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未経験の領域への挑戦を繰り返したIRODORIの2023年を振り返る

2023年も多くのチャレンジをさせて頂きました。
本当に感謝です。

IRODORIの2023年を取締役たちで振り返ってみたのでnoteに記録したいと思います。

目次

  1. 1)IRODORIメンバー増加中
  2. 2)ワガママの社会実装スタート
  3. 3)地域共生社会の実現に向けた活動
  4. 4)IRODORIの拠点づくり
  5. 5)官民連携の仕組みづくり
  6. 6)インベストメント事業構想
  7. 7)未経験の領域への挑戦ができる理由

1)IRODORIメンバー増加中

12月に実施したIRODORIワガママ会議の様子

まずは、IRODORIに関わって頂けるメンバー(パートや副業も含む)が20名を超えました!!

wantedlyで継続的に求人を出していることもあり、多くの方からエントリーをして頂けています。月平均のエントリー数はなんと45名!!地域課題解決や社会課題解決に挑戦したい人が年々増えているんだなと日々実感しています。

www.wantedly.com地域の課題解決を仕事にしたいひと集合! - 株式会社IRODORIの法人営業の採用 - Wantedly

募集要項をみる

さらに、リファーラルでも紹介して頂く機会が増えたりと有り難い環境になっています。

IRODORIにエントリーをして頂く方の特徴としては、以下のような方。
①地方進学高出身
②公務員や大企業経験者

現場で感じた課題を本当に解決したいという人、あとは仕組みを作る側だけではなく現場も変えていく必要性を感じると言う人が増えてきています。

一方でメンバーが増えたことで組織運営の難しさも体感しており、エネルギーに満ち溢れている役員が勝手にプロジェクトを推進するだけでは組織としての成長に繋がらない壁にぶつかりました。

IRODORIは多様な関わり方で働ける組織を目指しているため、住んでいる場所(基本地方の方が多い、海外メンバーもいる)やコミットする時間もバラバラです。そんなメンバーと圧倒的な成果を出していくには今までのマネジメントが通用しません。

試行錯誤する日々ですが、来年に向けて色々と挑戦していく重要な活動だと感じています。

2)ワガママの社会実装スタート

3月に実施した鉾田市事業のワガママAwordsでの集合写真

中高生や大学生が地域の課題をモバイルコンピューテーショナルシンキングを活用して解決していく仕組みづくりが始まりました。

フィールドとして茨城県鉾田市、福島県須賀川市、群馬県嬬恋村、福井県あわら市といった先進的な活動を受け入れてくださるエリアと連携して推進しています。

マサチューセッツ工科大学のチームが運営しているAppInventor財団のホームページでも日本の取り組みで初めて記事になりました。

Students Develop Apps to Support Local Community in Hokota, Japan — App Inventor FoundationThe inaugural Hokota Wagamama Lab challenged participants towww.appinventorfoundation.org

政府としても経済成長に繋げていく取り組みとしてデジタル技術の習得に多額の予算を計上していますが、本当に必要な人に対して政策や事業が届いていないのではないか?と現場で活動をしていて感じることが多くあります。

僕たちは「たった1人の課題」に向き合うことが地域課題の解決につながる。そしてその解決の手段にデジタルを活用していくというアプローチで活動を生み出しています。

極端な話、人は自分の収入を上げるためだけに頑張ることはできないと思います。「自分は誰かの役に立てる」「社会から必要とされている」という実感を持てる活動にデジタルを活用していくことが大切です。

ワガママの社会実装はデジタル田園都市国家構想実現に向けた最初の一歩目をつくる活動にしていけると実感しています。

須賀川市の中高生たちが、地域で暮らす人たちの困りごとを解決するアプリ開発に挑戦【まちづくりDX人材育成プロジェクト・須賀川ワガママLab報告会】 - ワガママLab|地域で暮らす人たちのワガママを叶えるまちをつくるワガママLab|地域で暮らす人たちのワガママを叶えるまちをつくる福島県須賀川市では2023年6月から10月にかけて、中学生・高校生を対象にまちづくりDX人材育成プロジェクト「ワガママLawagamamalab.jp鉾田市出身の高校生・大学生が地域で暮らす人たちのワガママを叶えるアプリ開発に挑戦【ほこたワガママLab報告会】 - ワガママLab|地域で暮らす人たちのワガママを叶えるまちをつくるワガママLab|地域で暮らす人たちのワガママを叶えるまちをつくる茨城県鉾田市で取り組んでいる「ほこたワガママLab」。鉾田市出身の高校生・大学生・大学院生たちが”地元で暮らすワガママLawagamamalab.jp

