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【社員インタビュー】「世の中がもっと良くなるために。AI技術でワクワクできる世界を作りたい。」世界将棋AI電竜戦チャンピオンが目指すHEROZでのこれから✌️

■独学で学んだAI技術を活かす場所を求めて出会ったHEROZ

ーーHEROZ入社以前のキャリアを教えてください。

物の原理を知る面白さにハマり、高校時代から趣味でプログラミングを始めました。大学入学後はプログラミングとは異なる分野を専攻していましたが、就職時にやはりプログラミングの仕事がしたいと官公庁向けにシステム開発を行っている企業に新卒入社しました。

約15年、システムエンジニアとして従事し、役所内の業務用のシステム開発を行っていましたが、そこでは自分がのめり込む程の面白みを感じにくかったんです。ちょうど世の中のAIに対する認知が向上してきたタイミングで、仕事をする傍ら趣味でAI技術を勉強し始めたのですが、できればこの技術を活かせる面白い仕事をしたいと思っていました。

ーーそれが、HEROZへの転職につながったと…。どのような出会いがあったのですか。

HEROZは、転職エージェントに紹介されたAI系の企業の一つでしたが、もともと会社の存在は知っていました。入社する約2年前、AI業界ではGoogle傘下のDeepMind社の開発した囲碁AIがプロ棋士に勝利したニュースが話題になっていました。AI技術を学んでいる身として、他と同じことをやっても面白くないですし、ルールにも馴染がある将棋というカテゴリーで誰もやっていないことをやろうと将棋AIの開発を始めていたんです。

そんな自分にとって、将棋AIを開発しているHEROZは相性がいいのではないかと思っていました。さらにHEROZのことを調べてみると、将棋AIの他にも他分野にわたりAI技術を活用したBtoBビジネスを行っていることを知り、「技術をさまざまな実務で活かしたい」という想いで、2019年に入社をしました。

■AI活用の伸びしろが期待できるエンタメ業界、チームメンバーの能力発揮をサポートするマネージャーという仕事

ーー現在、Solutions Engineering部エンタメチームのエンジニアマネージャーを務められていますが、どんな業務を行っていますか。

主な業務としては、ゲーム会社が制作したゲームのバランス調整やデバック作業に使えるAIを開発しています。ゲーム業界におけるAI技術はまだあまり実用化されてらず、業界的にも未開拓な分野であるといえます。AIの中でも特殊な深層強化学習という手法を使って開発を行うのですが、これは自分の得意分野でもあります。

ただ、AI技術には成果の保証がありません。これを作ったらどんな精度になるか、結果がわりとわからないままプロジェクトが進行するので、限られた納期の中で課題をクリアしていく点は難しさ感じますね。だからこそ、今の技術で生まれる制約と精度についてはしっかりお客様にお伝えし、納得していただきながらプロジェクトを進めています。

ーーマネージャーとしては、チームをどのようにマネジメントしているのでしょうか。

各メンバーのスキルは把握しているので、適性に合った仕事を割り振るようにしていますが、時には課題の難易度が高くてメンバーが先に進めないことがあります。そういった場合は、自分がサポートするように努めています。とはいえ、課題解決のための具体的な手法については、個人でも考えなければいけない部分ではあるので、まずは自ら考えてもらい、方向修正が必要なら指示をして一緒に修正をしていく。個人の能力を尊重し、発揮してもらう形でサポートするように心掛けています。

エンタメチームは、ゲームAIコンペティションで成果を出している人が多く、各人が自分の得意分野を持っています。高いスキルを持っているので、こちらがやり方を指示せずとも迅速に対応してくれますし、期待以上の成果を上げてくれることも多くあります。この技術力の高さは、このチーム、HEROZという会社の強みでもありますね。

ーー仕事をする上で大事にしていることを教えてください。

クオリティには妥協したくない。それを第一に心掛けているので、自分が納得できるものをお客様にご提供できるように尽力しています。また、チームで仕事をしていく上では、コミュニケーションがやはり重要になります。私は普段、人と雑談をするようなタイプではないのですが、メンバーとの円滑なコミュニケーションをはかるために定期的なミーティングの場は設けています。メンバーからはなかなか言い出せないということもありますが、それを引き出すのが私の役割の一つであると思っています。


■エンジニアのスキルアップがはかれる環境と、高い技術力を持つ人材がHEROZの強み

ーーHEROZに入社して、自身の成長や変化は感じていますか。

前職ではAI技術とは関連性のない業界で技術を学んできましたが、入社後に実務を行うことによって自分のスキルが格段に上がったと思います。案件ごとに異なる技術を使いますし、まわりにはそれぞれ得意分野を持つ精鋭が揃っているので、多くの学びを得られる環境だと感じています。会社のGPUサーバーも自由に使えるので、ハード面での充実した環境も自分のスキルアップにつながっていますね。

