HIKEが運営するグローバルアニメーションレーベル「100studio」(ワンダブルオースタジオ)。TVアニメ、映画、ゲームプロモーション映像など多岐にわたるプロジェクトを手掛け、2D作画と3DCGを融合させたハイブリッドアニメーションを得意としています。
今回のインタビューでは、まもなく設立5周年を迎える同スタジオの、第一線で活躍する3DCGグループの4名が集結。後編となる今回は、アニメーション制作における「やりがい」や「壁の乗り越え方」、そしてスタジオで挑戦したい今後の目標など、クリエイターとしての想いにご注目ください!
※このインタビューは期間限定で公開したスペシャル動画の内容を再構成したものです。写真左から
大島 寛治(進行 / 3DCGグループ)
内山 寛基(3DCGグループ / レイアウト担当・監督経験者)
田中 祐輔(3DCGグループ / CGディレクター)
鳥居 豪(3DCGグループ / CGディレクター・ゼネラリスト)
アニメ制作、それぞれのやりがい
大島: アニメーション制作を進める中で、皆さんが達成感や喜び、やりがいを感じる瞬間はどんな時でしょうか。
鳥居: やはり自分に対して「この仕事を任せたい」と依頼をいただけた時が一番嬉しいですね。そして、作ったものを監督やプロデューサーに喜んでいただき、それがまた次の仕事に繋がっていく。その連続に大きな達成感と喜びを感じます。
田中: CGに限らず、どんな仕事でもそうかもしれませんが、私は自分の能力より「ちょっと難しい課題」を乗り越えられた時です。アニメ作りでは個人の技量を測れない部分もありますが、そういった難題が上手くいった時の達成感は大きいです。
あとは、ひとつの作品が終わって、SNSに実績として公開できた瞬間は「無事に一つ終わったな」と感じますね。
内山: 僕も同じで、携わった作品が無事に配信や放送を迎え、それに対する視聴者の皆さんのリアクションや評判が良かった時に一番の喜びを感じます。制作の最中は苦労も多いですが、その分結果が出た時の達成感は大きいです。
大島: 私の場合、最近は絵コンテの仕事にハマっていまして。ずっと「絵コンテをやりたい」と言い続けていたら、本当に任せてもらえることになり、面白おかしくiPadで描かせてもらっています。こうやってやりたいことに挑戦させてもらえるのは大きな喜びですね。
また、これは前職の時なのですが、以前携わった国民的アニメのBlu-ray BOXが発売された時、パッケージの裏に自分の名前がクレジットされているのを見て「よくやったな、俺偉い」と素直に嬉しかったです(笑)。家族にも説明しやすいですしね。あとは、コマーシャルの案件も多くの人の目に触れるので、反応をもらえるととてもやりがいを感じます。
田中:もちろん 終わった時の嬉しさだけではなく、やっぱり好きな作品の仕事が決まってスタートする瞬間は、社内でも「おーっ!」と湧き上がりますし、純粋にすごく嬉しいですよね。あれは業界ならではというか、趣味を仕事にした人たちにとっては、一番嬉しい瞬間じゃないですかね。
課題の壁は時には乗り越えないことも大事?!
大島: 制作を進める中で、どうしても乗り越えられないような「壁」にぶつかることもあると思います。皆さんはどうやってその壁を乗り越えていますか?
内山: 正直、本当に乗り越えられない壁は諦めるのも肝心です(笑)。普段起こるトラブルであれば、大抵は時間が経てば解決策が見つかるもの。それをじっくり探っていくしかないですね。
田中:どうしても自分たちだけでは解決できない技術的・スケジュール的な壁にぶつかった時は、自分たちで抱え込まず、制作進行の方や監督、さらに上の立場の方としっかり交渉して解決策を探ります。
大島: 我々はディレクターという立場でもあるので、ぶつかった壁が「乗り越えられる壁」なのか、「乗り越えちゃダメな壁(リソースや予算の限界など)」なのかをジャッジするのも重要な仕事ですよね。
田中: 何かを作る作業の場合、大抵のことは「なんとか」なります(笑)。自分一人で解決できる時もあれば、周囲の人と連携して解決できる時も。なので、基本的にはそこまで心配する必要はないと思いますね。
鳥居: 私自身が感じる壁というのは、実は「自分自身が作ってしまっている思い込み」の場合が多い気がします。なので、課題に直面した時は一人で抱え込まず、周りの仲間に相談する体制を作っておくことが大事だと思います。
また、いざという時のために普段からアンテナを張り、情報を取り入れておくことも重要です。そういった準備があれば、問題が起きた時も落ち着いて対処できるはずです。
大島: 「心の壁」のような対人コミュニケーションの壁もありますよね。「どこに価値を見出しているか」が、業界の慣習、クライアント、我々作り手でそれぞれ異なるため、齟齬や噛み合わない部分が出てくることがあります。
そういう時は、一つひとつ丁寧に説明し、お互いが納得できる「落とし所」を見つけることが、結果的に壁を乗り越える一番の近道だと感じています。
今後の目標
大島: 今後、100studioで挑戦したい夢や目標、身につけたいスキルはありますか?