企業との連携も増えてます。

・AKKODiSコンサルティング株式会社
・株式会社NTT DXパートナー

のみなさんとは地域における事業や新卒採用、行政職員研修としてのプログラムを開発することができ、今まで課題解決側にまわることのなかった大学生や行政職員といった人々がモバイルコンピューテーショナルシンキングを活用して課題解決に直接的にアプローチができるシーンを数多く作れました。

デジタルを活用することで誰もが課題解決者になれる世界をつくることは本当に大事なことだと思っていて、それこそが「あきらめなくても良いまちづくり」に繋がると感じています。

また、総務省の地方創生事業として全国で活動している地域おこし協力隊の方々向けにも養成講座を開始しました。

北海道東神楽町の地域おこし協力隊の方々向けにMITAppInventorの体験会を開催

全国で8,000名以上の方が活動していますが、一番地域住民の身近にいる協力隊員がデジタルを活用して地域課題を解決することができれば多くの社会インパクトが生まれるのでは?と感じています。

2024年は隊員の5%にあたる400名を対象に養成講座を受講してもらい、デジタルデバイドの解消や地域で暮らす若者が挑戦できるまちづくりに向けた活動を後押ししていきたいです。

また、ワガママLabで忘れてはいけないのは、取締役の永井さんが中心となって構築していたワガママLabのホームページのリリース。

ワガママLab|地域で暮らす人たちのワガママを叶えるまちをつくるワガママLab|地域で暮らす人たちのワガママを叶えるまちをつくるワガママLabは地域で暮らす人たちの”ワガママ”をひも解くことをきっかけに、地域の課題を可視化し、社会の仕組みを変えていくwagamamalab.jp

たったひとりのワガママをひも解くことから、地域や組織の課題を可視化し社会の仕組みを変えていくことをパーパスに掲げて活動を推進しています。

これが世の中に公開されて本当に良かった。
共感してくださる方々がどんどん集まっており、これからの活動が楽しみになってきています。

3)地域共生社会の実現に向けた活動

柏市の地域福祉に関わるみなさん

2023年3月頃に千葉県柏市とのご縁を頂き、地域共生社会の実現に向けた政策や事業を推進しています。

■地域共生社会とは
制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が
世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会を指しています。

厚生労働省ホームページ

今年度、柏市福祉政策課が担当する地域健康福祉計画作成の事業者に採択され、43万人が暮らす福祉計画づくりを支援しています。

現在は地域福祉に関わる原課職員の方々と一緒に現状取り組んでいる事業整理を行いながら、本当に必要な人に事業が届くような仕組みにするために行政としてできることを整理中。

この事業ではIRODORIパートナーの荒尾さんが圧倒的な存在感を発揮してくれています。行政保健師として活動していた経験とコンサルティング会社で培ったスキルと経験を惜しみなく還元して頂けています。

本当に感謝です。

また、柏市社会福祉協議会と連携して重層的支援体制整備事業として「柏ワガママLab」の立ち上げも始まりました。

行政事業としての初めてのワガママLabロゴ!!

この事業のビジョンは「あきらめない・我慢しなくてよい柏」。

集合住宅が多い地域ならではの課題をどのように解決していくのかを日々、試行錯誤しながら12月から「柏ワガママ会議」をスタートさせています。

この活動は宮崎県三股町のコミュニティデザインラボ所長 松崎さんとの出会いがなければ実現しませんでした。

地域福祉の可能性を圧倒的に広げている数々の事例を学ばせて頂いており、柏ワガママLabも先進的な地域になるべく実践の日々が続いています。

2024年2月には柏市関係者と一緒に三股町視察が決まっており、今から楽しみです!

4)IRODORIの拠点づくり

現在のワガママ町家

物件との出会いは突然訪れました。

東京都文京区目白台にある大正時代に建てられた築100年以上の町家を管理しているオーナーさん、前職時代から付き合いのある建築家の金谷さん、タイミングを逃していたら絶対に実現しなかったと思うのですが、IRODORIのオフィス兼コミュニティスペースとして3月に契約をして内装を丸ごと改装して「ワガママ町家」をオープンしました。

僕はよく講演で「場づくり」の可能性について話をします。

それは前職時代に作った場で多くの出会いや挑戦の機会をつくることができた原体験があるからです。

しかし、IRODORIとしては「場」を持っておらず、説得力に欠ける話をしている認識がありました。

そんな中での自分たちの拠点づくりへの挑戦。
大きな経験をさせて頂き本当に感謝しかありません。

IRODORIのメニューに場づくり支援が追加されたのは言うまでもありません。

5)官民連携の仕組みづくり

島根県奥出雲町での官民連携プロジェクト会議の様子

ここ数年、気候変動や紛争など社会を取り巻く環境が大きく変化しており、企業経営にも大きな影響を与えています。

そんな中でESG投資に代表されるように短期的な利益ではなく、中長期に企業価値を向上していく動きが投資家から評価されています。

■ESG投資とは
ESGは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。投資家が企業の株式などに投資するとき、これまでは投資先の価値を測る材料として、主にキャッシュフローや利益率などの定量的な財務情報が使われてきました。それに加え、非財務情報であるESGの要素を考慮する投資が「ESG投資」です。GPIFは、ESG投資を推進しています。