それから、エンタメ系の案件で深層強化学習の技術を扱うのは、今のところHEROZの他にないのではないでしょうか。特殊な技術を持っている会社だからこそ、生み出せる仕事ではないかと思います。

ーーHEROZのAI技術を活用し、エンタメ業界にどんな価値を生み出せると思いますか。

技術を用いて人手が必要な作業部分をAIに任せることで、人の労働負担を減らし、ゲームのクオリティ向上につなげることができると考えています。そして労働負担が減った分、人はよりクリエイティブな業務に時間を費やすことができるようになるでしょう。それから、AIを活用することでこれまで着手できなかった新しい付加価値を創出できるはずなので、AI技術を活用して世の中にワクワクできることを生み出していければいいなと思っています。

ーー川島さんは、2020年、2021年に開催された将棋AIの技術を競う電竜戦で、2年連続世界チャンピオンになられました。プライベートにおけるこうした活動で得られたものは、仕事でも活きていますか。

大会で得た技術はもちろんですが、開発者同士のコミュニティも大きな魅力であり、大会への参加を通して得られる価値だと思っています。また、世界チャンピオンの肩書があることで、書籍出版のオファーをいただいたり、お客様からお仕事の依頼をいただく際の信用にもつながっているのではないかと感じています。

ーHEROZは、仕事とプライベートの両立はしやすい環境でしょうか。

会社には、残業をする文化がほとんどありません。社員は限られた時間の中できっちり仕事をして成果を出している、そういう生産性の高い環境ですね。私自身もオンオフをはっきり分けるタイプなので、仕事は時間内で終え、オフの時は仕事のことは忘れて将棋AIの開発などをしています。

■やりたいことを実現できるHEROZで、世の中に役立つ新しいサービスを作り出したい

ーそんなHEROZで、どんなエンジニアになることを目指していますか。

AI技術はものすごいスピードで変化しています。新しい技術がどんどん出てくる中で最新技術を常にキャッチアップしながら、自分も新しい技術を生み出す一人として成果を出していきたいです。小さい頃から新しいことを発見して世の中に役立つようなものを創り出したいと考えてきました。まだアイデアを具体化しているわけではありませんが、HEROZという会社でしかできない、メインとなる新しいサービスを作っていければと思っています。

ーーこれから、どんなメンバーにHEROZに参加してもらいたいですか。

「これが得意で、これを極めたい」というスキルを持ち、HEROZという会社を使って自分の強みを活かしたサービスを一緒に作り出すという意欲のある方でしょうか。システム開発経験があれば尚いいですが、AI自体に興味があり、積極的にコンペに参加するなど向上心を持って技術を磨ける人に来ていただけるとうれしいです。HEROZには、自分が作りたいと思うものを創れる環境があり、仲間がいます。ぜひそれらを活用して、自分が実現したいAIサービスを一緒に作っていきましょう。


川島様(PN: 山岡忠夫)の著作

『強い将棋ソフトの創りかた Pythonで実装するディープラーニング将棋AI』(山岡忠夫 共著/マイナビ出版/2021年)


強い将棋ソフトの創りかた|マイナビブックス
山岡忠夫(やまおか ただお) ディープラーニングを使った将棋AI「dlshogi」を開発している。チームdlshogi GCT電竜が第1、2回 世界将棋AI 電竜戦 優勝。dlshogiが第2回 世界将棋AI 電竜戦 準優勝。2021年CSA貢献賞受賞。開発状況は随時ブログに掲載中。http://tadaoyamaoka.hatenablog.com/ 加納邦彦(かのう くにひこ) ディープラーニングを研究対象に将棋AI「GCT」を開発している。チームdlshogi GCT電竜が第1、2回 世界将棋AI
https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=126887


『将棋AIで学ぶディープラーニング』(山岡忠夫/マイナビ出版/2018年)

将棋AIで学ぶディープラーニング|マイナビブックス
はじめに 本書の読み方 第Ⅰ部 導入編 第1章 コンピュータ将棋について 1.1 コンピュータ将棋の歴史 1.2 コンピュータ将棋とディープラーニング 1.3 コンピュータ将棋の大会 第II部 理論編 第2章 コンピュータ将棋のアルゴリズム 2.1 ゲーム木 2.2 ミニマックス法 2.3 評価関数 2.4 αβ法 2.5 評価関数の機械学習 2.6 強化学習 2.7 まとめ 第3章 コンピュータ囲碁のアルゴリズム 3.1 コンピュータ囲碁の課題 3.2 モンテカルロ法 3.3 モンテカルロ木探索 3.4
https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=88752
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