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事業推進に奔走中の1ヶ月【2023年11月IRODORI活動】

12月も終盤になってきましたが、まだまだ落ち着きそうにない今日この頃。
想像以上に出張が多くて11月のまとめを書くのが遅くなってしまいました。

多くの挑戦をさせていただいている中で、社会に提供できるサービスが整理されてきたと実感できた1ヶ月でした。僕たちはまず、社会課題、地域課題を解決する仕組みを構築し、その上で自治体や企業と連携して事業化していくことが強みです。

国として推進していく政策を理解しながら現場に突っ込んでいくので、仕組みを構築していきたい自治体職員のみなさんや大企業の方々との相性が良い活動を多く展開しています。この記事を見て頂いている方にも学びになると良いな思いながら一所懸命書いてますので、直接お会いすることがあれば「見てます」と言っていただけると励みになります。

目次

  1. 1)柏市地域健康福祉計画策定に向けた職員ヒアリング
  2. 2)ほこたフューチャーセンタープログラム
  3. 3)嬬恋村企業版関係人口プログラム
  4. 4)地域おこし協力隊×法人会員合同研修・交流会での講演
  5. 5)印西市町内会自治会連合会研修兼意見交換会
  6. 6)津山市ローカル・ダイアログ養成講座
  7. 7)鉾田市出身者を渋谷センター街で探せ!!
  8. 8)奥出雲企業版関係人口プログラム 職員ヒアリング

1)柏市地域健康福祉計画策定に向けた職員ヒアリング

IRODORIでは千葉県柏市の地域健康福祉計画の策定業務を担っています。

■地域健康福祉計画とは
地域健康福祉計画は、社会福祉法第107条の規定に基づく「市町村地域福祉計画」として位置づけるものです。本計画は、地域健康福祉に関する理念の提示や方向性を定めることを主たる役割としています。これに基づき、地域で起きている健康福祉課題について、地域に主眼を置き、そこに住む様々な世代の人々とともに解決をしていくことを目的としています。

柏市ホームページ

計画を策定するにあたり、地域福祉に関係する職員の方々がどのようなKPIを目指して普段の仕事をされているのか、課題感はどんなところにあるのかをパートナーの株式会社クレメンティア 荒尾さんと共にヒアリングを実施しました。

職員のみなさんと意見交換

ヒアリングの詳細は記載できませんが、人口43万人の中核都市の福祉を担う方々の志の高さと実行力に感銘を受け、計画書作成後も市民や職員の方々が継続的に利用できるような内容にしていきたいと思いました。

IRODORIでは地域で暮らす住民が行政の計画策定に関われるカードゲーム「ローカルダイアログ」をサービスとして展開しているのもあり、多くの自治体から問い合わせを頂きます。その背景としては計画書を作成するだけでなく、地域で暮らす住民の方々や職員が計画を自分ゴトにしてもらいたいという担当者の熱い想いがあります。

ただ、計画書を仕様書通りに作成して納品する時代は終わりを迎え、これからは計画書作成業務ですら個別事業につなげて社会実装を意識していくことが求められます。

その期待に応えられるよう、さらには計画作りから個別事業、社会実装にまで繋げていけるような仕組みにしていきたいと思います。

2)ほこたフューチャーセンタープログラム

茨城県鉾田市で推進している「ほこたフューチャーセンタープログラム」。その中の講座の一つ地域プロデューサー養成講座DAY6と延期になっていたDAY3を開催しました。

DAY6の講師はファームサイド株式会社 代表取締役 佐川友彦さん。

佐川さんは「東大卒、農家の従業員」として栃木県宇都宮市の阿部梨園に入り、3年間で500件を超える経営改善の結果を出してこられました。生産現場に入らずに農家の経営を向上させるという独特の立場で、多くの改善ノウハウを蓄積されてきた経験を「地域を盛り上げる、産業のアップデートと課題解決について考える」というタイトルで講義をして頂きました。

鉾田市は農業産出額が日本一のエリアということもあり、参加者もテーマに関して関心の高い方が多くオンラインも合わせて20名以上の方が参加。

佐川さんは毎回講演資料をアップデートしてくださり、多くの学びを提供して頂けます。いつも本当にありがとうございます!

