今回は、アプリ企画開発部の加藤さんにお話を伺いました。
アプリ企画開発部 加藤大志(かとう だいし)
2016年入社
東京工業大学大学院計算工学専攻を修了後、大手電機メーカーで研究職に従事。今後のキャリアを見据えて、2016年よりインフォメティスに参画。以前から取り組んでいるオープンソースの活動にも力を入れる。
豊富な経験でアプリ開発の技術面を主導
ーーまず、これまでの経歴や仕事内容を教えてください。
大手電機メーカーに10年以上在籍し、研究職に従事しました。主にインターネット黎明期にあたる2000年前後からアプリケーションレイヤーにおけるP2Pの仕組み(インターネットユーザーがプロバイダーを経由せずに直接つながる仕組み)を作るための研究を行い、その後、2016年にインフォメティスにジョインしました。その他にも、オープンソースの活動を10年以上行っています。
ーーなぜ、インフォメティスに入社したのでしょうか?
大企業に長く在籍していたので組織が完全に出来上がっていないベンチャー企業での仕事に興味を持っていました。その中で、インフォメティスを選んだのには大きく3つ理由があります。
まず、インフォメティスが元々ソニーから独立した企業だったことです。メンバーの多くが大企業に在籍しており、自分自身も大企業に長く在籍していたので、似たようなバックグラウンドを持っている人たちなら居心地の良さを感じられるだろうと思いました。
次に、機械学習を得意とする会社だったことです。私も、前職の最後は機械学習に関する研究所に在籍していました。機械学習の活用が広がっていく中で、それができる人がたくさんいる会社でサービスやアプリケーションの開発をしていきたいと思いました。
最後に、ソフトウェアとハードウェアの両方を扱っているところに魅力を感じました。ベンチャーのような中小規模の組織で両方を自社で実現できる企業は珍しく、そのような企業でアプリケーション開発をしていくことが面白そうだと感じました。
ーー現在はどのような業務をしているのでしょうか?
主にアプリ開発におけるコードレビューと技術選定を行っています。
コードレビューでは、チームメンバーの書いたコードの品質を上げたり、統一化を進めたりしています。その延長線上で、チームのスキルアップのために勉強会を開催するなど、テクニカルな部分での指導を行っています。
例えば、以前コードレビュー会というものを開催していました。普段のコードレビューは1対1で行うので、良いコードも改善すべきコードもチームへの共有ができないのですが、ポイントを絞ってチームメンバーに共有する会を開催していました。現在はチームのレベルが上がったこともあり、少しずつ形は変わっています。しかし、本質となるチーム全体のレベルアップや情報共有のために、色々な施策が実行されています。
技術選定については、以前は私が中心となってやっていましたが、チーム全体のレベルが上がってきたため、「全員で考えていきましょう」という方針に切り替え、チームメンバーと議論しながら進めることができています。なので、今は担当している2つのチームの技術にバラつきがでないように、両チームの架け橋となる役割を担っています。
常に新しいことを取り入れて試行錯誤。より良いチームづくりを目指す。
ーー今の業務で面白いと感じるのはどんなところですか?
新しいことを積極的に取り入れて、サービスやチーム運営をより良く改善していける環境なことです。チームでは常に新しい技術を取り入れてサービスのUI/UXを良くしたり、開発プロセスを工夫したり、チーム内コミュニケーションの方法を試したりしています。
例えば、サービス開発の際に1つの試作品を全員でそれぞれ作ったことがあります。一人ひとりがクリエイティビティを発揮し、お互いに刺激し合いながら、最後には全員で完成形に向かっていく進め方は面白かったです。新しいことに挑戦すれば当然失敗もあるので、とにかく軽く回してみて、その手法がチームに合っているか試しています。
一方、ビジネス観点ではスケジュールやリソースの制約があります。試行錯誤の時間を区切る、指標をシンプルにする、頑張ったからといって無理に続けないといったルールを決めて運用することが大事だと考えています。
私は開発者として、チーム全員がモチベーション高く、楽しく、仕事に熱中できることを大事にしているので、チームメンバーのクリエイティビティが発揮される環境を作れることはやりがいだと感じています。
ーー反対に、難しいと感じるのはどんなところですか?
