What we do
犬の心拍から「安心している」と推測し、犬パシーが青く光る様子
「緊張」に反応して赤く光る様子
弊社では、犬パシーという犬用IoTウェアラブルデバイスを開発しています。
犬パシーとは、「犬+Empathy(共感)」の造語です。
これは、犬の生体情報をセンシングして、その情報から犬の精神状態(喜んでるか、ストレスを感じているか、集中しているか、など)を分析し、直感的な表現で飼主さんに伝える、というものです。
新発明の動物用心拍センサーと、心拍変動解析(心拍数の高い低いだけでなく、そのリズムを細かくみることで自律神経活性を推測する解析手法)の組み合わせにより、可能になりました。
犬パシーで最も重視しているのが、飼主さんの「体験」です。
例えば、何らかの理由で愛犬が緊張しているとします。飼主さんがそっと触れると、愛犬は落ち着き、緊張が解けます。
犬パシーはこれをセンシングし、可視化することができます。これは、飼主さんにとっても愛犬にとってもかけがえのない、まさにPricelessな体験です。
愛犬との絆を実感することは、飼主さんの自信につながります。
また、愛犬の「楽しい!」という気分を可視化して、飼主さんに伝えることができます。これをすることで、飼主さんが「もっと楽しくしてやろう!」と思ってくれることを期待してます。そこから、一緒に遊ぶ時間を増やしたり、新しい遊びに挑戦してみたりする意欲が生まれます。
これは、飼主さんと愛犬の絆がより強くなるきっかけになります。
Why we do
私含め、現代の飼主さん達は愛犬とのより家族的な結びつきを望む一方で、様々な悩みを抱えています。
まず、「犬の幸せ」という価値観が急速に高度化、複雑化しています。食住さえ揃えば良いわけではなく、犬の精神的な幸せを望むようになりました。これは間違いなくよい変化なのですが、言葉が通じない犬の幸せを知るのは、やはりなかなか難しいことです。
社会現象とし、近年様々なペット用サービスが増え、中には本当にペットのためになるのか疑問を感じるものもあります。このような状況で、多くの飼主さんが混乱してしまっているのが現状です。
また、集合住宅で犬を飼うことも増えました。しかし、犬は吠える動物です。容易に近隣とのトラブルが発生してしまいます。この時、飼主さんがどれだけ自信を持ってポジティブな心持ちで問題解決に挑めるかが物を言います。逆にネガティブな心持ちにだととても不幸なことになりかねません。
犬パシーは、飼主さんが愛犬の気持ちをもっと深く知るきっかけを作り、飼主さんがポジティブな心持ちになることをお手伝いします。
様々な要素が重なり、犬パシーの開発を始めるに至りました。
まず、私の愛犬である「あかね君」の存在です。あかね君は子犬の頃、とても怯え症でした。路上をビニール袋が転がっているのを見るだけでお散歩を中止してしまう、そんな子でした。
「何がこの子のストレスになるのだろう?この子の内面をもっと知りたい。」と漠然と思うようになりました。
そんなおり、犬に心拍計をつけた実験について書かれた本に出会いました。そこには、弱い犬が強い犬に会うと心拍数が上がること、一方で飼主に会っても心拍数は上がらないこと、そこから「飼主は犬にとって畏怖の対象ではなく、安心する親のような存在」であるといえる、という事が書いてあり「これだ!」と思いました。犬用の心拍計を買ってあかね君につければ、彼の内面がもっとわかるようになるかもしれない!
で、ネットで犬用心拍計を買おうと探したのですが、そんなものは存在しませんでした。動物病院などで使うものは毛を剃って電極をつけるようなもので、選択肢には入りませんでした。
半ば諦めていた頃、福島第一原発の事故と20キロ圏内の動物の置き去りや、口蹄疫による家畜の大量殺処分など、不幸な出来事がありました。また、野生動物の大量絶滅が進行し、回復が不可能になる日がいつかくる事などを知りました。これらの事がきっかけで「あかね君の内面を知りたい」という個人的な興味が「動物の内面を広く皆さんに伝えることができれば、動物に関する不幸が減らせるのではないか」という意識に変わり、世の中になければ自分で作ってみようという意欲が湧いてきました。
そこから4年間ほど、電子回路の勉強や基礎研究を積み重ね、毛皮の上から心拍を測れるセンサーができた、というのが犬パシーの始まりでした。
2015年3月、法人登記を果たし、犬パシーの製品化に向けて本格的に活動を開始しました。
How we do
秋葉原のDMM.make AKIBAで一緒に働くあかね君
新型センサーで心拍を測定している様子
IoTハードウェアスタートアップとして、秋葉原のDMM.make AKIBAにて開発をしております。
一部、パートナーシップ企業と協業しますが、仕事は多岐にわたります。
・ハードウェアの設計
・アルゴリズムの研究開発
・アプリケーションの開発
・クラウドサービスの開発
・サービスの企画
・・・そしてそれを支えるプロジェクトマネジメントとバックオフィス業務。
大変ですが、動物と人間のあり方を良い方向に変える、とてもやりがいのある仕事だと思っています。
開発パートナーとして特別にあかね君を同伴出勤させて頂いてます(毎日いるわけではありません)。
将来的には都心から交通の便のよい地方に、ペットと働けるオフィスを作りたいと思っています。これは、かねてからの夢でもあります。
以上をお読みの上、関わってみたいと思って下さった方、ご連絡頂ければ幸いです。
最初は土日や夜などご都合のつく時間にボランティア的に関わって頂き、役割が明確になってからアルバイト、お互い長く一緒にやっていけそうならプロパーというように関わって頂ければと思います。
職種に関わらず、スタートメンバーとして一緒にスタートアップの困難に耐えながら働いて下さる方を歓迎します。
何卒、よろしくお願いいたします。