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専門医ユーザーの行動・傾向を分析データによって可視化!ユーザーに寄り添い戦略を構築—ハート・オーガナイゼーション マーケティングコミュニケーション・荻原豊インタビュー

2019年4月にスタートした世界中の専門医から学べる学会・研究会プラットフォーム「e-casebook LIVE」は、当社の主力サービスとして転換を果たしました。現在では循環器内科、整形外科、脳神経外科などの専門医ユーザーが国内外で約25,000人登録しています。ユーザー数の拡大に伴い業務体制を整えるため、2020年8月にそれまでのセールス&マーケティング部が営業部となり、新たにマーケティング部が設置されました。新設部署でマーケティングコミュニケーションとしてジョインされたのが荻原さん。当社のマーケティングの特性や仕事のやりがいについて詳しくお話しを伺いました。
※この記事は2021/05/28に投稿しました。

荻原 豊(おぎはら・ゆたか)

Web関連の現場で、主に大手企業のデジタル戦略のサイトリニューアル、運用、CRM、SEO戦略などの制作・ディレクション・プランニングに8年間従事。その後、事業会社に転職しマーケターとしてWebマーケティングの他にも顧客調査・PR・TVCMなど様々な施策を実行。2020年8月、ハート・オーガナイゼーション入社。新規ユーザー獲得、ユーザーの活性化などをKPIとした施策を実行。まさに「ブランド認知の仕掛け人」。

「医療」「IT」の将来性を感じて入社を決意

もともとデザインが好きでデザイン専門学校に入学しillustratorやphotoshopを学びました。それだけではなくHTML、CSS、Javaスクリプトを使ってのコーディングも学ぶことができました。卒業後は東京のWeb制作会社に就職し、大手企業を中心にサイトリニューアルや運用等を担当させてもらい、Web制作の基本を学びました。

その後、大阪に戻りWebディレクターとして東京で縁のあった企業に就職しました。大型クライアントとの取引もあり充実感を感じる一方で、受託ということでクライアントの指示通りに制作・納品して終わりで、その先のことは分からずじまい。「本当にユーザーにとっていいものが作れていたのだろうか」と疑問に感じることがありました。
次第に「ユーザーの動きを見て施策を打つマーケティング」を自分でやっていきたいという想いが強くなりました。Webマーケティングという狭いフィールドだけではなく、ユーザー調査をし、どういうユーザーに、どういうメッセージでサービスをよりよくしたらいいか、広いフィールドでのマーケティング活動をしたかったので、全国チェーンの店舗ビジネス事業会社にマーケターとして転職しました。

ここではマーケティング部立ち上げメンバーとしてジョインしました。面白いキャリアを積んだ経営陣の方が多数いて、マーケティングの基礎から経営のことまで様々なことを勉強させてもらい、とても刺激的な毎日でした。
広報、マス広告(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)、Web広告、定量・定性ヒアリング調査、メールマガジン、サイトUI/UX改善、アプリ制作、Web予約システム導入など、「何でも」やりましたね。常に新しいことに挑戦し会社全体を動かしている実感が湧き、非常にやりがいがありました。

十分に経験を積むことができ、自分がもっているこれまでの経験を活かしたく、「ベンチャー企業」「ポテンシャルのある企業」「限定されてない幅広いマーケティング活動ができる企業」で転職活動をしていたところ、ハート・オーガナイゼーションを知りました。ハート・オーガナイゼーションの事業領域は「医療×IT」ということで、経営企画室室長・武冨さんの記事にあるように、国内の医療IT市場は2017年では約120億円規模、2023年には約250億円規模になると言われています。今後もますます需要が増加していく業界といっても過言ではないでしょう。
マーケティング活動をする上で必須なのが「ユーザー理解」です。僕は医療業界で働いたことがないのでユーザーの気持ちにはなれないだろうと悩みましたが、それを差し引いても、「医療」「IT」の2大潮流にのっているこの会社で活躍したいと思い入社を決めました。

自分たちが「医療従事者」でないからこそデータ活用が重要

現在、マーケティング部は、代表、広報担当者、メルマガ担当者、僕の4人で構成されています。
このメンバーで部署目標である以下の3つに注力して活動しています。

①新規ユーザー数の最大化
②ライブコンテンツPV数の最大化
③ライブ問い合わせリード獲得

売上と切り離してユーザーの動きをデータで可視化して追うのがマーケティング部ならではです。

当社のターゲットユーザーでトリッキーなのは、「医師」ではなく「専門医」であるということ。専門医とは、「それぞれの診療領域における適切な教育を受けて 十分な知識・経験を持ち、患者から信頼される標準的な医療を提供できる医師」のことを指します。
当社の専門医ユーザーの診療科は、循環器内科、整形外科、脳神経外科と多岐にわたっています。
さらにややこしいのが、同じ診療科でもライブコンテンツによって「循環器内科の虚血性心疾患専門」や「循環器内科の不整脈専門」など、ターゲットが全く変わってしまう点です。専門のマーケットを考えて絞ったプロモーション施策を打たなければ無駄に終わってしまうのです。