福島県白河市から3時間半かけて駆けつけてくれた青砥さんとのトークセッション

延期になっていたDAY3の講師は福島県白河市で高校生びいきのコミュニティ・カフェ「EMANON」を経営する青砥和希さん。

今回講座を実施している鉾田市には県立鉾田一高と県立鉾田二高という二つの高校があり、少し前まではまちなかに高校生たちが集う場所があり、地域を舞台に様々な挑戦ができていました。

しかし、最近は学校の昇降口から乗降りできるスクールバスが導入されたこともあり、高校生たちが地域で活動することが圧倒的に減っています。

そんな背景もあり、青砥さんの活動に興味のある参加者が多く集まりました。

■コミュニティ・カフェ EMANONについて
コミュニティ・カフェ EMANON(エマノン)は、No nameの逆さつづりから名付けられました。
2015年、当時大学院生であった青砥和希を中心として、高校生のためのサードプレイスをつくるための団体「EMANON準備室」を設立。約1年間をかけて、白河市中心市街地にある築90年の古民家をリノベーション。家具職人や、法政大学大学院建築学専攻の大学院生などの若者の力、商工会議所や不動産店、製材所や鉄工所など地域の方の力、そして実際にDIY作業に参画した高校生の力をあわせて、2016年3月4日に、正式オープンしました。
以来、「高校生びいきの古民家カフェ」として、日常ひとときを過ごす場所として、地域内外の人とつながる交流拠点として、地域情報があつまる地域の関係案内所として、活用されています。
高校生は、注文しなくてもカフェを使うことができます。ドリンク等を注文する場合も、高校生向けの学割価格で提供されています。一般の方への飲食物の販売利益の一部は、高校生の活動を支援するために活用されます。

コミュニティ・カフェ EMANON ホームページ

青砥さんの講演の中で語っていた

「高校生たちが、ぼそっとつぶやく『こんなことやりたいな』という言葉をそのままにしない。スタッフが拾い上げて一緒に白河市をフィールドに実現していく。」

という内容がとても印象的でした。

大人たちが真剣に高校生のやりたいを一緒になって叶えるまちは、高校生たちが地域を諦めないまちだと思います。自分の居場所や活躍するイメージが湧かずに地域を去る若者が多い地方で、青砥さんが取り組んでいる活動は参加したメンバーの多くが共感するポイントが多かったように思います。

年明けにはEMANONに実際に訪問するツアーも考えており、今から楽しみです。

ほこたフューチャーセンターの関係者のみなさん

3)嬬恋村企業版関係人口プログラム

IRODORIは行政だけでは解決が難しい地域課題や社会課題を民間企業と連携して解決していく仕組みづくりを行う官民連携コーディネーターとして群馬県嬬恋村と連携して活動しています。

群馬県嬬恋村は人口約9,000人の浅間山の麓にある観光と農業が盛んな村です。標高が高いため避暑地として昔から別荘が多く建てられていて、移住者も多くいる地域です。

一方で課題も多く存在しており、山間部の地域であるため移動手段がないと生活をする上で何かと不便なエリアです。別荘エリアに暮らす地域コミュニティに所属していない65歳以上の独居高齢者の方々を行政としてどのようにケアしていくのかは大きな課題となっています。

そこで、嬬恋村では地域における見守りをテーマに新規事業を検討している企業と連携した実証実験を1年以上前から実施しており、今回は地域で暮らす住民の方に協力をしていただき検証を行いました。

4)地域おこし協力隊×法人会員合同研修・交流会での講演

11月9日に移住交流ガーデンで一般社団法人移住・交流推進機構から依頼を頂き、地域おこし協力隊×法人会員合同研修・交流会で講演を行いました。

タイトルは「地域おこし協力隊と民間企業が連携して成果につなげるために気を付けるポイント」。

僕らは2014年頃から地域おこし協力隊に関わってきて多くの隊員の方々と交流をしてきています。さらに、行政職員の方々とも一緒に活動をしてきて制度の素晴らしさについて、課題についても深いところまでを理解しているつもりです。

その中で昨今の官民連携の流れをそのまま地域おこし協力隊との連携に持ち込んだら火傷しますよという内容で講演をさせて頂きました。

企業目線の地域おこし協力隊との連携について

詳細を聞きたい方はご連絡ください!