鳥居: 100studioはまだ新しいスタジオなので、これからチームや体制がどんどん作られていくフェーズです。その中で、クリエイター目線でより良いモノづくりができる環境やチーム作りをしていきたいですね。その上で、チーム一丸となって作品に取り組み、良い結果を残していく。そういった長い目で見た「良いスタジオ作り」に貢献したいです。
田中: 目標としては、それぞれの作品の監督が作りたいものを、どこまで実現できるかをお手伝いし、ファンの方々に満足してもらえるものを作っていくことです。
個人的な野望としては、ゲームをずっと趣味にしてきているので、最終的には「一人でゲームを全部作れるようになるスキル」を会社にいながら身につけたいですね(笑)。いつか実現できればと思っています。
内山: いずれ、100studioとしてフル3DCGの作品を作れたらいいなという思いはあります。
個人的なスキルアップとしては、今後この会社でも主力になっていくであろう「Blender」をもっと使いこなせるようになりたいです。一人でゲームを作るまではいかなくても(笑)、Blenderで一通りのことができるようになりたいですね。
大島: 私は挑戦したい作品のビジョンが明確にありまして。「フルCGの人形劇」を作りたいんです。『サンダーバード』や『ひょっこりひょうたん島』のように、下から棒で動かすような人形劇を、モーションキャプチャーを駆使してCGアニメーションとして表現したい。そんな企画を実現させるのが夢ですね。
習得したいスキルとしては「AI全般」です。AIの進化により、一人でゲームや映像を作れてしまう世の中になってきているので、会社としては「今はまだ作品にAIは使っていませんよ」と注釈を入れつつも、個人としてはしっかりキャッチアップしていきたいですね。
一緒に働きたい人材像
大島: 最後に、これから一緒に働くかもしれない求職者の方へ向けて、100studioが求める人材像について教えてください。
鳥居: まずはコミュニケーションが取れる方ですね。そして、新しいツール(Blenderなど)を学ぶ機会も多いので、「一緒に勉強していける方」だと嬉しいです。すべてを知っている必要はありませんが、何か一つでも「得意なこと(プロフェッショナルな部分)」がある方に来ていただけると、お互いに助け合い、補い合える良いチームになると思います。
田中: 鳥居さんが言うように、常に勉強し続けられる方は大歓迎です。若い方が後ろを通った時に「何か勉強してるな」と思ったら、自然と教えてくれるような環境なので、スキルアップしやすいと思いますよ。
あとは、スピード感を持って作業できる方は頼もしいですね。決して悪いことではないですが、ただただクオリティを求めたり、ただいいものを作ると凝り固まったりするのではなく、「お仕事として物事を考え、進められる方」も求めています。
内山: シンプルですが「作品を作ること自体が好きな人」が向いていると思います。モノづくりが好きであれば、積極性や自発性は自ずと生まれてくるはずですから。コミュニケーション能力やスピード感、それをすべて備えているのはスーパーマンなので、何かしら秀でたものがある方が来てくれたら嬉しいですね。
田中: あと、「Blenderマン」なら何人でもいいのでいっぱい来てください!(笑)もちろん、3ds Maxなど他のツールが使える方も大歓迎です。
大島:100studioならびに関連会社の株式会社Infinity1では、アニメ好きを武器に、我々と共に働いていただける仲間を大募集しております。ご興味を持っていただけましたら、ぜひご応募をお待ちしております!