「社員がAIという最先端領域に自発的に挑み、成果を残したことは、ISTグループの未来を象徴する出来事です。」
そう語るのは、情報戦略テクノロジー(以下、IST)のグループ会社WhiteBox代表である川原翔太と役員の石山正之。この度、AWS生成AIハッカソンで見事優勝を果たしたWhiteBox開発チームの快挙は、ISTの技術力と挑戦的な文化を象徴する出来事となりました。今回はIST広報の白井が、開発チームが語る技術と情熱、そしてこの快挙を経営戦略的な視点から捉えた経営陣のビジョンについて、各視点からみなさんにお話を伺いました。
「KanpAI」開発チームが語る!AI駆動開発の真髄
開発チームインタビュイー(以下会話順に記載)
末永 文吾: ハッカソンメンバー。バックエンドに強みを持つエンジニア。データベース・API設計からビジネスロジック構築まで、サービスの根幹を支える技術力の持ち主。AI駆動開発でiOSアプリにも挑戦中の進化し続けるエンジニア。
藤本 雅俊: ハッカソンメンバー。フルスタックなエンジニア。組織のAI活用推進とインクラインベンチプレス180kgを両立する、「AIと筋肉」のスペシャリスト。フロント・バック・インフラ全領域で高い技術力を発揮するビール愛好家。
高橋 粋: ハッカソンメンバー。事業推進するテクニカルディレクター。技術と事業戦略の両輪を回す多才な人材。ユーザー数増加のための施策から組織育成まで、エンジニアの枠を超えて事業成長を牽引する。
高橋 紀彦: ハッカソンメンバー。エンジニアリングマネージャー。「エンジニア自身が最終責任を持つ」AI時代の新しい管理哲学を実践。メンバーのやりたいことを第一に考える、ビール好きの心優しきマネージャー。
Yさん: 開発メンバー。UI/UXに強みを持つエンジニア。大小様々なサービスを研究し論理的思考でユーザー体験を追求。フォント・色使い・動線まで妥協しない完璧主義者で、美しさと使いやすさを両立させるデザインの職人。
白井: 末永さん、まずは優勝おめでとうございます!率直なご感想と、開発された「KanpAi」のアイデアが生まれたきっかけを教えてください。
末永さん: ありがとうございます!率直な感想は、AWSさんに招待いただいた次のイベントがラスベガスで行われるので、軍資金をいくらにしようか悩むなっていう感じですね(笑)KanpAiは飲み会の幹事業務に特化したアプリで、特別な知識もいらず、AIに関する知見は全員が一定持っていたので、興味がある分野で担当分けしました。
白井: ありがとうございます! 藤本さん、「KanpAi」のアイデアはどこから生まれたのでしょうか?
藤本さん: 今回のハッカソンは、業務ではなく部活動的な取り組みだったので、参加する自分たちが楽しめるテーマを選びました。WhiteBox開発チームが大好きなお酒に関する課題点を考えた時に、それをまるっと解決してくれるスーパーマンが発想の原点です。KanpAiは、LINEミニアプリとAIチャットを通じて、お店の予約から飲み会後の精算まで、全ての仕事をAIが参加者に寄り添いながら代行してくれます。
白井: 高橋(粋)さん、起案から開発期間わずか2~3週間という短期間での開発は驚異的ですね!どのようにこれを可能にしたのでしょうか?
高橋(粋)さん: 書類選考を通過した時点で藤本さんがすでにアプリのモックを完成させていて、あまりのスピード感に衝撃を受けました。各自が通常業務を抱える中でこれを可能にしたのが、今回採用したAI駆動開発というアプローチだったと思います。藤本さんが常に明確なビジョンでチームを牽引してくださったおかげで、最後まで効率的にKanpAiを完成させることができました。
白井: 高橋(紀)さん、その「AI駆動開発」とは具体的にどのようなものですか?