5)印西市町内会自治会連合会研修兼意見交換会

IRODORIメンバーの影山さんからのご縁もあり、千葉県印西市では毎年スタートアップ講座を実施しています。

今回もそこからのご縁で市民活動推進課が毎年実施している町内会自治会連合会研修兼意見交換会に有識者としてお招き頂き、意見交換会全体のファシリテートも担当しました。

印西市には約160の自治会町内会が存在していて、当日は80名ほどの自治会長さんたちが集結。

意見交換会のテーマは「防災〜災害時の要支援者に対する具体的な取組について〜」でした。具体的なテーマかつ、地域課題にも触れる内容になるのでフリーディスカッションだと議論に参加できない人が多数出ると考えていたため、会議の進め方はワガママ会議の手法を取り入れて進行していきました。

①テーマに対する「ほんとうはこうなったらいいな(理想)」を付箋で書き出す。
②自治会で取り組んでいる要支援者に対しての災害対策の現状を付箋で書き出す。
③理想を実現するために現状をどのように変えていけば良いかを付箋で書き出す。
というステップでワークを進めていき、各チームごとワークシートを完成させていきました。

6)津山市ローカル・ダイアログ養成講座

2023年5月に包括連携協定を締結した岡山県津山市では地域企業や地域で活動する市民と地域外を繋いで新たな価値を創出する地域コーディネーターを育成しています。

今回は地域コーディネーターを含む7名の関係者にローカルダイアログを実施し、津山市で活動する市民目線で地域の現状を洗い出しました。

ローカル・ダイアログはデスクトップ調査では分からない地域に暮らす生活者が感じている地域の現状を対話を通じて可視化していきます。

津山市で持続可能な活動を推進していく上で、外部の企業がいくら頑張っても難しいのは百も承知です。普段から地元で活動する方々がいかに挑戦できる環境をつくるのかが本当の意味で持続可能な地域づくりになると改めて感じた会でした。

僕らも継続的に津山市に関わっていきます。

7)鉾田市出身者を渋谷センター街で探せ!!

鉾田にゆかりのある若者たちを発見!!

ほこたフューチャーセンタープログラムの中で「若者が挑戦できる地域づくり」についてディスカッションする時間がありました。

その際、鉾田で暮らす若者は休日何をしているのか?どこにいるのか?という話になり、若者の聖地渋谷に探しに行きました。

IRODORI取締役の永井さんが中心となって看板のデザインや茨城県マップを作成しハチ公前とセンター街の入り口で合計3時間ほど鉾田市の若者たち探しをしました。

8)奥出雲企業版関係人口プログラム 職員ヒアリング

IRODORIは島根県官民連携コーディネーターとして島根県内の市町村の地域課題解決を通じた持続可能な事業構築に取り組んでいきたい企業のコーディネートをしています。

9月に実施した官民連携プロジェクト会議で可視化された民間企業と共創可能な事業や活動を深掘りして、奥出雲町としての仕組みづくりを行うために原課職員のみなさんにヒアリングを実施しました。

関係人口創出に取り組んでいる自治体は多いと思いますが、ただ単純にイベントを連発したりツアーを実施するだけでは地域課題は解決されません。企業と共創関係を構築し地域課題解決に積極的に挑戦できる自治体にならなければ行政運営も厳しい状態になっていくのは目に見えています。

多くの自治体にとって課題になるであろうテーマに取り組むことができている奥出雲町での事業を仕組み化して、全国に展開していきたいと感じています。

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