ESGという言葉は、2006年に国連が機関投資家に対し、ESGを投資プロセスに組み入れる「責任投資原則」(PRI)を提唱したことをきっかけに広まりました。経済が発展して いく一方で、気候変動問題などの環境問題、サプライチェーンにおける労働問題などの社会問題、企業の不祥事など企業統治の問題が浮上しました。

このような負の影響は、経済社会の持続可能性を毀損してしまう可能性があります。ESG投資は、このような認識の下、環境、社会、コーポレート・ガバナンスの視点を投資判断に組み込むことにより、長期的なリスク調整後のリターンを改善することが期待されています。

(GPIFホームページ)

例えばみなさんが大企業の新規事業開発部門に在籍をしていて、新しい事業開発を担当していた場合、何から着手しますか?

・専門家を呼んで勉強会を実施する?
・チームメンバーと事業開発合宿を行う?
・マーケットリサーチを実施して今後伸びそうな領域の事業を考える?

アプローチ方法は色々とあると思います。

僕たちIRODORIでは、新規事業を考える際に「誰のどんな課題を解決するのか」を明確にした上で、その課題解決に企業が持っているアセットを掛け合わせて社会実装をしていく伴走支援を行政と企業向けに行っています。

2023年はまさに官民連携を推進していく上でのプロセスが完成した年でもありました。

企業版関係人口における官民連携のプロセス

社会課題や地域課題は短期的解決できるものではありませんし、社会構造そのものにアプローチをしていく必要がある領域でもあります。ただ、解決した時の社会インパクトはより大きいものになるため、中長期的な視野で取り組む事業としては最適なものになると考えています。

そこにESG投資のような中長期的な投資を呼び込むことがこれからの事業づくりとして大切な観点なのではないかと思います。

現在IRODORIでは以下の自治体の官民連携コーディネーターとして仕組みづくりに関わることができています。

・島根県
・茨城県鉾田市
・群馬県嬬恋村
・島根県奥出雲町

国や基礎自治体の各種政策理解や企業における事業理解、さらには地域で暮らす住民のみなさんとの関係構築など、コーディネーターに求められるスキルや知識は簡単なものではありませんが、社内のメンバーをどんどん育成していきたいと感じた1年でもありました。

6)インベストメント事業構想

まだ構想段階ではありますが、社会課題解決に向けた資金分配と伴走支援を地域プレイヤーに対して実行できる組織になりたいと考えており、CSOの黒須さんが中心となって進めています。

僕らはクライアントワークとして地域で活動することが多いのですが、強い想いを持って地域課題解決に取り組んでいる人と出会う機会が少なくありません。

しかし、IRODORIも営利企業である株式会社なので原資がなければ持続的に活動ができないため、地域プレイヤーとの連携は大きな課題でした。

そこで、休眠預金を活用した資金分配と伴走支援の仕組みがあることを知りIRODORIの中にも体制を構築して活動を推進していこうとしています。

2024年度中には何かしらの活動が開始できると思うので、社会課題解決にコミットメントする組織として確実に取り組みを進めていきたいです。

7)未経験の領域への挑戦ができる理由

最後にIRODORIが未経験の領域に挑戦できる理由について。

僕たちは社会課題や地域課題が存在する「現場」に出向き、そこで出会う行政職員の方や地域の事業者、住民のみなさんとの対話を何よりも大切にしています。

その対話から見えてくる構造的な問題や解決すべき課題にアプローチをしていく上で事業をつくったり、ツール開発をしたり、多くのパートナーと連携して活動を推進しています。

大切なのはデスクトップ調査ではなく、現場での圧倒的な体感値を積み上げていくことです。もちろん、多種多様な領域に関する知識のインプットは各メンバーが努力していることは言うまでもありませんが、それぞれがプロフェッショナルな領域で活動している人が在籍しているのは心強く、未経験の領域に挑戦できる理由でもあります。

MEMBER|IRODORI株式会社IRODORIは、社会課題が多く存在する現場で多様な価値観を持っている人と対話し、持続可能な事業を構築し推進していirodori-group.jp

2023年、本当に多くの挑戦をさせて頂きました。
関わって頂いた全ての皆様に感謝申し上げます。

引き続き、どうぞよろしくお願いします。

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