部署目標に対して打ち手を考えるのですが、マーケティング部には医療従事者は一人もいません。社内を見渡しても本当にユーザーの特徴を把握している人は一人もいないと思っています。医療従事者でない自分たちがユーザーの気持ちになることは不可能な上、診療科が異なる専門医をターゲットにするためユーザーの特性がライブ毎に異なります。だからこそ、簡単にヒアリングできるものではないと考えており、データを活用した進捗のチェック、施策の振り返りが重要なのです。

部署を越境してコミュニケーション。効果を伝達して組織全体で成果を出す。

プロモーション施策として今までやってきたことは、

・Web広告
・SNS広告
・ヒアリング調査
・ターゲティングしてのDM
・ライブページの概要説明文の充実化
・ブラウザプッシュ通知の導入
・メールマガジンABテスト(配信頻度、配信時間、件名、デザイン、CVボタンの色など)
・UI/UXの改善

などが挙げられます。部署内でスモールテストを実施し、この施策がKPIに対してどのような成果をあげたのか。BIツール(データポータル)やGAを駆使して相関関係を数値で示し、進捗チェックすることで本当に効果があるものを見極め、改善し、専門性がバラバラのターゲットに対し効率のよいプローション手法を確立させました。それを他部署に伝達し会社全体の目標達成に貢献してもらうようにしています。

具体的に言うと、営業部には、ユーザーをランク分けし、ヘビー・ミドル・ライトユーザーがそれぞれどんなコンテンツが興味があるのかを分析し、日々のコンテンツ企画に役立ててもらってます。

キュレーターには、ライブページの概要説明文の充実化やメールマガジンのテスト結果、またライブページ公開~ライブ配信当日までの日数で参加者数の相関を確認したりなど、ライブ参加者を最大化させるためのベスト手法が確立されたので、それをクライアントに提示して実行してもらうことで顧客満足度につなげてもらうようにしています。

プロダクト開発部には、どんなUI/UXになればユーザーが興味・関心のあるコンテンツを発見してもらえるか、過去の経験、アクセス解析、これまでのテスト結果を踏まえて、ユーザーのライブ参加までの一連の行動を分析し、仮説を立てて改善提案しています。サービスの付加価値をつける意味でも見やすさと体験を変えていく必要があると思っています。

DX化が進みライブ本数/月が20本に!医療課題のソリューション提供がモチベーション!

この1年は新型コロナウィルスの影響でデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、ユーザー行動が劇的に変わりました。
地方勤務で学会・研究会開催地と距離があって参加できなかったユーザーは「リアル会場の学会・研究会に行けないのが悩み」だったのが、e-casebook LIVEで学会・研究会にオンライン参加できるようになって助かっているとの嬉しい声を聞いています。また、リアルの場よりオンラインの方が、本当に必要としている学会・研究会を取捨選択し参加している傾向があると考えています。純粋に勉学のため必要な人が集まっているのが、オンライン学会・研究会でありe-casebook LIVEなのです。そのエビデンスとして、ライブ視聴後のユーザーの行動(臨床での行動)が変化しているというデータも取れています。

e-casebook LIVEは2020年4~6月の平均月間ライブ本数は3本でしたが、 2021年4~6月の平均月間ライブ本数は20本と、なんと6倍とに急増しました。本数だけではなく、ライブコンテンツの内容も幅が広がっているのでユーザーの興味関心の幅も広がっているでしょう。2021年はユーザーのトレンドを把握する上でも「ユーザーの理解を深める」を徹底していきたいと思います。

具体的に言えば、今後行うコンテンツの管理システムで専門医ユーザーが何に関心があるのかがわかるようになります。例えば、放射線科の医師でも循環器内科のコンテンツに興味があるかもしれません。
これを行うことでユーザーに寄り添ったレコメンド(コンテンツの提案)ができ、コンバージョン(ライブ参加)につなげることが可能になっていきます。「ライブに参加される」ということは、「最先端の知見を学ぶ医師が増える」ということ。また、ライブに限らずとも、e-casebookは稀有な専門医のプラットフォームですから、新たなサービスが出来る可能性が無限にあると考えています。

「医師不足」や「医療の地域間格差」が叫ばれている中、当社のサービスは医師の時間やお金の節約になって医療の発展にもつながり、とても社会貢献性の高いことをしていると思うんです。これがモチベーションにつながります。まさに当社のミッションでもある「医師の知見をつなげて医療の格差をなくす」です。
喫緊の課題である2025年問題(※)の解決にも、当社は確実にその一翼を担っています。もし当社のミッションに共感いただける方がいましたら、ぜひご応募お願いします!

※2025年問題とは、第一次ベビーブーム(1947年~1949年)の時に生まれた、いわゆる"団塊の世代"が後期高齢者(75歳)の年齢に達し、医療や介護などの社会保障費の急増が懸念される問題を指します。「医療需要の最大化」「高齢者人口の地域差」などがあげられます。

現在ハート・オーガナイゼーションでは、新たな仲間を以下の職種で募集しています。
ご興味のある方は、下記よりお問い合わせください。

■職種
・Webプロダクト開発エンジニア(大阪勤務)
・Webデザイナー(大阪勤務)
・セールス(東京/大阪勤務)
・映像配信エンジニア(大阪勤務)

■採用ページ
https://www.heartorg.co.jp/careers
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