大きく2つあります。1つは、リソースとスケジュールのようなビジネス上の制約とクリエイティビティの両輪をバランスよく回すことです。クリエイティビティは開発の源泉なので決して捨てられませんが、ビジネス上ではスケジュールがあり、それを達成するためのリソースの配分の仕方を考えなければなりません。もう1つは、チームが複数になってから技術の底上げや技術の標準化のコミュニケーションが各段に難しくなったことです。特に用語やコードの統一は、それぞれのチームで異なると混乱し、ミスに繋がり、正しくないプロダクトを生み出す恐れがあります。
これらの課題に対して、例えば、後から遡って共通部分のモジュール化をするという手法を採用しています。一般的に大きいプロジェクトではモジュールを切り出して構築していくこともありますが、今の規模や求められているスピード感では、共通化してから構築を始めるのと遅くなってしまいます。そのため、一見無駄に見えるかもしれませんが、それぞれのチームで一から作り、後から共通化できるものを遡って共通化しています。プロダクトとしては既に完成したところから後戻りすることになります。完成後にさらに工数がかかるのでマネジメントが難しいですが、それに取り組むことで将来に渡る開発で省工数化でき、その分、新たなクリエイティビティを発揮する時間を生むことができます。
そういった理解をチームから得ながら進めていくことが難しさだったり、チャレンジングな課題だったりします。チームを横断的に見て全体最適を目指していくのが私のミッションだと感じています。
ーーインフォメティスに入社して良かった点を教えてください。
インフォメティスのアプリ企画開発部では新しいことにチャレンジしたり、取り入れたりすることに前向きであるという点です。ちょうど会社が新しいサービスを作るタイミングだったこともあり、新しい技術を取り入れながら技術面を高めたり、新しい手法を取り入れながらリモートのコミュニケーションを促進したりする文化を作ることができました。
他にも、ベンチャー企業だけど落ち着いている雰囲気があることです。元々ソニーから飛び出した経験豊富な人が多いので、組織に安定感がある印象を持っていました。現在も多様なメンバーが入社していますが、その文化は良い形で受け継がれています。私はベンチャー企業で働きたかったけど、若い人達が勢いや体力で乗り切るという会社は合わないと思っていたのでぴったりな会社でした。
最後に、エネルギーやIoTに関わるサービスは、業界の中でもまだまだ正解となるアプリケーションが存在しない点です。特に、機械学習を活用したエンドユーザー向けのアプリの開発というところは面白いと感じています。アプリケーション単体の開発を突き詰めていくとゲームのようなアプリケーションに収束すると感じています。しかし、IoTやセンサー等、ハードウェアがあることで、データを活用し、オンラインとオフラインが繋がる点が魅力です。また、生活に身近なものなのに、遊び心も入れられる、真面目過ぎないところが良い塩梅と感じています。
これからも新しい技術を取り入れて、新しいことにチャレンジしたい。
ーー今後、どんなことにチャレンジしていきたいですか?
まず、引き続き新しい技術を取り入れて良いUXを作ったり、新しい価値を作ったりしたいです。リモートワークの中での交流も技術で解決するなど、チームコミュニケーションも技術で解決していきたいと考えています。
また、新しいアプリケーション開発にもチャレンジしたいです。現在開発しているアプリもだんだん巣立っていくので、また新しい卵を羽化させる仕事もしたいです。割合としては、半分は新しいこと、半分は既存のことをやっていきたいです。
チーム運営については、チーム全員が自らレベルアップしていき、それを共有してチーム全体でレベルアップしていく文化づくりが徐々にできているので、自分がいなくても組織が技術面で成長していくという理想のチームを目指したいです。
ーー最後に、今後入社する方にメッセージをお願いします!
これからも新しいことにチャレンジしていきたいです。そのためには多様性が大事です。アイディアを戦わせてより良いものを作っていきたいというチャレンジ精神を持っている方は是非一緒に働きましょう。
ーーありがとうございました!