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(第3回)関西学院大学鈴木謙介ゼミがインフォバーングループにやってきた!

※この記事は2020年に公開されたものです。

はじめまして! 20卒新入社員、IDL部門所属の阿部俊介です。

2020年9月16日に関西学院大学のみなさんに向けて実施したワークショップの様子をレポートします。

今年は学生が東京に来れず… どうなるワークショップ!?

今年で3回目となる関西学院大学鈴木謙介ゼミとのワークショップ。毎年インフォバーングループ内の部門とコラボレーションする形で開催されています。(過去のレポート 第1回 / 第2回
今回はインフォバーングループのデザインチーム「IDL [INFOBAHN DESIGN LAB.](以下、IDL)」とコラボレーションすることになりました。

これまでは弊社の東京オフィスに足を運んでもらいワークショップを行っていました。しかしコロナ禍ということもあり密に集まることが難しい状況…

そこで今回、学生たちとIDL部門のマネージャー辻村は大阪の貸会議室に集まり、僕を含めた東京のメンバーは東京オフィスからオンラインでの参加となりました。

このような経験は勿論ないので、東京オフィスの社員たちは緊張の面持ち。

自分ならではのユニークさを持つには?

ワークショップの前に、ヒューマン・リソース部田汲よりインフォバーングループ(株式会社インフォバーン、株式会社メディアジーン)の事業内容の説明、辻村より IDL部門の紹介をしました。

オンラインで会社説明を行う田汲

辻村は「インフォバーンは現在、企業のデジタル戦略におけるパートナーとしてWebメディアの運用やキャンペーンの立案、イベントの開催などのさまざまな手法を用いてマーケティング支援を行っています。その中でも IDL部門は、他の部門と異なり製品やサービスの開発に携わることが多いです」と述べます。

入社1年目の僕が関わった業務では、インタビューを通じて生活者の内に秘める価値観を発見し、そこで得た知見を元にアウトプットのアイデアを練り提案する、といったことを行いました。
(IDLの取り組みについてさらに知りたい方はこちらをご覧ください)

辻村は就活生へのアドバイスとして「一つのことを追求するだけでなく、他分野にも横断できるようになることで、自分ならではのユニークさを出せるようになる」と話しました。

領域横断の話に繋がるかわからないですが、僕も普段関わらない人たちと関わりを持つことで興味の幅が広がると考えています。僕自身、他部門の同期や先輩と話しているうちにやってみたいと思うことが増えました。

2030年の大学生はどんな生活をしているだろう?

会社説明が終わり、いよいよワークショップに移ります。
はじめに、事前課題としてお願いしていた「コロナ禍における生活の変化」について学生たちから共有してもらいました。

学生からは、「自宅にいる時間が増え自炊をおっくうに感じるようになり、出前サービスを利用する頻度が増えた」「友人と遊ぶ機会が減り、一人で楽しめる趣味に使う時間が増えた」といった話が上がりました。

ワークショップが始まったばかりということもあり、少し緊張している様子。

このような課題に取り組んでもらった狙いとして辻村があげたのが「漸進的(ぜんしんてき)思考」と「原理的思考」の理解。

漸進的思考とは、ステップ・バイ・ステップで物事を順序立てて考える思考のことを指し、主に問題解決に取り組む上で必要とされる思考だと言います。
対して原理的思考は、ある疑問に対して突発的に現れる思考で、考えるべき問いを設定する際に重視されると続けます。

漸進的思考と原理的思考のイメージとして、上図を紹介。

辻村は、今回のワークショップでは原理的思考による「新たな問いの発見」に挑戦してほしいと話しました。

続いて学生たちには4つのグループに分かれてもらい、「2030年の大学生が使用するであろうサービスと、利用する際の消費行動・消費心理」について、辻村の用意したワークシートを用いながらその仮説を考えてもらいました。

グループワークに移ると学生たちの議論で会議室が賑わいます。

話し合いの中で徐々に笑顔も見られるように。

学生たちが仮説を作り終え、次に行ったのが「クリティカルストーリーメイキング」。

クリティカルストーリーメイキングとは、物語の作成という行為を通じて、設定した仮説を批評的に検討し改善するための手法だと辻村は説明します。今回のワークショップでは、その一部であるプロット(物語の基本設計)の作成を行うこととなりました。

普段の業務の中で思うのですが、頭の中だけで考え納得したつもりでいることは、具体化すると案外まとまっていないことが多いです。自身の考えを客観視するために早い段階で一度カタチにしてみることは大切だと思いますし、その手段の一つがクリティカルストーリーメイキングだと考えています。

複雑な内容にも積極的に取り組んでいます。

最後に、各グループの考えた「2030年の学生が利用するサービスと、利用する際の消費行動・消費心理」について仮説を立て、発表をしてもらいました。

はじめのグループは「オンライン授業が普及する中で変化する学内の友人づくり」に着目し仮説を立てました。対面で交流する機会が減る中、大学生はマッチングアプリで友人を探すようになると続けます。課題としては、自分と近い考え方の人が集まってしまうことで、コミュニティ内の価値観の多様性に欠けてしまうことだと説明しました。

次のグループは「受講を後回しにしがちなオンデマンド授業との付き合い方の変化」の仮説を立てました。好きなタイミングで受講できる反面、自己管理ができないと後でしわ寄せがきてしまうオンデマンド授業。その課題に対し、AIで個人の生活習慣を分析し受講スケジュールを最適化できるようになると良いのではと話しました。

3番目に発表したグループは「授業のオンライン化で変化する大学生の行動」について仮説を述べました。キャンパスに通い友人と顔を合わせる機会が減ることで、自身が大学生であることの実感を得にくくなると説明します。そのような中、コミュニケーション機会の有無が授業を選択する基準の一つとなると話しました。合わせて、同じ大学に通う学生に向けオンライン上で自身をアピールする場が必要になると言いました。

最後のグループは「AIによる分析結果が生活に及ぼす影響が増える中での大学生の価値観」を考え仮説を立てました。AIの普及した社会では、ジェンダーや国籍などの差別に変わり、能力による差別が生まれると言います。続けて、大学生はAIが能力を分析し自身に最適化した人と交流するようになるが、次第に違和感を覚えるようになると説明します。結果、自分自身で考え交流相手を決めたいと思うようになるのではと述べました。

限られた時間の中で、今後起こりうる未来の仮説と、そのような世界で発生する新たな問いについてしっかりと考えられていました。さすがです!

ワークショップを終えて

コロナウイルスの影響による生活様式の変化も後押しし、卒業してまだ半年しか経っていないのにも関わらず、自分の思う大学生像が過去のものとなっていることを実感しました。対面で授業をすることが当たり前だった僕にとって、学生たちの話の中で「オンライン授業」や「オンデマンド授業」といった言葉が飛び交っていることが新鮮でした。

今までとは違う生活となってしまい不慣れなこともまだまだあると思いますが、逆に今だからできることに目を向けてみるのも良いかもしれません。変化に適応するだけでなく、変化を利用し何か新しいことをやってみる。「変化を楽しむ」ってそういうことなのかなと思いました。

最後に関西学院大学鈴木謙介ゼミの皆さん、ご参加頂きありがとうございました!
他の大学の方も是非!ご連絡お待ちしております!

追記
無事ワークショップを終え、安堵の東京オフィス社員ズ

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