゃるんですけど、「誰々が今こういう状態だよ」といった情報は、尋ねたらすぐ返ってくるので僕もすごく助かっています。
温度感のすり合わせ
白: ありがとうございます。とは言っても、部署違いという中で、大変な部分はありますか?
福ちゃん: 大変と感じることは実はあまりないです。あえて挙げるのであれば、相手の考えを察するのがすごく大変というのはあります。先日ものざさんと会話したときに、僕の中では「そんなに大事ではないかな」と思うものも、のざさんの目線から見ると、「いや、それはエンジニアの立場からすると、こういう考えがあるから、もっとシビアに考えないといけない」みたいなことがありました。まだ僕も理解しきれていないところがありますし、各々が感じている温度感のズレをすり合わせることをみんなで一緒に丁寧に進めています。しかし、日々色んな出来事が起きるので、1つ1つの事象を見るとまだまだ課題を感じる場面はあります。
ほっしー: 確かに温度感のすり合わせが大変だよね。やっぱり温度感だったり、問題の大きさのすり合わせというは、チャットツールとか文字ベースでは絶対にできないものなので、福ちゃんがこの立場についたことで、営業と一緒になって打ち合わせすることも増えましたし、なるべく出社するようにして話をできるようにしています。
のざさん: 福ちゃんがこの立場に入ってくれたことによって解決していることって多いんですけど、話題にあがった温度感のすり合わせって、今までは営業の担当者ごとに合わせなきゃいけなかったんですよ。ある相談事項について、営業のAさんには通じたかなと思って、同じ感じで別の営業のBさんに話すと考え方や判断軸が全然違っていた、ということがあって。また、逆に私はその局面では、役員じゃなくてDX推進1部の部長としての立場で話しているつもりでも、向こうから見ると役員から命令されているように聞こえちゃう、みたいな感じになってしまったことがあって。それが苦情に近い形で「役員ののざさんから強く言われました」みたいな話になったこともあります。かたや、福ちゃんの場合は長年の関係もあり、私のことを理解してくれていて、「役員から命令された」という風に受け取らないんですよね。そういったコミュニケーションの目線・温度感が合っているおかげで、すごく今、色々な私の中での問題が、福ちゃんがいることによって解決しているんですよ。そこが今楽になったなって、福ちゃんがいて良かったな、と感じています。
白: ありがとうございます。お互いに信頼感があって、お互いの立場だったりとか、やってきたことに対してのリスペクトがあるからこそ、今の関係性が成り立っているのかなというのをずっと感じてお話聞いていました。
今回は部門間連携をどうやっているのかや、入社時のサポートの話などいろんなお話を伺えました。ありがとうございます。是非今ISTに興味を持っている方はご連絡いただければと思います。
本日はありがとうございました!
みなさん: ありがとうございました!