高橋(紀)さん: 設計からテストまでの全工程でAIを活用し、生産性と品質を飛躍させる開発手法です。コード自動生成などで開発は高速化しますが、AIの生成物に対する人間の最終責任と、それを的確に判断するスキルが問われます。KanpAiでは、AWS Bedrockエージェントを利用した機能を設計し、その具体的な実装はCursorなどのAIエディタに委譲するサイクルで、高速な開発を実現しました。
白井: 最後に、今後の展望について、Yさん、お聞かせください。
Yさん: KanpAiによって日本の文化として深く根付いている「飲み会」でのかけがえのない時間をもっと快適で有意義なものへと進化させたいと願っています。KanpAiは、単なる飲み会のサポートツールに留まりません。人と人との絆を深めるコミュニケーションの場を活性化し、ひいては飲食店や娯楽施設の発展にも貢献できる価値を提供します。今回のハッカソンはISTグループにとってAIに関する知識と開発能力を得る機会になりました。これからはさらなる高みを目指して、より高度なAI活用開発が推進されるきっかけになるのではないかと思います。
WhiteBox経営陣が語る!ISTの未来とAI戦略
WhiteBox役員陣インタビュイー
川原翔太: WhiteBox代表
石山正之: WhiteBox役員
白井: 続いて石山さん、今回の優勝を知った際の率直なご感想をお聞かせください。
石山さん: 率直に、心から誇らしい気持ちでした。社員がAIという最先端領域に自発的に挑み、成果を残したことは、ISTグループの未来を象徴する出来事です。これは技術力の証明にとどまらず、“問いを立て、解決する力”が育っていることの証左です。
白井: 川原さん、今回のハッカソンへの挑戦を推奨した背景と、そこに込めた戦略的意図について教えてください。
川原さん: 今年の2月から、外部のAIに詳しい人とともに、月に2回くらいのペースで、MTGを実施して、AIを色々使ってみる会を実施していました。その会の中で「こんなハッカソンがありますよ!」という話題になり、特に疑問も躊躇もなく「出てみましょう!」となりました。その後、書類選考通過とともに「これは本格的に優勝を取りに行こう!」となり、会社としてもバックアップしていく経緯となりました。生成AIに限らず、AI全般において、無限大の可能性を秘めており、今後は業界に関わらず、AIを活用していくことは必須です。今、非常に強い重要性を感じています。今回の優勝を皮切りに、WhiteBoxのAI活用本格化はもちろん、ISTグループ全体のAI知見向上、サービス化も鑑み、8月からAI CoEを設置しました。CoEはプロフェッショナル集団として、ISTグループ全体のAI知見醸成のため、施策を打っていくことになりますので、みなさんが積極的に関わってくれることを期待しています!
AI CoEについてはこちら↓
https://www.is-tech.co.jp/news-posts/20250801info/
白井: 石山さん、「KanpAi」はISTのAI戦略において、どのような未来を描く第一歩となるのでしょうか?
石山さん: KanpAiは、単なる幹事代行ではなく、人と人のつながりをAIでなめらかにする挑戦です。ISTは業務効率だけでなく、「人間の感情や関係性に寄り添うAI」の可能性に注目しています。今後も“人間理解”を重視したプロダクト開発に力を入れ、「現場起点のAI活用」で社会を変えていきます。KanpAiはその第一歩であり、未来に向けた布石です。
読者へのメッセージ
白井: 最後に、採用やビジネスにおける今後の展望について、経営陣のおふたりからメッセージをお願いいたします!
川原さん: AI駆動開発の大きな進化によって、エンジニアはもちろん、ビジネスパーソン全員のあり方が大きく変わっています。出遅れないためにも、私自身もAIツールをフル活用して、理解を深めたうえでビジネスに臨んでいます。みなさんも普段からアンテナを高く持って、どんどん新しいものを発見していってください!
石山さん: AIは業務を効率化するだけでなく、働く人や組織の在り方を根本から変えていく力を持っています。私たちは挑戦する人を後押しし、技術と人間理解を両立できる人材とともに、社会に新しい価値を届けていきます。変化を起こしたい方、ぜひ一緒に未来をつくりましょう。
白井: ありがとうございます。本日は貴重なお話をありがとうございました!
みなさん: ありがとうございました!